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新潟は8位、G大阪は6位で勝点はともに34。優勝、AFCチャンピオンズリーグ出場圏内の争いにとどまるためには、どちらも勝点3がほしい。新潟は内田潤が左サイドバックでスタメン出場が濃厚だ。この試合でＪ１リーグ戦通算200試合出場となるベテランが、大一番の要所を締める。G大阪は故障者の続出に強行日程とチームコンディションに不安があるものの、守備を固め、ワンチャンスでペースをつかむ。
内田はベテランらしく言った。「すごく大切な試合になる。上位に行くためにもこういう試合をものにしないと」。リーグ戦のスタメン出場は4月24日の第8節広島戦以来。ただ、5日の天皇杯2回戦・ツエーゲン金沢戦でフル出場し、感覚は取り戻した。「疲れが取れなくて」苦笑いしながらも、「コンディションはいいです」と自信をのぞかせる。
「守備を意識しながら、こっちもチャンスになったら攻撃的にいきたい」とG大阪戦の注意点を挙げる。ポジションは左サイドバック。U-19日本代表に招集されている酒井高徳に代わって入る形だ。
鹿島から新潟に移籍し5年目。右サイドバックが定位置だったが広島戦の試合中に故障離脱後、かつての居場所には西大伍がいる。内田はもともと左右どちらでもこなせる。それでも、慣れ親しんだ右サイドとは異なる部分が多い。「左にいると、どうしても視野が内側だけになってしまいがち」。ライン際の動きに注意することで、内に切れ込む攻撃、1対1の守備を万全にする。
一方で手応えもつかんだ。FW大島秀夫を生かした攻撃だ。練習時から大島とはクロスの呼吸が合う。「左からクロスを入れると、ボールがゴールに向かう。大島はそういうボールが好きみたい」。攻撃の起点を生かす武器は備えてある。
この試合に出場すれば、Ｊ１通算200試合出場。プロ入り11年目でたどり着いた数字に「自分なりにコツコツやってきた結果。ここまで来られたんだなという感じ」。それだけに「結果を残したいですね。勝つことが自分を印象付けることになる」。節目の試合でベテランの存在の大きさを示す。
G大阪はヤマザキナビスコカップ準々決勝の広島戦から中2日でアウェイ戦に臨む。加えて遠藤保仁、明神智和が故障からの回復が思わしくないうえ、広島戦で加地亮がレッドカードを受け、新潟戦は出場停止。そして宇佐美貴史がU-19日本代表招集で不在。条件的には厳しい。
もっとも、日本代表の橋本英郎が起点になる攻撃はタテの鋭さがある。ルーカス、平井将生ら前線の得点力は高い。守備を固められると攻めあぐねる傾向がある新潟に対し、ボールを奪ってからのカウンターは大きな武器。ゴール前、短時間で数的有利を作れば十分に得点できる。
どちらも攻守の切り替えが生命線。スムーズに行ったほうが主導権を握る。
以上
2010.09.10 Reported by 斎藤慎一郎（ニューズ・ライン）
