8月21日(土) 2010 J2リーグ戦 第23節
福岡 5 - 0 水戸 (18:03/レベスタ/8,787人)
得点者:38' 末吉隼也(福岡)、53' 永里源気(福岡)、68' 中町公祐(福岡)、70' 中町公祐(福岡)、81' 田中佑昌(福岡)
スカパー!再放送 Ch181 8/23(月)前04:30〜
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スタジアムに足を運んだ8,787人の観衆が大きな拍手と歓声で選手たちを讃える。その中を選手たちが誇らしげに歩く。奪った得点は5。前半はリズムが掴めずに嫌な時間帯も過ごしたが、38分に末吉隼也のミドルシュートで先制してからは自分たちのリズムを刻んで水戸を圧倒。水戸に反撃の機会どころか、サッカーをすることさえも許さなかった。中断明けは下位チームに対して1敗1分と一時の勢いが消えたかに思えたが、第2巡目に入ってからは9得点2失点で2勝1分。再びチームに勢いが戻ってきた。
振り返ってみれば決して簡単な試合ではなかった。立ち上がりこそボールを支配して水戸陣内に攻め込み、3分には中町公祐がゴール前に飛び込んで決定機を作ったものの、その後が続かない。それどころか、8分にはゴール前で細かくボールをつながれて中村英之に決定的なシュートを放たれた。ここから福岡は徐々にトーンダウン。ラインを下げて裏のスペースを消し、中盤でブロックを作って福岡を待ち受ける水戸の守備網を破れない時間帯が続く。引いた相手を崩す攻め手に欠くというチームが抱える課題は、この日も福岡を苦しめるのではないか。そんな空気がスタジアムには漂っていた。
しかし、そんな空気を末吉隼也の一発が変えた。時間は38分。ペナルティエリアの外、左45度の地点で相手からボールを奪うと迷わずに右足を一閃。鮮やかな弾道を描いたボールが、ゴール上段、右隅のここしかないというところに突き刺さった。
「1本目に打ったミドルシュートは抑えられず、2本目のミドルシュートは抑えられたけれどもGKの正面に行ってしまった。ゴールシーンではファーが空いていたのが見えて、相手のDFが目の前にいたので、その外を巻けばGKが届かない位置に行くだろうなというイメージができた。1、2本目のように思い切り蹴るんじゃなく8割くらいの力で蹴れば入るかなという気持ちだった」(末吉)。
冷静な判断が生んだ自身プロ初ゴールは、試合の流れを福岡に引き寄せるには十分すぎるゴールだった。
ここからは福岡の独壇場だった。足が止まった水戸に対して一方的にボールを支配。そして後半はトップ下に入った城後寿にボールを集めて何度も、何度もチャンスの作り出していく。そんな福岡の2点目は53分。大きなサイドチェンジで水戸の右サイドを崩すと、久藤清一からのクロスボールに城後が右足を強振。GK本間幸司がかろうじてはじいたボールを永里源気が押し込んだ。
福岡の攻撃は止まらない。68分には城後の縦への突破から作ったこぼれ球に反応した中町が右足でゴールネットを揺らし、その2分後にも中町の左足から放たれたクロス気味のループシュートがゴールへと吸い込まれた。
そして締めくくりの5点目を決めたのは、途中出場の大久保哲哉と田中佑昌の2人。81分、ハーフウェイライン近くでボールを奪った大久保がドリブルで前へ。相手を十分に引き付けてから右へボールをはたく。そこへトップスピードに乗って走り込んできたのは田中佑昌。そのままダイレクトで右足を振り抜くと、次の瞬間、豪快なシュートがゴールネットに突き刺さった。GK本間にはノーチャンス。ワールドクラスのシュートにレベルファイブスタジアムは大歓声に包まれた。終わってみれば5−0。福岡は最高の形で勝点3を手に入れた。
そして、「今日はどうすることもできなかった」とは敗れた水戸の吉原宏太。「何をしていいかわからずにミスをしているといった感じだった。パワー、技術、メンタル全てにおいてアビスパの方が上で…。1巡目でうちが勝って、アビスパは絶対に借りを返そうと意気込んできたと思うし、うちも2連勝するつもりで乗り込んできたけれど、短期間でこんなに福岡の選手と差がついてしまったというのはちょっと…」。その言葉には何もさせてもらえなかったことに対するショックのようなものさえ感じられた。
さて、この日の勝利で、福岡は3位の千葉との勝点差を2に縮めた。広がるJ1昇格の可能性に、スタンドは熱狂に包まれ、試合後のミックスゾーンでは各メディアから昇格への手ごたえを問う質問が飛ぶ。しかし、選手たちはこれまでと同じ言葉を繰り返した。「上のことは気にせずに、自分たちがやるべきことをやっていれば結果は付いてくる。先のことを考えずに目の前の試合のことだけを考えてやりたい」(城後)。やるべきことは、目の前の試合に全力を尽くすことだけ。福岡は、これまでと変わらぬ考えでリーグ戦を戦う姿勢を崩さない。次節はアウェイの富山戦。福岡はいつものスタイルで勝点3を目指す。
以上
2010.08.22 Reported by 中倉一志
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