去る6月上旬、このJ2日記でコートジボアール代表・ドゥンビアのことを取り上げさせてもらった(「徳島と南アフリカの距離を近付けてくれる男」)。それは馴染みある選手が出場することによるワールドカップの楽しみについて触れた内容であった。
そして、南アフリカ大会が終了した今、改めて強く思う。本当に早く徳島ヴォルティスからワールドカップで戦う日本代表戦士が出てほしいと。そうなればきっと、ここ阿波の国の盛り上がりは大変なものになるであろうし、その盛り上がりは間違いなくこの地におけるサッカー文化の浸透をよりいっそう加速させてくれるはずだと─。
そこで、かなり気の早い話であり、こちらの勝手な期待であることも承知の上で、それを実現してくれる可能性を大いに秘めたプレーヤーにワールドカップの話題を向けてみた。そのプレーヤーは柿谷曜一朗。
Q:ワールドカップの日本代表のゲームをご覧になったと思いますが、どんな感想を持っていますか?
「ワールドカップでの日本の選手からは一生懸命さがすごく伝わってきました。だから試合を見ていて、自分も日本代表を応援しようという気持ちにすごくなりましたね。そして大会前の評判はもう一つでしたが、一番大事なところで結果を出したのは本当にすごいことだと思います」
Q:ご自身のツイッターで、一番尊敬されているという大久保嘉人選手の、特に守備について少し書かれていました。同じサッカー選手という視点から見て大久保選手のプレーはどうでしたか?
「ヨシさん(大久保選手)は全部の試合に出て、昔からのプレーでは考えられないくらい走って守備もして、本当にすごかったなと思います。もう一歩のところで得点出来なかったのが残念ですけど、僕的にはもっと貪欲に狙っていっても良かったんじゃないかなと思いました。ただ、それは本人が一番わかっていると思います。それ以上に、気持ちを込めて、また代表選手としての誇りを持って闘っているなぁって感じられて、僕にとっても大きな刺激になりました」
Q:大きな刺激を受けたとの言葉がありましたが、やはり次のブラジル大会はご自身の目指すところだと思います。それについてはいかがですか? 抱負や決意があれば教えてください。
「4年後のことは全くわかりません。何をしているかさえ(笑)。ワールドカップへの出場は誰しもの大きな夢ですし、もちろん自分にとっても大きな目標です。でも、あまり先のことを考え過ぎず、毎日の練習や今週再開されるJ2リーグの鳥栖戦に集中して、1つずつ積み上げていかなければと思っています。そうして在籍しているチームで活躍し実績を作り、少しずついろんな人に認められるようになれば、おのずと結果も出るだろうと。頑張ります」
彼自身の言葉にもあるように、確かに4年も先のことはわからない。だから彼からそれを特別意識するようなコメントは最後まで聞かれなかった。ただ逆に、目の前の練習やゲームに集中する姿勢を表してくれたからこそ余計に期待できると言っていいのではないだろうか。地に足を付け向かい合っている現在に全力を注ぐことは、必ず自らの成長を呼び、その成長はきっとさらなる高みへの道を切り拓いていくに違いない。
また彼なら、もしそれが現実となった時に活躍の場を他へ移していたとしても、徳島のファン・サポーターはそんなことに関係なく心の底から声援を送るであろう。これ以上ないほどサッカーに真っすぐな彼は、それほど徳島で愛されているのだ。
以上
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2010.07.18 Reported by 松下英樹
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