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【J2:第26節 東京V vs 栃木】プレビュー:昇格争い生き残りをかけた、7位・東京Vと9位・栃木の中位正念場対決。(10.09.17)

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9月18日(土)J2 第26節 東京V vs 栃木(16:00KICK OFF/味スタチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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第15節〜22節までの連続無敗後、東京Vは天皇杯を含め1勝3敗と苦戦が続いている。予てより、佐伯直哉は「シーズンが終わって振り返った時、(無敗時期を)『あの時期は良かったのにね』という形にしてはいけない」と語っているが、そのためにも、そして何よりJ1昇格のために、今がまさに正念場と言えそうだ。

前節の横浜FC戦、堅守を誇る東京Vにとっては珍しくDF陣のミスによって3失点を喫した。ここまでの貢献度の高さから、川勝良一監督は「人間だから、36試合ノーミスの人は逆にいないと思う」とフォローしたが、DF土屋征夫は「どれも防げた失点だった。ミスした人は自分が一番わかっている」と猛省。「もう1回集中して、とにかく今節大事なのは“失点0”に抑えること。まずはそこから」と、守備の立て直しを誓っている。同じ過ちを犯さないための、DFラインの選手同士、GKやボランチなど周りの選手とのコミュニケーションは、この1週間でしっかり再確認できたようだ。
特にこの試合の相手・栃木は、きっちりと守備をしてくるタイプのチームである。土屋も、「固く守ってきたら、こじ開けるのは難しい。だからこそ、先に失点しないことが大事」と説く。そして、ポイントとして「ウチのポゼッション率が上がった時の守備」を挙げる。当然ながら、守備はDFだけの話ではない。チーム全体で無失点に抑えることが、今節最大のテーマとなる。

一方、攻撃面では、4試合連続で2得点を挙げるなど、徐々に得点力が上がってきているようだ。前節も、敗れはしたが、内容自体は決して悪いものではなかった。ボールの収まる平本一樹、飯尾一慶、河野広貴という攻撃のキーマン3人を出場停止で欠きながらも、平本とはタイプが違い、裏への抜け出しを得意とする井上平、阿部拓馬の特長を活かした戦い方ができていた。また、他の選手を絡めての攻撃パターンという部分でも、さまざまなアイデアが見られた。これらは、チームの成長と捉えていいのではないだろうか。今節は、攻撃の柱・平本が戻る。横浜FC戦をスタンドで見守ったエースは、「正直、自分が出ていればと、責任を感じました」と語る。悔しさの強い分、「点を取って、チームに貢献したい」と得点意欲もさらに高まっている。一層気合いの入った平本、期待できそうだ。

そして、やはり大きかったのが、待望の高木善朗のJリーグ初ゴールだろう。
「点が入ると、サッカー観が変わるもの。これまで、良いドリブル、スルーパスなどでチームに貢献していたけど、ゴールというハッキリとした数字で結果が表れたのは大きい。良いきっかけになればいい」と、指揮官も高木善のさらなる成長を期待する。
また、同じく前節ゴールを決めた兄・高木俊幸も、念願の「流れからの得点」、しかも、自らドリブルで切り込んでの彼らしい好シュートで決めたことで、「吹っ切れた」という。
初ゴールの自信が17歳を、“らしさ”を取り戻した安堵感が19歳をどう変化させるのか。そのあたりもぜひ注目してみたい。

対する栃木は、前半戦の11試合連続不敗の好調から一変、W杯中断明けは、なかなか思うように勝ち星を重ねられていない。今節も、2連敗中で迎える。まずは、連敗阻止が最大のテーマと言えるだろう。

前節、徳島に対して0−4と大敗を喫しているが、最初の2点はセットプレーでの失点と、決して守備が崩壊しての4失点ではなかった。攻撃でも、最後はしっかりとシュートで終わるなど、試合内容は決してネガティブなものではなかった。東京Vの川勝監督も「点差ほどの差はなかった」と話している。栃木は、得点源である崔根植を欠き2連敗となっているが、この試合では出場停止が明ける。崔、リカルド・ロボの両FWに、いかにボールが送り込めるかが1つの鍵となりそうだ。

ところで、東京Vの選手に栃木の印象を尋ねると、那須川将大(東京Vから期限付き移籍中)の名を挙げる選手が多い。前回の対戦では、那須川は残念ながらベンチメンバーに入っておらず、「次は必ず出たい」と話していた。前節、第3節以来となる先発フル出場を果たしているだけに、那須川も出たい気持ちでいっぱいだろう。念願の対戦叶うか、東京Vサポーターも楽しみにしているに違いない。

5月8日第12節以来、約4カ月ぶりの味の素スタジアムでのゲームとなる。
「珍しいミスはしない。決定機をしっかりと決める。が大事」(川勝監督)。久々のホームスタジアムで、東京Vらしいサッカーを披露し、しっかりと勝点3を積み上げたい。

以上

2010.09.17 Reported by 上岡真里江
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