☆ヤマザキナビスコカップ特集ページ
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ヤマザキナビスコカップの決勝トーナメント進出が4年ぶりの磐田と、初めての仙台。2年前の入れ替え戦と同様、ホーム＆アウェイで戦うという意味でも、ベスト4進出を賭けた両者の戦いは、非常に見応えのあるものになりそうだ。
因縁の対決は、まず磐田のホームゲーム（ヤマハスタジアム）でスタートする。日曜日のG大阪戦（第21節／0-2）から中2日で臨む磐田は、連勝が2でストップしたが、内容がそれほど悪かったわけではない。ただ、セットプレーから2失点しており、仙台もセットプレーの強さを持っているので、その修正は必要になるだろう。
「（セットプレーの）１つめでやられるというより、２つめ、３つめのプレーでやられている。セカンドボールへの予測も必要だし、２つめ、３つめへのマーキングもきちんとしなければいけない」と柳下正明監督も語っており、チームとして課題にしている部分で、さらなる徹底が求められる。
ただ、それ以外の部分では、攻守のバランスがとれて、攻撃のビルドアップもしっかりとできているため、それを継続することがチーム全体の共通意識となるだろう。とくにホームでは、しっかりと自分たちで主導権を握り、無失点で勝ってセカンドレグにつなぐことが重要。セットプレーも含めて失点を防ぎ、できれば早めに先制点を奪うことが大事なゲームとなる。
対する仙台は、ヤマザキナビスコカップ予選リーグでは無敗（3勝3分）で2位通過したものの、リーグ戦では第19節まで14試合勝利なしという苦しい時期が続いていた。しかし、第20節で大宮に3-0で快勝すると、前節でもホームで湘南に2-1で競り勝って2連勝し、降格圏を脱出（14位に浮上）。精神的にもかなり上向きの状態となり、ヤマザキナビスコカップでさらに勢いをつけようと高いモチベーションでアウェイに乗りこんでくるはずだ。
昨年までの対戦成績では、リーグ戦では1分3敗、ナビスコカップでは3戦全敗と磐田に勝てなかったが、それらは全て2003年以前の戦績。08年の入れ替え戦では1分1敗、わずか1点の差で涙を飲んだが、今季の開幕戦では1-0で磐田に対する初勝利を挙げている。したがって、仙台としても磐田に対する苦手意識はすでにないだろう。磐田キラーの赤嶺真吾が出場できない（F東京で予選リーグに出場したため）のは、磐田にとってはありがたい要素だが、前節で途中出場の中原貴之が決勝ゴールを決め、高さという武器を大いにアピールした。
開幕戦（3/6）で仙台が勝ったときは、開始早々に仙台が先制した後、磐田が圧倒的にボールを支配したが、仙台が粘り強く1点を守りきったという展開だった。今度はそれほど極端な展開にはならないだろうが、ここ2試合の仙台は、バランスを意識しながら辛抱強い戦い方で結果を出しているだけに、今回もアウェイでそれを継続してくる可能性が高い。
したがって、磐田がボールを保持する時間はある程度作れるだろうが、そこから先をどう崩すかという部分も大きな注目点となる。そのためには、神戸戦で2得点を決めた西紀寛や、静岡ダービーで大活躍した山本康裕のように、どこかで個の力によって打開することも必要になるだろう。その意味では、今回は誰がヒーローになるのか、磐田サポーターとしては楽しみにしたいところだ。
両チームとも、8月の猛暑と連戦による疲労が蓄積しているため、この試合である程度メンバーの変更もあるかもしれないが、ベスト4に進みたいという気持ちの強さは同じ。とくに、チーム再建途上の若いチームである磐田にとっては、カップ戦で結果を出すことは大きな自信につながるはず。体力的には厳しいところだが、ぜひホームのサポーターの前で、上昇志向の強さを発揮してほしい。
以上
★ヤマザキナビスコカップ・準々決勝迫る！ 今、輝きを増す男たち★
