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【J2:第22節 栃木 vs 大分】プレビュー:北関東ダービーでの逆転負けのモヤモヤを早期に解消したい栃木。3月の対戦で完敗したリベンジに燃える大分。前回の再現か、それとも雪辱か。河原の出場はあるのか。(10.08.14)

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8月14日(土)J2 第22節 栃木 vs 大分(18:00KICK OFF/栃木グチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
スカパー!生中継 Ch184 後05:50〜
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前節、ザスパ草津との大一番「北関東ダービー」を今季初の逆転負けで落とした栃木SC。受けたダメージは小さくなかった。敗戦の衝撃の大きさから松田浩監督は、「久々に気分が悪かったし、眠れないし、物も食べたくなかった」そうだ。モヤモヤした感情を、指揮官は包み隠さず選手に伝えたという。そして、選手に「モヤモヤしたものを抱えているならば解決して欲しい」とも言った。ネガティブな感情はマイナスにしか働かず、ポジティブな状態で試合に臨まなければ、いい結果は出ないと考えるからだ。

上位に食らい付いて行くためにも、栃木にとって今節の大分トリニータ戦は正念場になる。「大分戦から無敗試合が始まった。また大分戦から無敗を続けられるようにしたい」と、意気込みを語ったのは高木和正。3月の対戦では4‐1で圧勝しているだけに、悪いイメージを持っている選手は当然いない。ダービーで味わった屈辱をモチベーションに替え、「グリスタ」で初めて迎え撃つ大分から勝点3を狙う。

大分の印象を「前回は組織として体を成していなかったが、3月の頃よりも守備が整備された」と松田監督は分析。11戦未勝利と結果が出ない中で守備意識を高め、菊地直哉と藤田義明のセンターバックコンビが機能した大分は、カターレ富山の拙攻に救われた側面もあるが、前節は1‐0と無失点勝利。その実績が自信を深めるはずの大分の守備ブロックに対して、栃木は念入りに対策を練った。

前々日のトレーニングで比重が置かれたのは、カウンターと揺さぶり。攻守の切り替えのタイミングを強く意識し、相手のバランスが崩れた状態でカウンターを仕掛けることを第一に、引かれた際にも上下左右に揺さぶることでブロックに穴を空ける作業を繰り返し確認した。「ボールを奪った時にはチャンスになる。先手を取ることを心掛けたい」とは、初先発初ゴールの離れ業を、前回の対戦でやってのけたルーキーの杉本真。草津戦では相手のカウンターに沈んだが、元々カウンターは栃木の専売特許だ。持ち味を存分に発揮することで、ゴールを取り切りたい。

また、押し込まれた状態での対処法もしっかりと準備した。「カウンターの起点になっている高松に気を付けたい」と松田監督が警戒を払う、“ミスタートリニータ”・高松大樹を潰すことでカウンターを未然に防ぎ、キム・ボギョンと東慶悟の両アタッカーにボールを握られる劣勢の状態でも持ち堪えられるかが、当たり前だがポイントになるだろう。チームコンセプトの「いい守備からのいい攻撃」に大分をはめ込めれば、前回のように必ず勝機は引き寄せられるはずだ。

「前回ホームでは1‐4で負けているので借りを返したい」とリベンジに燃える高松の思いは、チーム内で共有されているはずだ。大分はサッカーの質だけでなく、気持ちでも富山を上回った。勝利への執念をゴールに叩き込んだ高松の一撃は、チームを勢い付かせるには格好の材料。苦しみ抜いた末に手にした勝利を、上位戦線に顔を出すためのモチベーションにしたい。

栃木への思いはアルビレックス新潟から大分への期限付き移籍が決まった、河原和寿も高松に負けず劣らず強い。栃木を愛し、栃木に愛された男は昨季、下位に低迷するチームで孤軍奮闘した。13ゴールを挙げたエースの恐ろしさを、栃木の選手、そして「グリスタ」のサポーターは知っている。河原はチームに合流してから間もないが、韓国代表としてナイジェリア戦に出場したばかりのキムの疲労度を考えれば、遠征メンバー入りする可能性もある。出場すれば恩返し弾を狙う腹積もりでいる河原と、昨季のメンバーを中心に組まれる栃木のDFラインとの対決にも注目が集まる。

以上

2010.08.13 Reported by 大塚秀毅
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