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【J1:第20節 名古屋 vs G大阪】レポート:終始押され気味の展開も必殺の“飛び道具”で3得点を奪取。名古屋が混戦の首位争いから一歩抜け出す(10.08.23)

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8月22日(日) 2010 J1リーグ戦 第20節
名古屋 3 - 1 G大阪 (19:04/瑞穂陸/17,311人)
得点者:6' 中村直志(名古屋)、17' 橋本英郎(G大阪)、32' ダニルソン(名古屋)、69' ケネディ(名古屋)
スカパー!再放送 Ch183 8/23(月)後01:00〜
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G大阪は名古屋に対し、内容では間違いなく勝っていた。90分間のほとんどを支配し、シュート数も前後半それぞれで上回った。それでも結果を見れば名古屋3−1の快勝である。内容と結果が逆転した理由を一言でいえば「力技」。今季のリーグを席巻する“飛び道具”が炸裂し、名古屋が劣勢の試合で勝点3を奪い取った。

まず最初の飛び道具は、伏兵の一撃だった。立ち上がりの6分、約35mの位置で中村直志が思い切りよく右足を振り抜いた。「序盤でチームを勢いづかせるシュートは大切だと思っていました」。この日スタメンに復帰したベテランのシュートは無回転のドライブシュートとなりG大阪ゴールに突き刺さった。実に4シーズンぶりとなる背番号7の得点で、いきなり名古屋が先制に成功する。

しかし支配力に勝るG大阪も負けてはいなかった。返す刀の17分、名古屋DFのクリアミスを逃さずに橋本英郎がミドルシュートを叩き込む。好調の橋本はこれで6試合連続となる今季7点目。浮き球を確実に押さえ込んだダイレクトシュートは、彼の高い技術を証明するものだった。

その後はG大阪が支配し、名古屋が耐えてカウンターを狙う展開へ。この日の名古屋はビルドアップの起点のひとつである阿部翔平へのパスコースを抑えられており、右偏重の攻撃へと仕向けられていた。「今日は守備という感じでした」とは阿部の言。当然のごとくG大阪の守備は待ち構えたようにボールを奪い、得意の中央突破へとつなげていく。

だがここで名古屋第二の飛び道具が発動する。32分、遠目の直接FKを構えたのはダニルソンとマギヌン。ダニルソンが打つ気満々でスルーし、マギヌンがファーサイドへとクロスを送る。待っていたのは闘莉王だ。打点の高いヘディングできっちり折り返すと、ゴール前でワンバウンドしたボールを走りこんでいたダニルソンが頭で押し込んだ。試合の流れに影響されないセットプレーは今季の名古屋の大きな武器。「練習していた形ではない」とダニルソンは語ったが、改めてその威力を思い知らせる勝ち越しのゴールだった。
2点目の直後にはG大阪がカウンターでビッグチャンスを迎えたが、ここは名古屋のDF陣が粘り強く対応。リードを保ったまま試合を折り返した。ハーフタイムでは両監督ともに攻めの姿勢を貫くことを指示し、後半へと突入していった。動いたのはG大阪の西野朗監督だ。「一発を狙いすぎて他の仕事が少なかった」FW平井将生を下げ、ドリブラーの宇佐美貴史を前線に。二川孝広に代えて武井択也を入れ、遠藤保仁を1列前へ出した。

後半も、前半と同じくG大阪のペースで試合は進んだ。前半ほど名古屋の攻撃は右偏重ではなくなったが、単発の攻撃を繰り出してはG大阪の逆襲を食らうという悪循環は変わらず。リードしている時のポゼッションも得意なチームのはずが、軽率な攻撃が繰り返された。その隙を見逃すG大阪ではないが、いかんせんこの日は決定力に問題を抱えていた。10分と22分にはイ・グノが決定機を迎えたが、どちらも力のあるシュートにはならず。西野監督は「グノにボールが集まりすぎている。仕事をすべき時にパワーが発揮できない」と試合後に嘆いたが、名古屋の体を張った守備も際立っていたことは特筆しておく。

そして69分、名古屋が第三の飛び道具でG大阪にとどめを刺す。左からのコーナーキックに中央で合わせたのはケネディ。188cmの中澤聡太の上から頭で叩き、決定的な3点目を沈めてみせた。「完全にやられました…」と中澤がうなだれた一発は、名古屋の高さを最も象徴するゴールだったといえるだろう。以降はまさにG大阪の攻撃一色に染まったといえるピッチ上だったが、守護神・楢崎正剛の気迫のセーブと闘莉王の勝負勘冴え渡る守備が光り、名古屋がシャットアウト。5分間のロスタイムも何とかしのぎきり、試合展開とは裏腹の3−1という快勝劇を完結させた。

この勝利と他会場での清水の敗戦を受け、名古屋は2位に5ポイント差をつけることになり、上位争いから一歩抜け出した。1試合の結果で陥落する恐れがなくなったことで、ここからは本当の意味で首位を「堅持する」戦いが始まることになる。
「相手を打ち負かしていくだけです」
守るのではなく、勝利へ前進するのみ。勝利を知る男、ストイコビッチ監督はシンプルに今後への意気込みを語った。主力を欠いても、試合を支配されても、最終的に勝つ試合を経験した名古屋はまたひとつ王者への階段を登ったといえる。この日見せた耐久力と抜け目のなさは本物だ。こと「勝つ」ことに無類の強さを誇るチームとなった名古屋が、首位たる迫力を漂わせ始めた。

以上


2010.08.23 Reported by 今井雄一朗
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