スカパー！生中継 Ch185 後03:50〜
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先週は天皇杯で栃木に敗れた岐阜は、MF橋本卓が負傷離脱するという痛手を負った。キープ力があり、展開力や、一発で決定的なチャンスを作るパスを出すことが出来る彼の不在は、チームにとって大きな痛手であることは間違いない。だが、中盤のてこ入れとして、もう一度組み合わせを試すいい機会として、ポジティブに捉えるべきであろう。てこ入れと言うのは、守備面でのこと。栃木戦のマッチレポートで書いたように、ボランチとCBの連携をもう一度見直して、サイドバックの攻撃参加を促さないといけない。特に栃木戦後に、「中盤が間延びしたときに、僕らFWが下がるのか、DFラインが上がるのか、その辺がまだはっきりしない」と選手が語ったように、ロングボールを蹴ってきた栃木に対し、セカンドボールを相手に拾われたり、ファーストディフェンスとセカンドディフェンスの距離が開いてしまい、チャレンジ＆カバーが出来ず、守備に歪ができてしまうシーンが見られた。ここの意思統一も早急に行わなければならない。ボランチには主将のMF菅和範が入ることが予想されるが、彼の献身的な動きが栃木戦で出た課題の修正に繋がることを期待したい。
攻撃面では明るい兆しを見せている。FW嶋田正吾がバイタルエリアで効果的な動きを見せ、さらにここに左の押谷祐樹、右の西川優大がサイドだけでなく、中央でも積極的に仕掛け、流動性という面では格段に向上している。フィニッシュに難を残してはいるが、チャンスに至るまでの流れがスムーズで、あとは厚みが生まれればという状況にきている。
後一歩。後一歩のところまで岐阜は来ている。決して悪い流れではないだけに、この試合できっちりと勝って、終盤戦に向けて弾みをつけたいところだ。
対する北九州は、草津との天皇杯初戦を制し、天皇杯といえど、リーグ20試合ずっと見放されていた勝利を手にすることが出来た。何事もきっかけが必要で、北九州にとっては大きな勝利であったことは間違いない。それだけに岐阜も注意が必要だ。北九州はFW大島康明、MF佐野裕哉を軸にした攻撃がウリで、ここにもう一つ起点がほしいところだ。そういう意味ではMF小森田友明の出来がキーとなるだろう。6月にチームに加入し、ようやくフィットしてきた。大島との距離感や、飛び出していくタイミング、ボールを落ち着かせるなど、攻撃にアクセントを加え始めている。草津戦では移籍後初ゴールを決め、本領発揮はこれからだけに、岐阜にとっては要注意人物になるだろう。
この試合から夜開催ではなくなり、夕方4時開催。しかし、岐阜の暑さは全国的に見ても群を抜いており、4時と言えど、相当な消耗戦になることが予想される。これまで書いたようなテクニカル的な部分はもちろん、体力と精神力が問われてくる。どちらが本気で勝利を欲するか。ここでの勝負も見逃せない。
以上
2010.09.11 Reported by 安藤隆人
