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【J1:第22節 磐田 vs 湘南】レポート:頼れるエースの2得点で、磐田が粘る湘南に価値ある1勝。疲労の色が濃い中でも、ゴール前のクオリティとタフな守りを発揮。(10.09.12)

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9月11日(土) 2010 J1リーグ戦 第22節
磐田 3 - 2 湘南 (15:33/ヤマハ/8,027人)
得点者:15' 上田康太(磐田)、42' 前田遼一(磐田)、44' 坂本紘司(湘南)、76' 阿部吉朗(湘南)、82' 前田遼一(磐田)
スカパー!再放送 Ch180 9/13(月)後01:00〜
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厳しい日射しと暑さの中、前半は磐田、後半は湘南が主導権を握ったゲーム。その中で勝敗を分けたのは、攻守両面における“マンパワー”の差だった。

公式記録では気温30.9度、湿度57%だが、ピッチ上には15時半でも強い日射しが降り注ぎ、まだまだ炎天下という状態。そんな厳しいコンディションの中、中2日で試合に臨んだ磐田は、現状でのベストメンバーと言えるスタメンを組んだ。対する湘南は、エメルソンが出場停止で、DFのジャーンと臼井幸平がケガで欠場。その他にも長期離脱の選手が多く、コンディション的には磐田よりも優位だが、メンバー的にはベストな形から遠く、とくにDFラインは苦しい状況だった。

立ち上がりは、湘南も積極的に攻める姿勢を見せたが、やがてまだ元気のある磐田がペースを握り始め、押しこむ時間が多くなっていく。ボールをしっかりと動かしながら確実に前に運び、両サイドバックも高い位置をとって、サイドを起点に攻めていく。柳下監督の期待以上に自分たちの形が作れていた。
そして15分には、リスタートから始まった速攻で、西紀寛が右サイドに起点を作り、駒野友一とのパス交換でサイドをえぐって右クロス。これに対して3人がゴール前に飛び込み、局地的に数的同数を作った磐田は、その中でボランチの上田康太が頭で押しこみ、鮮やかに先制点を奪った。上田にとっては、うれしい2年ぶりのゴールで、頭で決めたのはプロになって初めて。ボランチの選手がクロスに飛び込んで決めたという意味でも、非常に価値のある先制点となった。
逆に湘南の側からみれば、駒野が絡んだ右サイドからの攻撃はもっとも警戒していたところ。クロスに対する中での対応も課題の残るものだった。後半勝負を考えていたチームとしては、非常に痛い早い時間帯での失点となった。

その後は、湘南も反撃の姿勢を強めたが、前線でなかなかタメを作ることができず、ビルドアップの過程で奪われてしまうことも多く、なかなか磐田ゴールに迫るシーンを作ることができない。
逆に、前半のうちは運動量がそれほど落ちなかった磐田は、42分にサイドから押しこみ、またも駒野のパスからジウシーニョが右クロス。これをエースの前田遼一がDF2人の間から頭でゴール左に流し込み、2点目をゲット。前田自身にとっても、7月のリーグ戦再開後では、待ちに待ったPK以外での初ゴールとなった。
ただ、たしかに前田のヘディングは非常に見事だったが、湘南としては数的優位だっただけに、もっと身体を寄せてシュートコースを制限しなければならなかった。
しかし、その再開直後、左SB小澤雄希からのロングボールに対して磐田のDF陣が処理を誤り、湘南にPKを与えてしまう。これを元磐田の坂本紘司が決め(44分)、前半のうちに1点を返したことは、湘南にとっては非常に大きかった。

後半に入ると、序盤は前半の流れと変わることなく、20分過ぎまではチャンスの数でも磐田が上回ったが、やはり時間を追うごとに磐田の足が止まっていく。その兆候を見て、湘南の反町監督は坂本に代えて194cmのヴァウドを投入。彼の強さとドリブルは、狙い通り非常に効果を発揮した。
後半31分、左スローインからヴァウドが左サイドに抜け出し、巧みなフェイントで駒野をかわし、タイミング良く動き出した阿部吉朗にマイナスの折り返し。これを阿部がダイレクトで豪快に蹴り込み、徐々に流れをつかんできた湘南が同点に追いつくことに成功した。このシーンでは磐田守備陣がボールウォッチャーになって足が止まっており、疲労の影響も少なからず感じられた。
これで磐田の選手たちは体力的にさらに苦しくなり、勢いでは湘南が完全に上回ったが、そこで防戦一方にならなかったのは、磐田が進化を見せた部分。後半37分にはしっかりとパスをつないでカウンター攻撃を仕掛け、駒野のパスから山本康裕が右サイドに出て、最高のクロスを中に入れる。それをニアサイドに飛び込んだ前田がドンピシャのヘッドでゴール左に流し込み、値千金の勝ち越し点を奪った。
結果的に、磐田の3点はすべて右クロスからのヘディングシュートによるもの。3回ともクロスの前のパスは駒野が出しており、磐田にとってはストロングポイントがよく機能したと言えるが、湘南にとっては非常に悔やまれる3失点だった。

最後は、湘南が田原豊とヴァウドのツインタワーにハイボールを送って猛反撃に出たが、磐田はボランチの那須大亮、センターバックの古賀正紘とイ ガンジンらを中心に、文字通り身体を張ってしのいでいく。アディショナルタイムに得たPKは菅沼実(後半15分〜)が決めきれなかったものの、気持ちで1点のリードを守りきり、タイムアップの笛を迎えた。
「内容は求められないゲームだと思っていたが、2-0になるまでは非常に良かった。最後はかなり疲れた中で、これまでなら2-2で終わるのが精一杯だったが、勝ち越し点を取って勝ちきれたのは大きな自信になると思う」と振り返ったのは柳下監督。酷暑の中での2週間で5試合というハードな日程を、磐田の選手たちは非常に価値ある1勝で締めくくった。
一方、これで9試合未勝利となった湘南は、「(いちばん警戒していた)駒野のサイドからやられてしまったのが、我々の現状。これは個人戦術の問題であって、個人のマンパワーがやっぱり足りない。最後のところの精度も、ジュビロのほうがあったことは認めざるをえない」(反町監督)という苦しい現状。
この試合でもケガ人が出て、さらに苦しくなったが、「去年も最後まであきらめない気持ちがあったからギリギリで昇格できた。最後まであきらめないという気持ちだけはみんな持ちながらやっている」と阿部は語る。残り12試合、気持ちだけは強く持って、厳しいサバイバル戦を戦い抜くしかない。

以上
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