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ルヴァン 準々決勝 第1戦
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【J2:第21節 鳥栖 vs 千葉】プレビュー:クラブ史上初の非公開練習で、結束を図った鳥栖が3位の千葉を迎え撃つ。鳥栖が昇格争いに生き残れるかの大一番となる一戦。(10.08.08)

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8月8日(日)J2 第21節 鳥栖 vs 千葉(19:00KICK OFF/ベアスタチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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「私が知る限り、クラブ最強のチームとなった」と松本監督が力強く語って2010年シーズンが始まった。新しいメンバーが多い中で、連携を不安視されながらも、異例とも言える早朝練習を取り込んで結束を図った。選手だけでなく、スタッフもクラブ関係者も、開幕ダッシュに向けて連携を図った。もちろん、それを見つめるサポーターも、心から応援していた。その結果、前半戦を終えて、「負け数の倍の勝ち数」(松本監督/鳥栖)の目標にはやや届かなかったが、昇格圏内の争いに踏みとどまる手ごたえは感じていた。しかし、ワールドカップ期間中の中断期を明けてからの鳥栖は、思うような結果を残せずに苦悶している。第18節以降、2分1敗と未勝利で後半戦を戦っている。

その大きな要因は、相手の鋭い出足に押し込まれて、つなぐサッカーができていないことである。今季の鳥栖は、サイドの選手が大きく開いて、「ピッチ幅を使ったサッカー」(松本監督/鳥栖)を標榜している。センターからサイドへ、サイドから逆サイドへボールが展開できれば、相手はボールを捕らえにくい。ここに相手のスキが生まれ、強靭なFWがそこを突いてゴールを奪う狙いがはまっているときは、どこが相手でも鳥栖は間違いなく強い。しかし、展開はできても前線にボールを入れることができなければ、相手に“ボールを回させられている”状態となり、ゴールまでが非常に遠くなる。また、展開する前に相手の強いプレッシャーを受けてしまえば、横か後ろへボールをまわさざるを得ない状態となり、ますますゴールが遠ざかってしまう。前者は前節(第20節)の愛媛戦前半の鳥栖であり、後者は第2節の千葉戦(3月14日フクアリ)での鳥栖である。今節は、その千葉をベストアメニティスタジアムに迎え撃つことになる。

千葉は3位につけているとは言え、第17節から思うように勝点を上積みできず、3位争いを面白くしている主役となっていた。第17節では2位甲府に、第19節でも首位柏に2−2と引き分け、昇格圏内での確固たる地位を築くことができなかった。しかし、前節の大分戦ではその鬱憤を一気に晴らし、再度昇格圏内での順位争いに加わった。しかも、J2ディヴィジョン最多得点となり、攻撃の目を覚ましたようだ。ここには、試合の流れに応じた選手の判断が大きく左右しているように見える。前節の大分戦では、リトリートされたと見るや、シンプルにロングボールを入れてDFの裏を狙った。かと思うと、FWネットと深井正樹が細かにつないで大分DFを翻弄した。これにMF谷澤達也が絡んで、5得点という攻撃力を見せつけた。前線からのプレスも利いて、危ない場面もあったものの無失点で試合を終えることができた。前節からの雰囲気は悪かろうはずが無い。

前節を終えての状態のままなら、鳥栖の苦戦必至と予想できる。しかし、サッカーは始まってみないことには試合を語ることはできないスポーツである。特に今節を迎えるにあたり、鳥栖はクラブ史上初の“完全非公開練習”を敢行した。これにより、「選手が非常な緊張感を持ち、密度の濃い練習を行えた」(松本監督/鳥栖)ようである。読者諸兄にはあいまいな表現で非常に申し訳ないが、松本監督はじめ選手たちもその内容については多くを語らなかったので、お許し願いたい。何せ、クラブ史上初のことであるので、筆者も“ウラが取れず”、今までの経験からの憶測であることをご了承願いたい。

そして、予測でさえつけ難くなる状況も起きている。7月15日に朴庭秀(パク ジョンス)の加入が発表されたうえに、8月3日には横浜FCから田中輝和、5日には金浩男(キム ホナム)が続けて鳥栖への加入が発表された。加えて、特別指定強化選手のMF黒木晃平、DF森本良、FW野田隆之介や2種登録の大本貴博、DF田本宗平、DF守田創、GK月成大輝も練習に参加しているのである。非公開練習に加え新加入選手などが加わり、先発選手どころかシステムでさえキックオフを見るまでわからない状態となってしまった。「そのときのベストな状態の選手を使う」と松本監督は、相手チームに的を絞らせることは無い。おそらく、前節同様4−2−3−1で臨んでくると筆者は予想する。裏を返すと、今節の千葉戦の持つ意味がとてつもなく大きいことに気づく。前節を終えて3位千葉との勝点差は5。勝てばその差は2差となり射程内となるが、敗れてしまうと8差とその背中がはるか先に行ってしまう。

『負けるわけにはいかない』
完全非公開練習で、何も情報を得ることができなかったが、このことだけは選手たちから伝わってきた。これだけは、間違いなく読者諸兄にお伝えできる情報である。

時にサッカーというスポーツは、“結果がすべて”というときがある。優勝が決定する試合であったり、過去には“J1J2入れ替え戦”がそうであった。内容次第では、“次節につながる試合”であったり、“可能性を感じる試合”もあるだろうが、“結果がすべて”の試合ほどスリリングなものは無い。“負けて良い試合”などは存在しないが、“勝たなくてはいけない試合”になればなるほど、興奮と興味と期待と不安でボルテージが上がっていくのがわかる。サッカーは、試合開始の随分と前から熱くしてくれるスポーツである。

以上

2010.08.07 Reported by サカクラゲン
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