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【J1:第23節 仙台 vs 山形】仙台側プレビュー:屈辱の前回対決とは違う、今の仙台。黄金色に染まる宮城スタジアムで「2年越しの悔しさ」を倍返しする時が来た。(10.09.19)

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9月19日(日)J1 第23節 仙台 vs 山形(15:00KICK OFF/宮城スチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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日本全国「ダービーウィーク」となっている今週末に、熱狂のみちのくダービー第2戦も組まれた。
当J'sGOALも、今回はダービー恒例の、両クラブ視点でのプレビュー併記という体制になっているが、正直書く側としては助かった。ダービーに向けて、今回の仙台には見るべきものが多いからだ。
それを一つ一つかいつまんで挙げていきながら、仙台側のプレビューに代えたい。

なぜ触れる点が多いのか。それは仙台の状況が、苦杯をなめた前回対決時に比べて様々な差異があるからに他ならない。
まず、今のチームには崩れないバランスがある。ダービーの前回対決は、W杯での中断明け初戦である第13節だったのだが、開始3分で秋葉勝のミドルによって許した失点を皮切りに終わってみれば3失点と、第6節清水戦の5失点以来となる大量失点を喫した。さらにこの試合を含め、以降仙台は6試合中4試合で3失点を繰り返す、苦しい時期を迎えることになった。
だが、第19節浦和戦以降の4試合で喫した失点は合計3つだけ。「リーグ戦では、攻守のバランスを徹底した戦いができている」と、最近の戦いぶりに手倉森誠監督も胸を張る。少々サイドをえぐられたり、相手にボールを持たれても、ゴール前はしっかり跳ね返すことを前提に、前線から執拗なチェックを求められるFW陣も含め、全員が守備で奮闘し、奪ってからは素早く前へ持ち出していくサッカーに結果が伴ってきたことで、仙台は降格圏から頭を出し、一息つくことができた。
攻撃に特徴を持つサイドバックである菅井直樹は「ピッチの誰かが手を抜くと、後ろがカバーに力を使ってしまう。みんな100パーセントの力を出せば問題ない。自分もJ2の時に比べて攻め上がりの回数は減ったが、戦いのレベルが上がった分、それが当たり前。前向きにトライしてやっている」と、自身の状況も含めて今のチームの戦いを評している。

次に、前回の戦いと抱えるメンバーが違う。今のDFラインの中央部には、前回対決をスタンドから眺めていた渡辺広大が鎮座している。第17節横浜FM戦で先発へと返り咲くと、鎌田次郎と形成するCBコンビは節を経るごとに連携が高まり、素晴らしいユニットへと変わっていった。
今回、渡辺が対峙するのは、前回対決で2得点をあげた田代有三。「向こうがめがけてくるのはおそらく田代。彼を抑えられれば、こちらにもチャンスが出てくる。本来はボールの出所を抑えることが大事と言っても、それでもいいボールは入って来る。でもそこでとにかく身体をぶつけるなど、諦めずに食らいつきたい」と意気込んでいる。ちなみに彼にとってみちのくダービー出場(スタメン)は、2006年6月24日の第24節以来4年ぶりの機会となる。
中盤にも、前回にはいなかった武器がある。アウェイでの対決では直前での負傷によって欠場となった関口訓充を、今回はいつものように右のサイドハーフに配することができそうだ。そもそも前回の秋葉のミドルは、立ち上がりに仙台の右サイドを崩されたことがきっかけで、さらにその後も、左サイドバックの石川竜也の攻撃参加を絡めた山形の「左」を止めることに腐心させられたのだが、この要因の一端となったのが、持ち前の守備での献身に加え、右サイドハーフとしての守備も体得していた関口の欠場だった。攻守のバランスを大切にしている今の仙台を体現する選手として、彼の奮闘は不可欠である。
そして最後に前線。左足首の負傷から何とかこの試合に間にあった感のある赤嶺真吾は、この試合のカギとなる存在だ。「状態もだいぶ普通に戻ってきている。問題無くプレーできると思う」と語る彼。そもそも移籍加入早々からチームのサッカーにフィットしただけに、負傷でのブランクも特に支障とはならないだろう。先発か、後半でのジョーカーか…起用法に注目が集まる。

さらに、仙台の選手が前回対決と違う点。それが山形への「復讐心」。意気込んで臨んだ前回対決だっただけに、試合後の仙台の選手からにじみ出ていた悔しさは、これまで取材していた試合後との比較でも、かなり深いものに感じられた。その思いは今も薄らいでないらしく、先日行われたダービーの両クラブ共同記者会見に出席した梁勇基は「試合後本当に、山形さんのサポーターと選手が喜ぶ姿を見て、本当に悔しい思いをした」と、改めて語っていた。変な気負いへと変わりさえしなければ、この悔しさはそのまま「戦う力」へと変わるはずだ。
最後に、これがある意味で前回と最も違う点だが、今回、仙台は「ホーム」だ。
これまでのみちのくダービーは、山形側には申し訳ない話だが、山形ホームの一戦でも、仙台から大挙して押しかける黄金色のサポーターが場の空気を最低でも拮抗に持ち込む試合が続いていた。だが前回対決では、仙台サポーターを文字どおりアウェイ側ゴール裏に押し込む形で、山形サポーターがピッチを全方位ぐるりと取り囲む形に。その姿はJ1でのダービーという新時代を印象づけるとともに、仙台にとっては初めて、強烈なアウェイ感を感じさせるものとなった。
「借りを返す」という選手の思いはそのまま、サポーターの思いでもあるはず。
チケット売り上げも好調と聞く。今回は宮城スタジアムでの一戦だが、四方八方をゴールド一色にして、リベンジを狙う選手を迎えられるか。サポーターもまた試されている。

現在仙台は、みちのくダービーで屈辱の3連敗中。だが繰り返すが、今のチームは前回の姿と違う。ダービー4試合ぶりの勝利を信じるに値するチームである。

以上
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