本文へ移動

今日の試合速報

国立競技場に10,000名様無料ご招待 9/14 19:00KO 国立競技場 FC東京vs名古屋
国立競技場に10,000名様無料ご招待 9/14 19:00KO 国立競技場 FC東京vs名古屋

J’s GOALニュース

一覧へ

【J1:第11節 広島 vs C大阪】プレビュー:互いに主力の離脱者が目立つが、一方で若者たちの台頭も。Jリーグの存在意義を見せつける闘いを、若い両チームに期待(10.07.13)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
7月14日(水)J1 第11節 広島 vs C大阪(19:00KICK OFF/広島ビチケット販売はこちら
スカパー!生中継 Ch184 後06:50〜
--試合速報--
勝敗予想ゲーム | 皆の投稿で作るスタジアム情報
----------

中断前の広島は、プレーできるフィールドプレーヤー全てがベンチ入りせざるを得なかった。主力に相次いで負傷者が続出したためだ。ただ、約2ヶ月のリーグ戦中断の間に、状態は改善できるはず。
広島・ペトロヴィッチ監督の思惑は半分当たり、そして半分は外れた。
確かに、左膝内側半月板を手術した青山敏弘はオーストリアキャンプの途中からチームに完全合流。高萩洋次郎やストヤノフ、ミキッチ、森脇良太らも復帰した。だが、森崎和幸や盛田剛平の復帰は叶わず、さらに山岸智も帰国後に足を負傷し、C大阪戦の出場は微妙だ。ミキッチや青山ら、復帰組のコンディションも「思ったほどにあがっていない」とペトロヴィッチ監督は首を振る。

ただ、シーズンを闘う上で「万全」という状態はほとんどあるまい。明日、広島と2年ぶりに対戦するC大阪にしても、絶対的な存在であるマルチネスが左足腓骨骨折のため試合出場は難しい。左サイドバックの尾亦弘友希は6月29日に左足三角骨障害の出術を行い、全治2ヶ月。アドリアーノと清武弘嗣にしてもケガから戻ってきたばかりだし、何よりチーム総得点の13点中7点をたたき出したエース・香川真司がドイツ・ドルトムントに移籍してしまった。
「香川がいなくても、C大阪には清武という若くて素晴らしい選手の存在がある」とペトロヴィッチ監督は語る。確かに清武の才能は広島にとって大いに警戒する必要はあるだろう。ただ、それはまだ「可能性」であって、香川ほどの大エースと同じ働きをすぐに示せ、というのは若い清武にとっては酷だろう。

互いに「万全」とはほど遠い状況で、リーグ再開を迎えることになったことは否定できない。だが、シーズンを通して見ればケガ人もなく全員のコンディションがいい、という状況は数えるほど。どんなチームでも、何かしらの問題を抱えて闘っている。それでも結果を出すか、出せないのか。リーグ戦がクラブとしての総合力の闘いと言われるのは、要はそういうことだ。

6月中旬から行われたオーストリアキャンプを通して、広島は清水航平や丸谷拓也ら若手の成長に光明を見た。だが一方で、トップチームの状態には疑問符がつく。帰国後に行われた岡山との練習試合でも、若手がわずか33分間で4点を叩き込んでいるのに対し、トップチームは「公式戦では許されない質のミスが見受けられた」と指揮官が嘆く状況だった。「守備に問題を抱えている」と槙野智章が指摘すれば、中島浩司は「アイディアが少ないし、動きだしも少しずつ遅れている」と攻撃面での課題も口にした。

特に槙野の言葉がやはり気になる。実はオーストリアキャンプでのテーマの一つは「守備」。相手にスペースを与えず、アグレッシブな守備をもう一度思い出そう。これがペトロヴィッチ監督の思惑だったのだが、オーストリアでも帰国後も、練習試合で完封できたのは6試合中2試合のみ。守備の組織を崩されたシーンはほとんどないが、単純なビルドアップミスをつかれてのカウンターやセットプレーでの失点が多かった。攻撃型の広島にとって典型といっていいケースだ。

C大阪の狙いも、「前や高さに強い」(高萩)最終ラインを中心に守備を固めてボールを奪い、アドリアーノ・清武・乾貴士・家長昭博らのアタッカーが速攻を仕掛けることにあるはずだ。11試合13得点と決してゴールが多く生まれているわけではないが、C大阪攻撃陣の個人能力は間違いなく高いレベル。一つのミスは、広島にとって致命傷にある。「J1に昇格してJリーグでもトップクラスのタレントをC大阪は集めた。質は間違いなくあがっている」とペトロヴィッチ監督は警戒心を緩めない。2年前、J2では3戦3勝と相性の良さを発揮したが、「当時のレギュラーで今も残っているのは、二人くらいだろう」と指揮官は笑う。チームそのものが大きく変わっている以上、そんなデータには全く意味がない。

ワールドカップを通して「見る側のハードルもあがっている」と槙野は言う。「優勝したスペインのようなサッカーを広島は求められているし、難しい」。今のチームの現状を正直に語った。だが一方で「やれないことはない。去年も僕らはできたんだし」と若きリーダーは決意を口にした。オシム元日本代表監督も「Jリーグの一つ一つの試合にこだわって、プレーの質をあげてほしい。Jリーグのレベルアップなくして日本代表のレベルはあがらない」と言明している。その言葉に応える強い意志を、広島とC大阪、若い選手たちが主力を担うチームがまず、広島ビッグアーチで見せつけてくれるはずだ。

以上

2010.07.13 Reported by 中野和也
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/08/05(月) 00:00 ハイライト:いわきvs秋田【明治安田J2 第25節】