8月8日(日) 2010 J2リーグ戦 第21節
福岡 2 - 0 愛媛 (18:03/レベスタ/7,571人)
得点者:5' 永里源気(福岡)、67' 中町公祐(福岡)
スカパー!再放送 Ch181 8/10(火)後02:00〜
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キックオフ時点で気温28.0度、湿度87%の気候は否が応でも選手たちから体力と集中力を奪う。しかも前半30分を過ぎた辺りではスコールを思わせる豪雨にも見舞われた。ミスが多く、運動量が上がらなかったのは、決して選手たちだけの問題ではない。ナイトゲームとは言え試合環境は非常に厳しく、この日のゲームは両チームにとって非常に難しいゲームになった。「先制点を取った後、自分たちでボールを握る時間が全然なかった。内容は良くなかった」と試合を振り返ったのは永里源気(福岡)。両チームともに思うようにボールをポゼッションすることができず、放ったシュートも福岡が9本、愛媛が8本と、ともに一桁台。お互いにストレスを抱えた中での試合になった。
そんな試合を分けたのはセットプレーだった。最初のゴールが生まれたのは5分。右からのCKのチャンスから、ゴール前にこぼれたボールを永里が右足で蹴り込む。そして福岡の勝利を決定づけた2点目が生まれたのは67分。右からのFKに2列目から飛び込んだ中町公祐が頭で合わせると、ふわりと浮いたボールがGKの頭上を越えてゴールに吸い込まれた。
こう着した試合でセットプレーが勝敗を分けるのはサッカーでは良く見られる光景だが、福岡で特筆すべきは中町の働きだ。第11節に初ゴールを挙げて以来、コンスタントにゴールを挙げ続けて現在は6得点。そのうちの半分がCKからのもので、この試合の先制点も、中町が頭から飛び込んでこぼれ球を作ったことで生まれた。セットプレー時に高さのある選手にマークが集中する中、巧みなポジショニングとタイミングでゴール前に飛び込んでいく中町のプレーは福岡の大きな得点源。流れの中からは思うようにチャンスを作れなかったが、自分たちの武器を活かして得点を挙げた福岡が勝利を手にしたのは当然の結果だったと言えるだろう。
そして、勝者と敗者を分けたもう一つの要因は、90分間でゲームをデザインする能力の差だった。それは両監督の次のコメントにも表れている。
「前半の終わりの時間帯に体が急に止まったような感じがあったが、そこで我慢して0に抑えたことで後半に盛り返せるチャンスをもらい、そして、きっちりと後半のスタートからサッカーができた」(篠田善之監督・福岡)
「ゴールは試合の流れを支配するものだが、1失点したからと言って試合が終わるわけではない。そこからやり直さなければならないが、負けている時にやり直す、復調するということが毎回できない」(バルバリッチ監督・愛媛)
どんな相手との対戦であっても、90分間にわたって自分たちのリズムでサッカーをすることはできない。悪い時間帯を我慢し、それを乗り越えて自分たちのリズムを作り出すことができるのが強者の条件。そういう意味でも両者の間には力の差があった。
とは言え、勝利した福岡に課題がないわけではない。ゲームの入り方は悪くはなかったが、縦に急ぎすぎて全体のバランスを崩し、前半の途中からは意図的に相手にボールを持たせたが、効果的なプレッシャーをかけられずに、かえってボールを後追いするばかりになり体力を失った。しかし、この日の福岡の最大の目的は、難しい試合をどうやって勝利で終わらせるかということ。「問題点はあるが、前向きに捉えて、みんなでいろいろとやっていきたい」と篠田監督が話した通り、勝利という最良の薬がチームに勢いをもたらせてくれるはずだ。
さて、次節、愛媛は柏と、福岡は甲府と対戦する。首位と対戦する愛媛は厳しい戦いが予想されるが、いまチームに必要なことは、やろうとしているサッカーを貫く強い姿勢を見せることだ。「気持ちの部分で強いものを見せてほしい。今日の試合は終わったので、また1週間トレーニングを重ねて次の試合に備えたい」とバルバリッチ監督は語ったが、臆せずにチャレンジする姿勢を見せることが、まずは大切だろう。
そして福岡は昇格を争う相手との直接対決。この日の勝利で3位の千葉との勝点差を3に縮めたが、昇格を果たすために勝ち続けなければいけない状況に変わりはない。アウェイでの戦いになるが、「相手に食らいついて、昇格争いをするんだという強い気持ちを持って戦いたい」と田中誠は話す。目指すものは勝点3。福岡はアグレッシブでスピーディな自分たちのサッカーで勝利を目指す。
以上
2010.08.09 Reported by 中倉一志
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