7月3日(土)
日韓交流 湘南ひらつか七夕記念サッカープレシーズンマッチ
湘南 vs 釜山(19:00KICK OFF/平塚)
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“暦も還る”というキャッチコピーの一節が、夏の風物詩の歴史を静かに伝えている。「湘南ひらつか七夕まつり」も今年60回目を迎えたそうだ。先月来、とりどりの竹飾りがそこかしこを彩り、化粧をほどこした平塚の街はいっそう華やいで見える。湘南サポーター有志が集いつくった毎年恒例の「ベルマーレ七夕飾り」も、7月1日から4日までの会期中、スターモール商店街の平塚信用金庫前で千客万来に備えている。(今年の竹飾りはこちら)
この平塚の七夕まつりに合わせ、湘南は3日、プレシーズンマッチを開催する。迎える釜山アイパークはKリーグで過去4度の優勝経験を持ち、現在は7位につけている。日本とのゆかりも浅からずある。現監督はC大阪在籍時の99年にJ1得点王を獲得した黄善洪だ。また北朝鮮代表で現大宮の安英学や、かつてJリーグで活躍した安貞桓や盧廷潤らも在籍したことがある。湘南では、チェ・スンインが小学校から高校時代までをこのクラブで過ごし、かたや03〜04年に湘南でプレーした金根哲が現在、釜山に所属している。
懐かしい顔との再会や年に一度のお祭りといったのどかな雰囲気の一方、度重なる怪我もあり前半戦を不甲斐ない結果で終えたチームにとっては、リーグの再開に向けて大切な中断明けの初陣である。
反町康治監督は言う。「ヤマザキナビスコカップを含めた17試合で35失点しているのだから、1対1然り、もっとしっかりとディフェンスに取り組まなければいけない」。実際、オフ明けはフィジカルの向上に始まり、ボールトレーニングでは出足の一歩をはじめ基本の大切さが強く意識されていた。また、南アフリカ・ワールドカップにて指揮官自身が目にしたオランダ代表のトレーニングのエッセンスを取り入れ、ボールフィーリングの向上に充てたこともあった。
「課題を整理したうえでのテストマッチだと思っています」
来る釜山戦についてそう語ったのは、戦線に復帰した田村雄三だ。オフ明け最初のトレーニングの際、仲間を前に田村はこんな趣旨のことを話したという。「これまでの結果を真摯に受け止め、ここからみんなで歯を食いしばってチャレンジャーとして闘っていこう。後悔しないように、年齢に関係なく思うところは何でもみんなで言い合おう」。厳しいゲキ然り、積極的な声然り、馬入のピッチから伝わってくる活気は、現状を打破したいというそれぞれの思いの丈に等しい。
昨秋以降、出場機会を失っていたこの男の思いもまた、現状打破に通じるだろう。浦和から移籍加入したGK都築龍太は言う。
「試合のブランクに不安はありません。ここでもポジション争いがあるので、しっかり取り組んで試合に出たい。目標を残留に設定するのはまだ早いと思っています。結果として残留していればいい。正直、GKひとりの力では勝てない。でも自分にも何かできることはあると思う。まずは7月14日に向けて、とにかくやれることをすべて貪欲にやりたい」
Jリーグの了解を得て、都築は釜山戦から公式戦出場が認められた。新たなチームメイトと同様、その視線の先にリーグ再開初戦となる第11節鹿島戦を見据えている。
折しも南アフリカ・ワールドカップと日本代表の16強進出によって、全国のサッカーに対する温度は上がっていよう。トレーニングの成果がいきなり出るほどたやすくはないが、「サッカー人気に火がついているのなら、その火を消さないことも大事だ」と日本のサッカー界を想う指揮官のもと、湘南がリスタートする。昼は七夕まつりを、夜は日韓のクラブの交流戦を巡る湘南らしい贅沢なコースを満喫したい。
以上
■湘南の再開初戦はこちら
7月14日(水)J1 第11節 鹿島 vs 湘南(19:00KICK OFF/カシマ)
2010.07.02 Reported by 隈元大吾
J’s GOALニュース
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