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スカパー!生中継 Ch181 後06:50〜
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リーグは今日から後半戦。これからは、自分たちの前半戦の反省だけでなく、一度対戦を済ませている相手との「裏のかき合い」という要素も含みながらの戦いとなる。
とはいえ「反省」の割合が強いのが仙台の方であるというのは、まず間違いない。前半戦を終えて降格圏内の16位、そして12試合勝ち無しという状況でこの1戦を迎えており、文字どおり後がない状況からの後半戦スタートだ。
だが仙台は新たな戦いを前に、少ない手数で効果的な策を打って出た。まさに緊急と呼べる電光石火のスピードで、F東京からFW赤嶺真吾を獲得。単純にFWの頭数が確保できたというだけでなく、さまざまな個性や一芸を持った選手は揃っている仙台のFW陣において「ゴール前での勝負強さ」や「得点を狙う意識の高さ」というストライカー的要素を濃縮したようなFWは今季の仙台に欠けていた部分だっただけに、この補強はヒットになり得る。
実際、12日のトレーニングで行われた紅白戦、赤嶺はいきなり輝いた。Bチームに入った1本目の序盤、縦パスに連動して右サイドに流れてボールを受けた平瀬智行に合わせ、赤嶺はタイミングを取りながら迷うことなくゴール前へ。そして平瀬からのグラウンダーの折り返しを正確なインサイドキックで合わせ、早速の「合流後初ゴール」を決めてみせた。それだけでなく、フィニッシュに直結する動き出しは特筆もので、2本目はAチームに入った赤嶺は変わらず何本も決定機を生み出していた。
球出しの立場の梁勇基が「(赤嶺は)どこでもらいたいかはっきりしているから、出し手としても出しやすい」と語れば、手倉森誠監督も「ゴールを狙っている選手だから、周囲も『狙わせよう』という気になる」と効果を期待する。紅白戦でこれだけ使われているところを見ると、今節少なくともベンチには入ることが予想され、注目は集まる。
そして仙台にはもう一つ、今節楽しみな部分があるのだが、それが相手の状況にも関連するため、まずはG大阪の近況に触れておきたい。
引き分けが多く、なかなか波に乗れなかったG大阪だが、前半戦最後の3試合をきっちりと3連勝で締めている。
その3試合で共通するのは、逃げ切ろうとする強い意志。交代枠も最大限に駆使し、分かりやすい守備固めも厭わぬという姿で、ここ数節の手堅い結果を手にした。元来攻撃に関しては、W杯の中断明けにイグノを獲得してさらに盤石(本人にはまだ移籍後初ゴールがないのだが)となっており、逃げ切る力を身につけさえすれば、自ずと勝点が積み上がっていくのは当然の結果である。
そしてこの仙台戦となると、G大阪はまさに逃げ切り失敗の悔しさがこみ上げてくるはず。万博での第4節、G大阪は先制されるものの遠藤保仁のPK、そして平井将生のビューティフルゴールで試合終盤に逆転したにもかかわらず、後半ロスタイムに2本目のPKを与えて勝ちきれなかった。今節はアウェイ、しかも遠藤、加地亮など主力の体調が不安視された中での戦いだが、同じ轍を踏まない準備は万端といえる。
さて改めて、もう一度仙台に話を戻そう。逃げ切る力を強めているG大阪との対戦が控えるが、仮にG大阪に先制を許したとしても、仙台は諦める必要がない。その要因が、仙台が前節の横浜FM戦で「発見」した新システムだ。
守備的志向の強いダブルボランチの一角を下げ、本来はサイドハーフの位置から攻撃を組み立てる梁をボランチへと配するシステムは、横浜FMの後半、逃げ切りを計る相手を押し込む上で確かに効果を発揮した。プレスがかからない位置でボールに絡む梁は、新たな魅力を手にしたかのようだった。
このシステムを磨き上げれば、仙台にとって確かな武器となる。さらに前節はここからフィニッシュに結びつけることに苦労したが、今節からは前述の赤嶺が控えており、彼の魅力も加えることが出来れば、結果としての結実も近いという感がある。
もちろん、ボランチの富田晋伍が言うとおり「まずはしっかり守備から入り、ゼロで抑えれば問題ない」というのは間違いないが、仮に先手を取られても、仙台は90分を通じた抵抗を試みるだろう。全ては、12試合も勝ちに飢えているサポーターへ、勝点3を届けるために。
以上