6月13日(日) 2010 J2リーグ戦 第17節
水戸 1 - 1 草津 (13:04/Ksスタ/3,138人)
得点者:34' 御厨貴文(草津)、90'+1 大和田真史(水戸)
スカパー!再放送 Ch185 6/15(火)前05:00〜
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後半ロスタイム、最後尾から送られたロングボールを片山真人が落とし、走り込んだ大和田真史が左足で放ったシュートはGKの横をすり抜け、左のゴールポストに跳ね返り、右サイドネットに吸い込まれていった。「絶対に負けられない」。昨年の北関東王者の意地が生んだゴールと言っていいだろう。
この劇的な同点劇を木山隆之監督は「1つの収穫」と評価した。というのも、今季の水戸はこれまで先制された試合はすべて敗戦。失点すると、そのままズルズルいってしまう精神的な弱さが今季の水戸の大きな欠点の一つであった。「思ったことができなかった」と木山監督が振り返るように、前半は草津のパスワークに翻弄され、水戸は防戦一方の展開を強いられた。さらに、今季初めてCKから失点。「そこで(精神的に)落ちなければいいと思った」と木山監督は不安を抱いたという。しかし、ダービーマッチということで「精神的に充実していた」(木山監督)選手たちはたくましさを見せた。劣勢だった前半を1失点で切り抜けると、後半に入り、反撃を開始。後半だけで13本のシュートを放つ怒涛の猛攻を見せた。50分には吉原宏太がPKを失敗してしまうというアクシデントがあったにも関わらず、気落ちすることなく、最後まで攻め続けた。そうした選手たちのファイティングスピリットが最後の最後に結実した。最下位の相手に勝ち切れず、決して満足できる結果ではないが、「(先制を許すと)いつもはそのまま闘志を出せずに終わっていた。いい方に考えると、気持ちを出せた試合だと思う」(作田裕次)と一定の自信をつかんで中断期間に突入することができたのだ。
ただ、この試合でも水戸を支えていたのは攻撃ではなく、守備であった。前半、草津に圧倒的に攻め込まれながらも作田、大和田のセンターバックが中心となって攻撃を跳ね返し続けた。サイドバックの絞り方やボランチのポジショニングなど細かい守備の約束事が徹底されており、「ゴールを守ることにはある程度自信がある」と木山監督が胸を張るように、苦しい時間を耐え抜ける守備力が水戸を支えているのである。この試合でも前半の劣勢の展開の中、1失点で止めたことが同点に追いつけた要因と言えるだろう。
だがしかし、全体の内容を見ると納得できるものではなく、特に前半は吉原が「みんな本当にプロの世界でやっていきたいのかな」と思ってしまったほど低調な出来であった。最もチームに欠落していたのは判断力だ。「人任せのところがある」と吉原が言うように、若い選手たちの淡白なプレーが目に付いた。水戸はシンプルな攻撃を心掛けているが、そればかりを意識するあまり、相手に押し込まれた展開の中、縦にボールを蹴り込むばかりで、流れを取り戻すためにキープをしたり、サイドチェンジをしたりというリズムを変えようとするプレーは大橋正博以外には皆無であった。後半、流れをつかんだのは草津の中盤の運動量が減り、全体が間延びしたところに、吉原が下がって起点を作ったから。「本当は裏のスペースを狙いたかったが、チームとして点を取るために下がった」という吉原の言葉が示すように、吉原の作業を中盤の選手ができていれば、もっと攻撃に厚みが出たに違いない。「大橋が持たないとボールが動かない。誰が持ってもスイッチが入るようにならないといけない」と吉原は言葉を続けた。
さらに「経験の問題かな」と吉原は首をかしげた。確かに将来性豊かな選手たちがこういう試合を経験することで、成長しながら水戸は強くなっていくのだろう。しかし、「ただ試合をこなしているだけ」(吉原)の選手が多いことが気がかりだ。この試合においても吉原、大橋、本間幸司がいなかったらどうなっていたことか。今の水戸はあまりにもベテランの負担が大きすぎると言わざるを得ない。今季の水戸は若い選手が多く、無限の可能性を秘めている。ただ、その可能性は待っていては手にできない。自らトライをして、失敗を繰り返しながら手にするものである。もっともっと1人1人が強い意識を持って戦わなければ、下位から脱出することはできないだろう。
果たして、若い選手たちがこの一戦をどうとらえるか。「追いつけて良かった」なのか、「なぜ追いつく形になってしまったのか」なのか。約1カ月の中断期間、どちらの意識を持って過ごすのかで彼らの可能性は大きく変わってくるはず。絶対に自らの可能性を無駄にしないでもらいたい。
以上
2010.06.14 Reported by 佐藤拓也
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