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【J2:第21節 草津 vs 栃木】栃木側プレビュー:栃木と群馬に、海はない。でも、フットボールがある。「北関東ダービー」の存在感を全国に発信する、激烈に熱い一戦を繰り広げ、最後に栃木が笑う。(10.08.08)

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8月8日(日)J2 第21節 草津 vs 栃木(19:00KICK OFF/正田スタチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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京都産鳥栖育ち、岸野イズムをみっちり叩き込まれた廣瀬浩二の言葉には、ザスパ草津との「北関東ダービー」への思いが凝縮されている。
「やるしかない」
勝点と順位では大きく栃木SCがリードしていても、前期の対戦では圧倒的な力の差を見せつけたものの、それらがダービーでの勝利を約束してくれる決定的な材料にはならない。勢いに関しても、連敗を逆転勝利で阻止した栃木と、16節から5戦無敗の草津では大差ない。となれば、勝敗を分けるのは、勝点3への執着心になるはずだ。

「もっとやれるはず。J1昇格を口にするなら勝敗への厳しさを持たないといけない」
怪我から復帰し、今季初先発で連敗を4でストップさせることに貢献した落合正幸。“吼えるキャプテン”は横浜FC戦後に笑顔を見せることはなく、厳しい表情でそう語った。集団を引っ張るリーダーの上昇志向は、真夏の熱戦が予想されるダービーでのキーファクターになりそうだ。

「ボランチが上手くボールを持てるし、両サイドハーフも足元(の技術)がある。ボールを回してくるが、自分達がボールを回させているという展開に持ち込みたい」とは高木和正。復調した草津のストロングポイントは、やはり中盤の構成力にある。試行錯誤の末に昨季のメンバーに戻したことは大きく、「気心の知れた選手が気持ち良くプレーしている」(松田浩監督)。特に泥臭いプレーも、華麗なプレーもできる松下裕樹、櫻田和樹、熊林親吾には警戒が必要だ。前節、ロアッソ熊本は草津のパスワークに翻弄されて完敗。栃木としては守備ブロックの前で回されるぶんには一向に構わない。横パスを連発させれば、引っかけて得意のカウンターに持ち込める可能性が高まる。ゴールを奪うための理想的な形は、今週のトレーニングで入念に体に叩き込んだ。1トップのラフィーニャへの縦方向のパスを遮断し、焦らしてミスを誘い、「勢いを付けるためにも先制点を取ることを意識したい」(高木)。
 
チームとしての狙いはあるが、易々と思い通りに事が運ばないのがサッカーの常。草津のパスサッカーに思いのほか手を焼くかもしれない。副島博志監督が作り上げた守備組織は簡単には破れないかもしれない。だが、我慢が求められる展開が続いても、今の栃木には流れを一転させられるセットプレーという大きな強みがある。プレイスキッカー・高木の豊富なキックの種類と、多彩な選択肢は2試合連続でゴールを導き出している。洗練されたカウンターに新たな得点パターンが加わった意味は小さくない。2戦連発の大久保裕樹には、DFながら得点の期待が懸かる。また、新加入ながらFKのキッカーに指名されているパウリーニョは、試合を重ねる毎にゴールへの匂いを漂わせている。来日初ゴールが望まれるし、本人も欲している。
 
昨季と異なり過密日程による選手の疲労は軽減されたとはいえ、やはり夏場の消耗度は激しい。スタメンの11人だけでは戦えない。重要なのは控えの選手。ここ数試合、栃木は途中出場の廣瀬がスピードに乗ったロングドリブルから、林祐征が強さと高さを活かし、ゴールに絡んでいる。草津戦も総力戦になることが濃厚なだけに、チームに勢いをもたらす交代メンバーの活躍が必要不可欠になるはずだ。まだ結果が出ていない水沼宏太には、今週のトレーニングで何度も披露した、ミドルレンジからの一撃でネットを揺らし強烈なインパクトを残してもらいたい。
 
栃木が加わり「北関東新時代」を迎えた初年度に比べると、2年目の今季は北関東3県の覇権争いは「バトル・オブ・九州」など他のダービーに押され、やや全国的に影が薄くなりつつあり、本サイトでの扱いも小さくなっている。窮地に追い込まれている状況に対して両チームの選手、フロント、サポーター、そして報道陣も危機感を抱かなければならない。
 
栃木と群馬には、海がない。でも、フットボールがある。

そんなメッセージを全国に配信できる激烈に熱い試合を、海水浴に出掛けた県民を後悔させる試合を、選手、フロント、サポーター、メディアが混然一体となり、作り上げられたら最高だ。そして、栃木が2代目北関東王者に就いたら言うことなし。そのためにはまず草津に勝って最下位を脱出し、水戸ホーリーホックとの「最終戦(36節)」に優勝の望みを繋げたい。2年連続して敷島で自力優勝の芽を潰し、涙を呑むわけにはいかない。

以上

2010.08.07 Reported by 大塚秀毅
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