8月29日（日） 2010 J1リーグ戦 第21節
Ｇ大阪 2 - 0 磐田　（18:03／万博／19,550人）
得点者：18' 二川孝広（Ｇ大阪）、76' 高木和道（Ｇ大阪）
スカパー！再放送 Ch181 9/1（水）前07:00〜
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ガンバ大阪のファーストシュートのチャンスは、６戦連発で波に乗るMF橋本英郎に訪れる。遠藤からの縦へのロングスルーパスがうまく磐田DFラインの間を通り、前線へ。あわせて飛び出したMF橋本がシュートまで持って行くが、残念ながらわずかにオフサイド。だが『好調男』の勢いが感じられる立ち上がりに、19550人を集めた万博記念競技場がドッと沸く。その雰囲気に、『連続ゴール』への期待と、ホームでの『勝利』に対する期待の大きさが伺える。
その期待を形に変えるべく、先制点を挙げたのは、G大阪だった。18分、MF遠藤保仁による左コーナーキックのチャンス。ニアサイドに放りこまれたボールを一度は磐田DFが跳ね返すが、こぼれ球につめたMF二川孝広がダイレクトで放ったシュートは相手DFに当たってそのままゴールに吸い込まれる。一時はスタメンを外れたこともあり例年以上に危機感を募らせていたG大阪の『10』、MF二川の約4ヶ月ぶりのゴールでG大阪は早い段階で優位に立つ。

これで気持ち的にも楽になったのか、ここからG大阪の攻撃が更に加速。磐田のゾーンディフェンスの間を面白いようにパスで繋いでゴールを攻め立てる。21分には、MF橋本から縦に入ったパスを受けたMF宇佐美貴史が右サイドからクロスを挙げ、中央に詰めたFW平井将生が珍しくダイビングヘッドでゴールを狙うが、これは磐田GK川口能活のファインセーブに阻まれてゴールならず。更に45分にも同じ顔ぶれ、順番でパスを繋ぎ、MF宇佐美からのスルーパスに反応したFW平井がシュートを放つがこちらも、GK川口によってブロックされてしまう。
「うちが先制してからも、相手はそんなにバランスを崩す感じもなく、むしろバランスよく守っていたので、チームとしても攻め倦ねたところもあった」。
橋本が振り返ったように、ビハインドを追いかける後半、立ち上がりから磐田は攻勢に来るかと思われたが、まだ１点差ということもあったのだろう。磐田は守備のバランスを崩さず、その中で効果的にカウンターを仕掛けるといった、我慢の戦いを続ける。これに対しG大阪は、磐田の守備が堅く閉ざされていることもあり、また前線でボールをキープできず、中盤が連動していけないことで、なかなかアタッキングゾーンに入っていけない。52分にはその状況を打破すべく、MF明神智和が思い切りのいいミドルシュートを放つが、これはGK川口がパンチング。更にそれによって得た左コーナーキックのチャンスでも、キッカーMF遠藤からのクロスにあわせてニアにMF明神が飛び込むが左ポストに嫌われてしまう。

そういった苦しい展開だったからこそ、76分に奪った追加点は、残り時間を落ち着かせる貴重なゴールだったと言える。右コーナーキックのチャンスで、MF遠藤のボールは一度は磐田DFに弾き返されたものの、そのボールを再び右サイドで拾ったのは遠藤。「あのへんにければ誰かが入っているだろうと思って適当に蹴った」振り返った、いかにも職人らしいクロスに合わせてDF高木和道が頭でねじ込み、移籍2年目、G大阪での初ゴールを挙げる。この追加点でより優位に立ったG大阪は、83分には攻撃の枚数を減らしてDF山口智を投入。DFラインの前、アンカーのポジションにDF山口を据えることで、より磐田の攻撃陣の自由を奪い、時間を見ながら落ち着いて試合を運ぶ。これに対し最後までゴールを目指した磐田も、ロスタイムに入り、右サイドのFWジウシーニョのクロスに途中出場のMF菅沼実がヘディングシュートを放つがGK藤ヶ谷陽介も落ち着いてセーブし、失点を許さない。結局、このプレーがラストプレーとなり、G大阪が４試合ぶりとなる『無失点』での白星を手に。注目を集めたMF橋本の連続ゴール記録は６で止まったが、本人は「決めたかったけど、勝ったから良かった。また１から頑張ります」と笑顔を魅せた。

以上

2010.08.30 Reported by 高村美砂