8月21日(土) 2010 J1リーグ戦 第20節
湘南 1 - 4 浦和 (19:03/平塚/14,095人)
得点者:55' スピラノビッチ(浦和)、62' エスクデロセルヒオ(浦和)、78' エジミウソン(浦和)、79' エジミウソン(浦和)、90'+1 島村毅(湘南)
スカパー!再放送 Ch183 8/22(日)深01:00〜
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エスクデロ・セルヒオの投入とともに、浦和が後半開始早々から攻勢に出た。そのエスクデロと平川忠亮らが絡み、右サイドを中心に攻め込む。対して湘南も、第10節神戸戦以来およそ3カ月ぶりに復帰した野澤洋輔が、ポンテやエスクデロによる枠を捉えたシュートを好守で阻む。だがそれでも、攻防の先でスコアを動かしたのは浦和だった。
平川のオーバーラップを契機に掴んだフリーキックから、さらにコーナーキックを得る。いったんは湘南にブロックされるも、拾った流れから宇賀神友弥が左クロスを入れ、スピラノビッチがヘッドを叩きつけた。55分のことである。
「先制して選手たちが解放された」とフォルカー・フィンケ監督が雄弁に語ったように、彼らが追加点を決めるまでにさほど時間は要さなかった。62分、中盤で奪い素早く攻撃に転じると、左サイドで受けたエスクデロは自ら中へ持ち込み、右足を振り抜いた。「その前のシュートがインステップで入らなかったので、次は巻いて撃とうと思っていた」と明かしたとおり、鮮やかな軌道は横っ跳びした野澤の手をもかいくぐり、ゴールに届いた。
「集中力が切れないのは、0で抑えているからだとも言えるかもしれない」スコアレスドローで終えた前々節神戸戦後に反町康治監督が語った言葉が思い出される。勝点を積み上げねばならぬ状況に置かれている今、よりリスクを負って前に重心を置きこそすれど、失点してもなお湘南の集中力は保たれていたに違いない。ただ、辛抱強く守り、ときにゴールの匂いを漂わせて0−0で折り返した前半を思うにつけ、後半立ち上がりのビハインドは悔やまれる。
前半は浦和がボールを回す展開の中、かたや湘南もラインをコンパクトにキープして応戦した。サヌが上がり、宇賀神や柏木陽介らとともに数的優位をつくって浦和が左サイドを攻略し始めると、阿部吉朗とエメルソンの両翼を入れ替えディフェンスを落ち着かせた。我慢強いラインコントロールの背景には、仲間を統率し盛りたてる野澤の声もあったろう。1万4千を超える満員の大声援がスタジアムを包むなか、「大丈夫だ」「まだ放っとけ」といった最後方からの鼓舞が時折り耳に届く。ボールを奪えば坂本紘司や臼井幸平が前線に加わり、阿部とエメルソンもミドルを狙う。無失点に抑える守備が、攻撃の糸口を手繰り寄せていた。
ビハインドを負った湘南は、2点目を食らったすぐあとにも反撃に転じている。野澤のロングスローから臼井と阿部を経て、エメルソンがドリブルで持ち込みゴールに迫った。その直後にも、ふたたび野澤から阿部、エメルソンと繋ぎ、オーバーラップした坂本がペナルティエリアに進出した。だがいずれもゴールネットを揺らすまでには至っていない。逆に浦和は78分、左サイドに位置したポンテが折り返し、山田暢久が放ったミドルはポストに嫌われるも、エジミウソンが押し込んで追加点を挙げた。さらにその1分後に決めた得点もエジミウソンによるものだ。新潟時代の元チームメイトから2ゴールを挙げ、J通算100ゴールをマークした。
4得点で5戦ぶりの勝利を挙げた浦和は次節、ホームに鹿島を迎える。直接対決を制し、今季開幕戦の借りを返すとともに上位に進出したい。
一方、湘南の反町監督は言う。
「18番目からのスタートだと話しているように、相手との差はもちろんある。厳しい状況だということは選手たちもわかっている。ただ今日はやられたが、前の浦和戦に比べればサッカーになっている。だからこそ、より精進しなければいけないし、トレーニングも積まなければいけない」
後半ロスタイム、湘南は坂本のオーバーラップを機にフリーキックを得た。そして途中出場の馬場賢治が送った先で、島村毅が自身初のゴールを沈めた。状況的には焼け石に水かもしれない。相手にも余裕と表裏一体の隙があったかもしれない。ただ、そこで水をかけることをやめてしまったら焼け石は焼け石のままだ。たとえば前節の京都戦でエメルソンがPKを決めたのは、試合前に欠かさず行なってきた練習の成果といえるだろう。田原豊のゴールも、エクストラで行なったシュート練習の成果とも捉えられる。今節の浦和戦が前回以上に可能性を感じさせたのも、日々の積み重ねあってこその感触に違いない。言うまでもなく状況は厳しい。それでもこの日のように、中途で諦めないかぎりゴールはきっとこじ開けられる。積み上げていくことが距離を縮めるまっとうな道であることを、なにより彼ら自身が指揮官のもとで体現しているのだから。
以上
2010.08.22 Reported by 隈元大吾
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