スカパー！生中継 Ch178 後06:50〜
☆新機能／試合速報一覧はここをクリック!!
☆クラブサポーター対抗totoリーグ投票受付中！
----------
草津の２０１０シーズンは開幕・アウェイ徳島戦で始まった。副島博志新監督のもと出航した草津は開幕戦で徳島に０対１で敗れた。試合終了間際に得たＰＫをラフィーニャが外してドローに追いつくチャンスを逃すと悪夢の開幕５連敗。チームはもがき続けた。だが、徹底的に苦しんだ過程で今のチームが形成されてきたのも事実だ。草津は試行錯誤を続けた前半戦が無駄ではなかったことを証明するために、後半戦で結果を残さなければいけない。今節は、積み上げてきたサッカーを徳島にぶつけるのみだ。
Ｊリーグ再開後５戦を４勝１分と突っ走ってきた草津だが、前節、ついに止まった。敵地大分戦では、指揮官不在（ベンチ入り禁止処分）の中で攻守に精彩を欠き完敗。５月30日の柏戦以来、約80日ぶりに黒星の悔しさを味わった。草津は停滞したことにより順位が２つ落ちて１５位に転落した。「自信と慢心は紙一重。もう一度締め直さないといけない」（松下裕樹）。勝ち続けることでどこかに生まれた過信を捨てて、草津はもう一度、戦場へと向かう。
今ゲームでは大分戦で出場停止だったＣＢ御厨貴文が復活、中断明けの快進撃をＤＦラインから支えた立役者がチームに戻ってくる。17節水戸戦以降、出場７試合でセットプレーから３ゴールを挙げ影の得点王となっている点も見逃せない。大分戦をクラブハウスで観戦したという御厨は「大分は確かにうまかったと思うけど、うまいチームにはもっと強く行かなくちゃいけない。外から観て分かったことをチームに還元したい」と次戦へ備える。御厨が最終ラインで激しくぶつかることでチーム全体に気合が注入されることだろう。
攻撃のポイントになるのは、草津の４−５−１のトップ下のポジションだ。草津は中断明けの福岡戦から後藤涼がトップ下に入っている。だが対戦相手が草津のパスワークを警戒していること、チームの運動量の低下などから後藤へボールが入るシーンが減っている。現状を打破するためには、チーム全体の連動が求められる。後藤がチャンスに絡めるかが草津のバロメータだ。後藤は「トップ下というよりもＦＷの意識でプレーしている」とゴールへの執着心をむき出しにして徳島戦へ臨む。廣山望、前田雅文という経験豊富なプレーヤーもケガから復帰してきているためトップ下のポジション争いは激化。熾烈な競争がチームをまた一つ成長させる。
対する徳島は前節北九州戦で２点のリードを守れずに終わってみれば４対４のドロー。０９年シーズン途中まで徳島に在籍した大島康明にハットトリックを許すなど大味なゲームを展開してしまった。９位につけながらも総失点は33でリーグワースト２位（草津の総失点は31）、最近５試合は１勝３分１敗と煮え切らないゲームが続いている。前節後、美濃部監督は「体を張ったプレーをした選手が何人いたのか。練習から厳しくやっていかなければいけない」とコメントしているが、今節は守備面を引き締めてくることが予想される。
なかなか結果につながらない徳島だが、９ゴールの津田知宏、破壊力のある平繁龍一、元草津の島田裕介、柿谷曜一朗、倉貫一毅ら攻撃のタレントは充実。ベンチには徳重隆明、前節初ゴールを決めたドゥグラスらが控えるなど、草津にとっては気の抜けない時間が続く。右ＳＢ田中淳は「徳島はいいチームだと思うが、うちは連敗するわけにはいかない。本当に大事なゲームになる」と語気を強める。今ゲームは双方の気迫がぶつかる好ゲームとなるだろう。
草津は、ＤＦリーダー御厨、そして頼れる指揮官・副島監督もチームへ戻りベストメンバーで徳島戦へ臨む。富山戦で退席となった副島監督は「富山戦では勝ったにもかかわらず自分の愚かな行為によって、“サッカーの神様”の機嫌を損ねてしまった。徳島戦で勝つことでまた流れを取り戻したい」と挽回を誓う。草津は開幕戦で苦杯をなめた徳島にリベンジを果たして、再び上昇気流へと乗り込む。
以上
2010.08.28 Reported by 伊藤寿学
