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【J1:第23節 仙台 vs 山形】山形側プレビュー:忠実にタスクをこなすことこそ、山形のパッション! 2010年ダービー完全勝利へ渾身の力を振り絞る!(10.09.19)

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9月19日(日)J1 第23節 仙台 vs 山形(15:00KICK OFF/宮城スチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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「J1初の…」という冠がついた対戦から2ヶ月。みちのくダービーが「勝利の使命を課された特別な戦い」であることに変わりはないが、ホームでの勝利を経験したこと、また残留ボーダー上にいる仙台との勝点7差という状況もチームに前回ほどの高揚感を与えていない。現状に満足したわけではない。むしろ、ピッチに立つ限りは勝利をめざすという鉄則はピュアに研ぎすまされている。今は、それを実現するためにハートを熱くするだけではなく、具体的な方法論にエネルギーを傾注できる状態だ。ユアスタでは実現できなかった4000人以上のサポーターとともに、山形は2010年みちのくダービー完全勝利をめざす。

3連勝を含む4試合連続無失点を記録したあと、広島戦(第21節、●1-2)、名古屋戦(第22節、●0-1)と負けが続いている。2連敗は今季2度目で、前回も仙台戦の勝利で連敗をストップしているが、間にナビスコカップや中断期間をはさみ、完全にリセットしてのもの。今回はこの一戦で流れを断ち切らなければならない。

今回の連敗は攻撃力のあるチームに喫したものだが、そのなかで山形がボールを保持する時間が長かったことも見逃せない。前線からボールを追い込み、狙ったエリアに導いて奪い取ったり、シュートに対して最後までコースを消す守備は確立されてきたが、これまでは少ないチャンスをどうものにするかに勝負の行方が懸かっていた。それを活かせれば1-0で勝利もでき、活かせなければ第20節・神戸戦のようにスコアレスドローに終わる。その少なかったチャンスをさらに増やそうとしたトライが、ある程度形として表れたのがこの2試合だった。ただ、広島戦では押し込んでのからカウンターでPKと先制点を献上し、名古屋戦では1点のビハインドを追う後半にパスミスが噴出した。いまだ成熟の域に達していないが、J1に確固たる足場を築くには避けてとおれない道を、チームは今歩んでいる。

宮本卓也と秋葉勝を怪我で欠き、布陣を4-3-3から4-2-3-1に変えて臨んだ名古屋戦の失点はサイドでの守備の対応を誤ったものだったが、「逆転されたときはそれでやられた」と語ったのは小林伸二監督。2点差をひっくり返された08年の第14節で、反撃の口火となった1失点目と共通のにおいを嗅ぎ取っている。今週の守備のトレーニングではサイドの2対2の守備も取り入れ、特に起点の内側をオーバーラップする仙台の特徴も併せて紹介することで、前節の反省と今節へ向けての準備に充てている。システムは元の4-3-3に戻すが、それは状況に対応したという範囲で、やるべきベースは変わらない。

仙台がナビスコカップ磐田戦の第2レグ、前節・鹿島戦と、最近2試合で朴成鎬と中原貴之の2トップを組ませた狙いは明確だ。実際、この2人に当てるロングボールを基軸に攻撃を組み立てているが、ここでセカンドボールをどれだけ拾えるかが試合展開を大きく左右する。アンカー佐藤健太郎で補いきれなければセンターバックのほか、シャドーが戻り、サイドが中へ絞る意識も必要だが、拾える状況になれば次に問われるのは攻撃の質。仙台のボランチがサポートに上がっていればバイタルへ縦にくさびを打ち込み、両サイドハーフが中へ絞っていればサイドへ。あるいは、ビルドアップの段階で相手のプレッシャーを受けることも考えられる。特に2枚のセンターバックに対して今回は2枚のフォワードが付くことになり、状況によっては激しくプレスをかけられることへの備えも求められるが、コンディションが戻り、先発復帰が濃厚な前田和哉は言う。「今までクリアしていたところをつなげば相当ラクになると思うし、そこでどれだけ落ち着いて後ろがつなげられるかでボール支配率は大きく変わってくる」。敵陣まで運べたら、次の段階だ。

ボールをサイドに付けたときに、相手のサイドバックが食いついてきたらその裏を狙い、守備全体がボールサイドに寄って来たらサイドチェンジで手薄な逆サイドを使ってマークのズレを突く。あるいは、最終ラインからパス1本で敵陣まで運んでもいい。「有三(田代)にどれだけ当てられるか、誓志(増田)とフルさん(古橋達弥)がどれだけ前を向いてプレーできるかで大きく攻撃のバリエーションは変わってくる」。要は、「奪ったあとにどうゴール前まで持って行くか、ミスなくチャレンジしていけるかというところが課題になってくる」(宮沢克行)。

そして攻撃半ばで奪われた瞬間にもやるべきタスクはなくならない。古橋は言う。「攻撃ではできるだけしっかりシュートまでいくということも大事だけど、全部が全部そういうことはできない。切り換えを早くして、しっかり潰せるところを潰したり、止めるということが大事」。それがひいては、相手のカウンターやロングボールに対する防衛策となり、ポジションに戻る時間をつくることにもつながる。

チームとしてやるべきことは、すべて整理・インプットされている。あとは実戦のなかで判断して正しいプレーを選択し、正確にプレーするのみだ。そして必要になるのは、勝つために得点を奪うこと。GK清水健太は「有三には、『次で点取ればダービー男になれるよ』と言いました。そこは意識してやってもらえればいいなと思います」と、前回対戦で2得点した田代に期待を懸ける。さらに、08年のダービーでは3試合で2得点と大一番に強い長谷川悠も、今季無得点の鬱憤を晴らそうと最高のコンディションで狙っている。同時起用ではここまで機能したとは言いがたい2人だが、今週は互いの位置を意識しながら2人で崩せる連携も確認した。勝つためにすべてを捧げるときが来た。この勝利を、渾身の力で奪い取る。

以上

2010.09.18 Reported by 佐藤円
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