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【第90回天皇杯2回戦 岡山 vs 福岡】レポート:岡山の2点リードを、後半に覆した福岡。岡山は、後半ロスタイムのPKに泣く(10.09.06)

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9月5日(日) 第90回天皇杯2回戦
岡山 2 - 3 福岡 (18:01/カンスタ/3,038人)
得点者:25' 李 東明(岡山)、33' 田所 諒(岡山)、58' 岡本 英也(福岡)、64' 城後 寿(福岡)、90'+2 中町 公祐(福岡)
チケット情報天皇杯特集
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聞いた話によると、篠田善之監督(福岡)は、この対戦が拮抗することを見越して、セットプレーからの得点狙いに的を絞っていたらしい。岡山と福岡は、過去4戦で岡山が1勝3分と、岡山に分があった(対戦データ)。それは引いて守った岡山に対して、福岡のつないでゴールに迫るサッカーが機能しなかったことが大きな要因だった。しかし今回は、福岡を上位争いに導く力である、前に向かう力が同点ゴールを生み、メンタル部分での諦めない姿勢が、勝ち越しを成功させた。

前半のシュート数は岡山が4、福岡が8ではあるが、岡山の攻撃には、過去数試合には見られなかった力強さがあった。リーグ戦第21節・横浜FC戦(8/7)以来の出場となる西野晃平と李東明が2トップを組み、西野がボールを引き出す動きで攻撃の糸口を掴む。「前半は狙っている部分が出せた」と西野。サイドバックの野田紘史と、後半戦初スタメンの澤口雅彦がオーバーラップしてクロスを上げ、岡山得意のサイド攻撃でゴールに迫るだけでなく、中央を突破する形を作れたのは、西野の存在に依るところが大きいだろう。

先制点は前半25分、岡山に生まれた。福岡のパスをカットし、キム・テヨンが抜けて、中央の李東明へボールをつなぐ。これを柔らかなタッチで決め、李が公式戦初ゴールを飾る。その8分後には、抜け出してフリーになった田所諒が落ち着いて追加点を決める。田所は、その前にも同じようなポジションで、西野からのスルーパスを受けてシュートを放っていたが、この時は力が入りすぎてGK正面にいったため、2度目の正直・ゴールだった。ホストチーム・岡山が、3連敗中のリーグ戦のうっぷんを晴らす2ゴールでリードし、前半を終えた。

しかし福岡は、「ハーフタイムでは誰一人諦めていなかったですし、逆に、絶対逆転するという雰囲気だった」(岡本英也)。後半に入ると、福岡の反撃が始まった。激しいプレスを繰り返していた岡山の足が、後半になって止まるだろうと予測した篠田善之監督(福岡)からの第1の指示は、背後を突いて岡山のディフェンスラインを下げさせることだった。後半の立ち上がり、続けざまにファウル、イエローカードが続き、冷静さを欠いた印象の岡山に対して、福岡は後半13分、セットプレーから岡本英也が頭で押し込んで1点を返すと、その6分後、城後寿のヘディングで同点に追いつく。

この城後のゴールは、岡山の3失点のうち、もっとも悔しい失点だ。影山雅永監督(岡山)は、「切り替えの部分が一番だったと思います。開始から、なんとなくボールの寄せが甘いといったことが続いて、それが修正できなかった」と話す。
ゲームは後半ロスタイムに福岡が得たPKで決まった。福岡にとっては16年連続の天皇杯3回戦出場となり、J1広島と対戦する。また、リーグ戦では来週、3位・千葉との直接対決(9/12@レベスタ)が控え、苦しみながら勝点を積み上げてきたチームの底力を発揮する舞台は絶えない。

岡山はボランチ・田所が「後ろはボールを回したいのに、前は早く欲しがっているという状況や、ハイプレス一辺倒ではなく、必要な時にはブロックで守るというやり方など、状況に合わせて臨機応変に自分たちで判断できるようにならなければ」と振り返ったように、残念ながら岡山にとって慣れない状況だった「2点リード」のゲームに勝ちきるための手段と心構えを身につけた時、岡山はかなり手ごわいチームになるはずだ。

以上


2010.09.06 Reported by 尾原千明
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