スカパー！生中継 Ch185 後06:50〜
☆新機能／試合速報一覧はここをクリック!!
☆クラブサポーター対抗totoリーグ投票受付中！
----------
ゲームに敗れても、選手の口から、新たに見つかった課題を聞いていると、こうしてチームは成長していくのだな、その成長の過程にサポーター、ファンとともに立ち会っているのだと実感し、頼もしい気持ちになる。リーグ戦への弾みにしたかった9月5日の天皇杯2回戦に敗戦後、岡山のボランチ・田所諒は、「戦術的にここは行くのか、引いて守るのかということを、ベンチに頼らず、選手が共通の判断を持てるようにしたい。そうしなければ今後、戦っていけない」と話した。
岡山の力は、現在の順位に釣り合ってはいない、と言っていいと思う。しかしメンタルに関しては、現在の順位そのままのレベルかもしれない。とくに失点すると、普通ではない状態がしばらく続いてしまう。影山雅永監督（岡山）は、「（天皇杯も含め）この4試合で11失点しているが、そのうちの6〜7点は不要な失点。例えば横浜FC戦（第21節）の2失点目、千葉戦（第24節）の2失点目のような自滅した形とカウンター、マーキングのずれもある。これらは最後の集中力で防ぐことが可能」と話す。
現在13位の愛媛は、守備が堅く、失点数は19チーム中、6番目に少ない「24」。しかし天皇杯2回戦（vs熊本）では、ディフェンス陣の連係ミスから2失点しており、「最初の30分ぐらいまでは、相手とサッカーをしたというより、自分たちと戦ったという状況だった」（愛媛・バルバリッチ監督）。後半には、グラウンドをより広く使うことを意識した愛媛がボールをキープし、改善されたポジショニングで守備を固め、同時に生まれた攻撃のリズムから、１点差まで追いついている。またリーグ戦では第24節・札幌戦で、約3カ月ぶりの勝利を手にしており、この試合で揃ってゴールを決めた2トップの一角、石井謙伍の背後を狙う動きが効果を上げ、そこにつながるシンプルな縦パスが生まれた。
いい意味でもわるい意味でも岡山は、出場選手と控え選手の差が、あまり感じられない状況が続いている。天皇杯では、右サイドバックに澤口雅彦が入った。「今は自分の力を出すことだけを考えている」と澤口。今節、出場停止のキム・テヨンに代わってスタメン出場が予想されるボランチは、竹田忠嗣。「３連敗中だけど、悪い感じはない。先制されると弱い、ということを認めて、最初の１点勝負だと考えていきたい」と竹田。その冷静な判断と、ワンタッチでの展開に期待するファンは多い。
昨季からの岡山と愛媛の対戦成績は、岡山の２勝１分１敗。愛媛のキャプテン・福田健二の選手登録が間に合わなかった開幕戦では、岡山がPKの１点を守って勝利を挙げている。しかし岡山はここ数試合で、千葉、徳島と、前回は破った相手に土をつけられている。今回こそ同じ轍を踏まぬよう、強い心を９０分間、保ちたい。「ここから上がっていけるかどうかの大切なゲームになる」と影山監督。岡山も愛媛も、粘り強い守備を取り戻すための１週間を経て、このゲームに臨む。
以上
2010.09.10 Reported by 尾原千明
