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【J1:第22節 京都 vs 神戸】京都側レポート:とうとう掴んだ秋田監督体制での勝点3!戦い方をより整理して、ここからの京都の粘り強い戦いに期待。(10.09.12)

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9月11日(土) 2010 J1リーグ戦 第22節
京都 3 - 0 神戸 (18:04/西京極/9,550人)
得点者:35' ドゥトラ(京都)、90'+1 ディエゴ(京都)、90'+7 渡邉大剛(京都)
スカパー!再放送 Ch183 9/13(月)前05:00〜
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待ちに待った秋田豊監督のJ初勝利。8試合目でとうとう掴んだ勝点3。なにより、順位を、得失点差の関係で、まずは一つ上げて最下位から脱出したことが嬉しい。16位の勝点21の神戸までその差7。とにかく積み上げて行くしかない。

試合は、京都は西野泰正、そして、GKに「チームとして勢いを与えたかった」(秋田監督)と守田達弥を先発させた。
試合序盤こそ、神戸の高い位置からのプレスと早い攻撃にてこずったが、10分ごろからゲームを落ち着かせると、西野の仕事が始まった。相手中盤からDFにかけてのプレスと、献身的に守備タスクをこなし、神戸のリズムを狂わした。26分に北村久仁衛から裏のポポへ抜群のパスを通され決定機を作られたが、それ以外は相手DFからのパスを狙う守備が徹底され、神戸に攻撃の起点を作らせなかった。
32分には、ドゥトラを追い越した渡邉大剛から中村太亮のシュートを呼び、京都に流れが傾いた35分、左サイドからFKでディエゴが中央に送ると、相手DFがクリアできずに中のドゥトラにこぼれる。これをドゥトラが確実に決めて京都が先制する。
そのすぐ後の37分、今度は神戸の直接FKのピンチに、ポポのシュートを守田がファインセーブ。その後の神戸のCKも抜群の飛び出しをみせ、守田の守備が京都を盛りたてた。

後半、神戸は前線に都倉賢を、そして、ボランチにボッティを配置。攻撃への意図を鮮明に打ち出す。しかし、59分、神戸の裏に流れたルーズボールを後半から出場した柳沢敦が追いかけると、松岡亮輔がこれを阻止し、二枚目の警告を受け退場。さらに79分、渡邉からの裏へのボールに再び柳沢が飛び出し、これを神戸GK榎本達也がファールを犯し、二枚目の警告で退場。神戸は9人での戦いとなった。

これで優位に進めた京都は、ロスタイムに入った90分+1分に、中村充孝のスルーボールに中央ディエゴが飛び出し追加点、さらに、90分+7分にカウンターから、柳沢、渡邉とつないで3−0として試合を終わらせる。結局、この3点と無失点のおかげで得失点差で湘南を上回り、京都は最下位から脱出した。

今節、注目したいのが西野泰正の献身。特に守備では相手ボランチから相手DFへとプレスをかけて、後ろのディフェンス陣を助けていた。この働きが前半の神戸のリズムを崩していたと言ってもいいだろう。
ただ、相手DFから出るボールはある程度仕方ない、という認識もあったようだが、これは改めるべきだろう。パス供給に自信を持っている、新潟DFの永田充の様な選手もいる。
状況によっては、相手DFの方に強くいかなくてはいけない場合もあるはずだ。西野に代表される様に京都の守備のベースは出来上りつつあると思う。だが、相手によって、状況を判断する応用力はつけるべきだろう。

