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【J2:第23節 柏 vs 甲府】レポート:柏、2点のリードを守り切れず。甲府が鬼気迫る執念を見せ、頂上決戦はドローに終わる。(10.08.22)

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8月21日(土) 2010 J2リーグ戦 第23節
柏 2 - 2 甲府 (19:04//10,609人)
得点者:54' 村上佑介(柏)、56' 林陵平(柏)、86' ハーフナーマイク(甲府)、90'+1 ハーフナーマイク(甲府)
スカパー!再放送 Ch181 8/22(日)後00:30〜
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「悔しいです」「勝てる試合だった」。ミックスゾーンを通り過ぎる柏の選手たちのほとんどが、その言葉を発していた。
確かに、75分までは柏にとって会心のゲームだった。甲府に付け入る隙をほとんど与えず、特に2−0になった直後の時間帯は目に見えて勢いに乗り、“横綱相撲”の気配すら漂わせた。しかし、終わってみれば2−2のドロー。選手たちが悔しがるのも無理はない。
試合の入り方は、ここ数試合の中では一番の出来だった。それは「我々は相手に研究されているチームだと自覚している。1つだけでなく戦術のバリエーションを持つべきだと思っている」とネルシーニョ監督が語るように、中盤をダイヤモンド型に並べた柏の新システムに理由がある。甲府の中盤に対し、守備の局面ではマッチアップが作りやすく、ボール保有時には甲府の3枚に対し柏は4枚と、1人が空く状況を巧みに生かし、その1人がリンクマンとなってボールを引き出しながら攻撃へとつなげた。セカンドボールをも支配した柏はペースを握り、レアンドロ ドミンゲスを起点に何度かバイタルエリアへ侵入した。ただ、最後の精度に欠け、あと一歩のところで得点には至らなかった。
甲府も前半途中にパウリーニョと養父雄仁のポジションを入れ替えるという対応策に出るも、むしろこれによってサイドの迫力が消えてしまった感があり、ハーフナー マイクへ縦へのボールばかりが目立っていた。柏のCB、パク ドンヒョクと近藤直也の激しいマーキングによってハーフナー マイクに良い形でボールが入らず、甲府は効果的な攻撃を生み出せずにいた。

後半、試合が急速に動く。54分、左CKから林陵平が折り返し、村上佑介のヘッドが炸裂した。さらにその2分後、橋本和の縦への仕掛けによって、「甲府の選手が引き寄せられて、僕の前にスペースができた」という林は、リターンを受けると落ち着いて左足インステップのシュートを決め、2試合連続ゴールを挙げた。59分には甲府のビッグチャンス。パウリーニョのクロスを受けたハーフナー マイクが、パク ドンヒョクと栗澤僚一に挟み込まれたが、こぼれ球に鋭く反応してシュートを放つ。だが、正面に立ちはだかったGK菅野孝憲が決死のセーブで食い止めた。
70分、甲府は津田琢磨に代えて柏好文を投入。73分、決定的な場面でホジェルにオフサイドの判定。75分、村上が2枚目のイエローカードを受け退場。この数分間の一連の流れが、結果的にゲームの行方を大きく左右した。柏が3点目を奪えず、1人が退場したことによって、流れが急変し、甲府の嵐のような猛攻が開始された。しかも1人少ない柏は、最終ラインと中盤で二層の壁を作り上げてブロックを形成するのではなく、中盤をダイヤモンド型の並びに保ち続けたため、甲府が自由に使えるスペースを与えてしまう。「自分の良さは出せた」という柏好文のドリブルがスペースを切り裂き、冴えわたった。
86分、柏好文のクロスを、ハーフナー マイクが打点の高いヘッドを叩き込んだ。さらに後半ロスタイムには、裏へ抜け出した柏好文が、菅野の飛び出しをかわすループ気味のボールを出すと、これをハーフナー マイクが体ごと飛び込み、ゴールへ押し込んだ。甲府の劇的な同点劇だった。いや、もしあと数分時間が残っていたのなら、甲府に逆転弾が生まれていたかもしれない。そんな雰囲気が漂う中で、試合は終了した。

試合後、ネルシーニョ監督は、追いつかれた点や数的不利での戦い方よりも、「我々が優勢にゲームを運んでいた内容でした。戦術が機能して、相手にチャンスを作らせなかった」と、11人で試合をしていた75分間を評価した。だからこそ、冒頭にも書いた選手たちの言葉通り、悔しさがより募るというもの。ただ、3点目を奪えず、退場者を出したことが影響したのは否めないが、それでも柏は勝ち切らなければいけない試合だった。中断前16試合でわずか7失点だった守備は、中断明け以降の6試合ですでに8失点。数字が裏付けるように、明らかに守備には破綻が見られる。3点目、退場者というよりも、根本的な問題はそこにあるのかもしれない。

しかし客観的に見れば、好ゲームであったこともまた事実である。「最後まで諦めなかったのが結果につながった」と誇らしげに語ったハーフナー マイク。柏のクオリティを粉砕した甲府の鬼気迫る執念は、圧巻の一言だった。さすがは因縁渦巻く両者だけに、またしても語り継がれるような濃厚な試合を繰り広げた。

以上

2010.08.22 Reported by 鈴木潤
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