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【J2:第18節 北九州 vs 熊本】熊本側レポート:終了間際の失点で痛恨のドロー。勝点2をこぼした熊本だが、収穫がなかったわけではない。(10.07.19)

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7月18日(日) 2010 J2リーグ戦 第18節
北九州 2 - 2 熊本 (18:03/本城/5,072人)
得点者:22' 西弘則(熊本)、32' 池元友樹(北九州)、66' 松橋章太(熊本)、90'+4 佐野裕哉(北九州)
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北九州側レポートはこちら

 ほぼ手中にしかけていた勝点3だったが、最後の最後に佐野裕哉に同点弾を許して引き分け。こういうことが起こるのもサッカーの魅力であることは間違いないが、それが追いつかれる方の立場なら、できれば見たくない光景だ。結果的には勝点を1伸ばして6位に浮上したが、リーグ後半に向け、いい形で再スタートを切るために「内容より結果」が欲しかった熊本にしてみれば、やはり勝ちきりたい試合だった。

 それでも90分間に限った試合の展開としては、理想的な流れだったように思われる。熊本は、中断期間に浦和から期限付き移籍で加入した堤俊輔が左サイドバックで初先発。前線もこれまでとは少し形を変え、2トップに松橋章太と宇留野純を置いた4−4−2の布陣。立ち上りこそ固さが見られ、オーバーラップしたサイドバックの裏やDFの間を通される形で北九州にチャンスを与えてしまったが、大島康明が抜け出した10分の場面は南雄太がブロック、17分の長野聡のシュートに対しては矢野大輔が身体を張るなど、集中した対応でゴールを割らせなかった。
15分頃までの間に何度かそうした場面を作られたのは、ミスも目立って中途半端に奪われるケースがあったためだが、北九州のラインの裏を狙って松橋が飛び出したり、宇留野がタメを作って両ワイドやサイドバックが追い越したりと、攻撃の形は少しずつ見えていた。そして22分、中断期間に取り組んできたことがゴールとなって結実する。平木良樹のクサビのボールを松橋がスルー、奥にいた宇留野が動き直した松橋へ落とすと、松橋はペナルティエリア左にフリーで走り込んで来た西弘則へ丁寧なパス。「トラップがうまくいった」という西が落ち着いて左足で決め、熊本が先制した。

 その後も26分に松橋、27分には宇留野と、先制の場面と同じような複数が絡む形で北九州の守備網を崩すなど、熊本は攻撃の勢いを増していく。だが32分、筑城和人が中島雄大を倒したと判断されてPKを与え、池元友樹に決められて同点。最終的にボールはゴール前に送られるから中央ではね返せばいいわけだが、「中央で向こうがゲームを作る中で、サイドが空いてしまうシーンが多かった」と高木琢也監督も話したように、立ち上がりからフリーでクロスを許す場面は少なくなく、右の重光貴葵にノープレッシャーでクロスを入れさせたことも、PKを与えた要因のひとつと捉えるべきだろう。

 後半に入ると、熊本はやや足が止まり始める。吉井孝輔が「誰がつくのか、うまくいってないところもあった」と話したように、センターバックの間まで下がるような形も含め、自由に動いてボールを受けては広く散らす北九州の佐野をうまく捕まえられない。加えて全体が少し引いてしまい押し込まれる展開に。それでも64分から3度続いた北九州のコーナーキックを耐えると、南のセーブの流れから素晴らしいカウンターが決まる。1点めと同じく平木、松橋、西の3人が絡んで生まれた松橋の今季4点めとなる頭でのゴールは、タテのスピードと横の揺さぶりが合わさった、完璧とも言える形だった。

 この後、高木監督が宇留野に替えて藤田俊哉をピッチへ送ると、再び流れは熊本へ。前がかりになった北九州に対して、うまくスペースを使って間で受けるなど、ほぼゲームを支配してチャンスらしいチャンスをほとんど作らせない。先発した河端和哉、交代出場の関光博、小森田友明と、熊本に在籍した選手たちのプレーも見ることができて、試合にも勝って…と、このまま終われば熊本のサポーターにとって最高の夜になるはずだった。しかし90+4分、左からのスローインのこぼれ球を佐野に押し込まれてまさかの同点。リスタートの直後に試合終了を告げる笛が鳴った。

 後半ロスタイムの失点で勝点2をこぼしたのは9節の鳥栖戦と全く同じ。コントロールできない要素もあったとは思うが、「我々のほうにリズムがある中で追加点が取れていれば」と高木監督が話したように、追加点を取れなかったことが響いたのは事実。だが実際には、ゴール前まで運ぶ形は作ったものの後半のシュートはわずか2本で、特に2点めを取って以降、「相手をおびき出して裏を狙うという意図もあったかもしれないけど」(藤田)、全体的にプレーエリアが下がってしまったことが悔やまれる。

 とは言え、2試合連続で複数得点を挙げたことや、ゴールの場面以外でも連係からの崩しでチャンスを作れたこと、さらにはじっくり動かすパターンとカウンターなど、緩急の幅が出たことについては、選手たちも手応えを掴んでいる。2ポイントをこぼす結果になったが、千葉、福岡、栃木などが敗れたことで、まだまだ上位には食らいついて行ける。この引き分けを無駄にしないためにも、次の富山戦、しっかりとそれを結果に結びつけてシーズンを折り返したい。

以上

2010.07.19 Reported by 井芹貴志
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