後半序盤、ボランチに入ったボッティを捕まえ切れなかった。神戸の三浦俊也監督の試合後、都倉のターゲットとボッティのボランチについて「これで主導権は取れたなという風に、9人でもまだ行けるなという風に思いました」とコメントしている。
実際に、スタンドからも、神戸が中盤の支配権を握った様に観えた。退場者を出さなかったら、京都は45分間、流れを握った神戸の攻撃を跳ね返し続けることはできただろうか、と考えてしまう。
では、ボッティへのボールはどのポジションがコントロールしなくてはならなかったのか。これが、良く分からなかった。前半と同じ戦い方なら西野、または途中出場の柳沢に頑張ってもらいたい。だが、前線からのプレスを敢行するのなら、ボランチの中山博貴、角田誠の仕事の様に思う。この試合の後半、京都がどちらの戦い方に主を置いているのか、正直良く分からなかった。時には前線が引き、時には中盤が上がり、となっていたが、「なんとなく」という感じを受けたのは筆者だけだろうか。
選手の頑張りは強く感じた。だからこそ、戦い方が整理した方がより、神戸をコントロールできたのでは、という思いが強まる。新潟のボランチは本間勲、小林慶行で固定されているので、大きな心配はないだろうが、前線が前から行くのか、守備ブロックを敷くのかという判断は、リード、または同点の場合にはより必要になるのでは、と感じさせた。
こうして守備について指摘するのは、水本裕貴が現在、累積警告3枚ということが要因である。今の京都の守備は水本の能力による部分も見逃せない。彼が出場停止になった場合にはチーム全員のまとまりが鍵になるはずである。そのためにも守備の整理は必須だと考えるのである。

数試合、3バックが使われなくなった。4−4−2で結果が出ているので、そのままでも良いと思うが、一度、3−4−3で次節の新潟戦のゲームプランを考えてみたい。
新潟のホームなので、両サイドバックの西大伍、酒井高徳が積極的に上がると想定する。前線3枚で相手のボランチを抑えて、バックパスをさせ、それを追いかける形を作りたい。18節のC大阪戦の前半のイメージだ。京都のボランチはバイタルを締める。これは3バックの脇のスペースを使われた時に、ボランチが下がって守備に入りやすくするためでもある。
サイドの人数のアンマッチよりも前線3枚によるボールの出所への圧力を考えた戦い方になる。
新潟が、中盤でボールをつなごうと、サイドバックを下げれば、今度は前線3枚が相手4バックをコントロールする。そして前線3枚の守備の網から漏れてきたボールをボランチが奪う形を作る。これがカップ戦予選で形成した京都の前からの守備である。

この前線の二つの守備隊形で注目すべきは3−4−3の形を崩さず守っている点。相手サイドバックが上がってくれば5バックにはなるだろうが、ボールの出所を抑えればボールを奪うチャンスは上がるはずだ。
間違えないのはワイドの選手は相手サイドバックに付くのではなく、あくまでスペースを守るということ。相手のサイドの選手が、深くまで入り込んで来たら、最終ラインに任せるか、又は、ワイドが引いて(5バックになって)対応するか、判断が必要になる。

こうした戦いが難しいと判断するのは、ボールの出所を抑える前線の判断と遂行能力で難しいのでは、と感じるから。今節でも西野の判断で前線の守備ができている様に感じるため、これが、前線、ボランチの判断を合わせて、とやるのは、現在、その萌芽は強く感じるが、まだ難しいのでは、と感じる。
もし、この守備がハマったとしたら、新潟のしそうな攻撃は、裏を狙う、そして、マルシオリシャルデス(又はミシェウ)が引いてボールポゼッションに参加して中盤3枚の様な形にする、4−3−3に布陣を変える、などが挙げられる。ここまでくると、どう対応するか、正直分からない。さらに言うと、こうして守備のイメージを作っても試合には勝てない様な気がする。やはりどこかで攻勢をかけるタイミングも必要だろう。今はハーフタイムを挟んで後半、という形が多い。この先手を取る戦いが、相手に劣勢を、選手に勇気を与えている様にも観える。こうしたことを考えると、今節、さらにここまでの戦い、京都は苦しみながらも本当によく戦っていると感じる。

「苦しく、悔しい思いをすればするほど勝てた喜びはすごく大きなものになる」という秋田監督の言葉をしみじみ噛みしめる。これが残留ということになれば、その喜びは計り知れない。ここからが勝負である。選手の頑張りに期待したい。

以上

2010.09.12 Reported by 武田賢宗
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