7月24日（土） 2010 J2リーグ戦 第19節
富山 0 - 2 熊本　（18:04／富山／3,427人）
得点者：40' カレンロバート（熊本）、61' 平木良樹（熊本）
スカパー！再放送 Ch184 7/25（日）深00:00〜
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６位の熊本が16位の富山に２−０で快勝。現在の順位をそのまま写し取る結果となった。熊本は加入したばかりのFWカレン ロバートが先制点を挙げて攻撃力アップを印象づけ、さらなる上昇への期待が高まる。富山は再整備を図ってきた守備面で再び課題を露呈した。

開始から熊本が持ち味のボールポゼッションで優位に立ち、MF吉井孝輔やMF平木良樹らが中心となって富山守備陣の切り崩しを図った。前半11分に左サイドでDF堤俊輔から斜めに走り込んできた平木にスルーパスが通り、ヒールパスでカレンに渡って絶好機を迎える。シュートはGKの正面をついたが、３人が連動して鋭くゴールに迫った。同17分にはMF西弘則が左サイドから中央へドリブルで持ち込みシュートを放った。
富山はDFラインの裏を狙ったロングボールを交えて流れを変えようと試みる。同29分にFW苔口卓也が折り返してこぼれ球をDF西野誠が狙ったがゴール上に外れた。同31分にはMF渡辺誠から、裏へ抜けたMF朝日大輔にロングパスが入るが、熊本のGK南雄太に素早く間合いを詰められて防がれた。

その後は両チームに中盤でパスミスが出て落ち着かない展開になるが同40分に熊本に先制点が生まれる。右サイドで攻撃の基点を作り、吉井がスルーパスで平木へ。シュートはGKに阻まれたが、こぼれ球をカレンが倒れ込みながら押し込んだ。「（カレンに期待したのはチームになかった）高さやスピード。ゴールの臭いを嗅ぎわけることができる選手だ。伝えられない要素を持っている。彼らしいゴールだった」と熊本の高木琢也監督。抜てきに応える大仕事だった。

後半は16分に平木が約25ｍのFKを直接決めて熊本がリードを広げる。「狙ったわけではない」ということだが、左足から繰り出された緩やかな放物線は富山のGK中川雄二の頭上を越えてゴール右上隅を捉えた。同23分に投入されたMF藤田俊哉がチームを引き締めて逃げ切り態勢に入り、無失点で試合を終えた。複数得点は３試合連続となり、エース候補も鮮烈なデビューを果たした。Jリーグ３年目の勢いは増すばかりだ。

富山は終盤にエンジンがかかって猛攻を仕掛けたが１点が遠かった。２点差になって後半17分にMF川崎健太郎のシュートがポストを直撃。残り５分を切ってからもMF木本敬介のミドルシュート、MF舩津徹也のバーにぶつかるヘディングシュートなど惜しい場面が続いたが得点できなかった。FW苔口卓也は「悔しい。全体的に運動量が少なく、動きの質も伴わなかった」と振り返った。
守備では「前・後半の始まりと終わり」という勝負どころの時間帯での集中力と、セットプレーへの対応が課題。リーグ戦の中断期間に意識してトレーニングしてきたが再び失点し、「12月４日の最終節まで修正が続く」と楚輪博監督は話した。次節は開幕戦で逆転負けを喫した岐阜との対戦。再起をかけて大事な後半初戦となる。

以上

2010.07.25 Reported by 赤壁逸朗