スカパー！生中継 Ch183 後06:50〜
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全体練習を終えたピッチの一角で、守備陣がコーチとともに車座になって話し込んでいた。ときに身振り手振りを交えながら意見を交わしている。週明けの馬入の光景である。
「前節の失点の場面をみんなで確認しました」アンカーの田村雄三は話した。湘南は前節、磐田に2−3で敗れていた。ゲームの入りはけっして悪くはなかったが、立ち上がりの15分に先制を許すと、前半終盤にも追加点を与えた。すぐに1点を返し、後半に追いつくも、再び奪われ長い笛を聴いたのだった。
田村が続ける。
「失点は最後のマークだけの責任じゃない。ルーズにするのではなく、状況に応じて危険なゾーンも賢くケアしなければならない。ひとに付きつつ柔軟性をもっと働かせようということです。個でかなわないなら、一人ひとりの距離を考えて助け合わなければいけない。声をかけあいながら意思統一を徹底したい」
「チェーンで繋がっているようなイメージ」取り組むディフェンスについて同様に語ったのは、第18節神戸戦以来センターバックを務めている山口貴弘だ。
「磐田戦ではひとに依存しすぎてDFラインのバランスを崩してしまった。まずはゴールをしっかり守るという基本をあらためて確認しました。川崎Fは強い相手だけど、自分たちの取り組みにしっかりチャレンジしていきたい」
湘南が今節平塚に迎える川崎Fは、目下3連敗中である。ベスト4進出を決めたヤマザキナビスコカップ鹿島戦の勝利は圧巻だったが、5連戦の影響もあったろう、前節は横浜FMに逆転負けを喫し、順位も7位に後退した。裏を返せば、1週間を空けて臨む今節を巻き返しの一戦としたい。
5月に等々力で行なわれた両チームの対戦では、前半湘南リードで折り返すも川崎Fが攻撃力を活かして後半に逆転し、4−2で勝利している。今節はセンターバックの菊地光将が出場停止となるが、連敗の渦中に重ねている複数失点を抑え、強烈なアタッカー陣を擁する攻撃へと繋げたい。
その川崎Fを迎え撃つ週末に向け、反町康治監督は言う。
「相手の能力が高いので、ゲームではディフェンスを剥がされる場面もあるかもしれない。とはいえ、勝つために我々は続けていかなければいけない。自分たちのやるべきことをしっかり整理して試合で出すことが大事だ。川崎Fの攻撃陣は強烈なので、それをしっかり抑えることを踏まえつつ、勝点3を取るという難しい作業を試みていく」
結果的に磐田には敗れた。ただ、たとえば第20節浦和戦のように短時間で失点を重ねることはなく、また攻撃面でも0−2から追いつき、追い越すだけの勢いも駆った。ひとつずつ課題をクリアし、より精度を高めていきたい。先制点を与えず奪うことが肝要だ。「チャレンジ」と山口が言ったように、あるいは田村が「徹底」と語ったようにテーマを追求し、勝利へと繋げたい。
以上
2010.09.17 Reported by 隈元大吾
