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【J2:第17節 鳥栖 vs 栃木】レポート:終始、攻撃姿勢を貫いた鳥栖が快勝。栃木は今季初の連敗と最多3失点を喫す。順位が入れ替わって鳥栖が上位に位置し中断期間に入る。(10.06.13)

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6月12日(土) 2010 J2リーグ戦 第17節
鳥栖 3 - 1 栃木 (16:03/ベアスタ/4,895人)
得点者:2' 衛藤裕(鳥栖)、19' 大久保裕樹(栃木)、24' 豊田陽平(鳥栖)、90'+4 池田圭(鳥栖)
スカパー!再放送 Ch184 6/13(日)深01:30〜
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『攻撃は最大の防御なり』
西南戦争で参軍の総指揮をとった山縣有朋が創作したと伝えられる言葉である。しかし、この言葉の元になったのは、『防御なくして攻撃なし』という言葉だとも言い伝えられている。その真意のほどは不明だが、今節の鳥栖対栃木の一戦は、最後まで攻撃の姿勢を貫いた鳥栖が、堅守を誇る栃木を打ち破った一戦と言える。

栃木の堅守は、その失点の少なさからわかる。今節を迎えるまでは、首位の柏に次ぐ少なさで、6戦連続無失点と上位に位置する理由がここにあった。
まずは、守備から入って好機を確実に得点につなげていくのが栃木スタイルだった。まさに『防御なくして攻撃なし』といったところだろうか。
対して、鳥栖は失点もするが、強力な攻撃陣を擁して攻める手を緩めない。その証しは、1試合あたりの平均シュート数が物語る。まさに『攻撃は最大の防御なり』である。
この両者が、ワールドカップ中断期間前に勝点差1の状態で対戦するとなると、見る側の興味は“先制点を巡る攻防”に移る。
栃木が好機を生かして先制点を守りきるのか、鳥栖が失点のリスクを回避するべく攻撃を仕掛け続けるのか・・・と、この日スタンドの集まった4,895人の両チームのサポーターはキックオフを待った。

その先制点は、試合開始後2分後に生まれた。
ハーフウェイライン近くで栃木MFがボールを持ったところに、FW早坂良太(鳥栖)がすばやくアプローチに行った。一瞬のスキを突かれボールを奪われた栃木は、早坂良太がアプローチに行ってできたスペースに飛び込んだ右サイドMF衛藤裕を捕まえることができなかった。DF丹羽竜平からのロングフィードに迷わず右足を振りぬいて栃木ゴールのネットを揺らした。
栃木も19分に、FKからDF大久保裕樹の技ありのゴールで追いついたが、その5分後には再び鳥栖に追加点を許してしまい、ゲームをリセットできたにもかかわらず、自ら苦境に戻してしまった。
栃木の松田浩監督は、「自分達の信じられないミスで失点した。早い時間帯に追い付けたのはラッキーだったが、また同じようなミスが出て失点すると、打ち合いのようになり、コントロールした形で自分達のペースで試合を進められなくなる。だから、自分達が得意ではない形で90分戦ったな、という印象がある」と試合を振り返った。
今季の栃木の快進撃を支えてきたのは、堅守であることは前述したが、その堅守が実践できないと苦戦は必至である。
栃木MF米山篤志も「失点に関しては取られ方も時間帯も悪かった。今までと違う失点の仕方をしていたので、チームに動揺が生まれてしまった。一回、試合を振り出しに戻せたが、そこで試合をどうするのか、全員が意思統一することが必要だった」と素直に認めた。

栃木の堅守を崩した鳥栖の松本育夫監督の采配が光った。
衛藤裕を右サイドMFに、左サイドMFには金民友を配置した。左右のDFには日高拓磨と丹羽竜平と攻撃的な選手でサイドを固めた。FWには、キープ力のある早坂良太と2試合ぶりの先発出場となる豊田陽平で望んだ。実際に彼らだけで16本のシュートを放っている。終了間際に入ったFW池田圭も3点目をあげて、90分間を攻め続けることで支配することができるように人選したのだった。期待にこたえた選手も素晴らしいが、そこに起用する采配も見事だった。
「自分たちのペースで試合を進められない・・・」(松田監督/栃木)ほど、鳥栖は攻撃し続けたと言える。

今節を終えて、鳥栖の勝点が栃木を上回った。順位も抜くことができた。これで、鳥栖は気持ちよくワールドカップ中断期間に入ることができるだろう。逆に栃木は前節に続き、課題を多く残した。この中断期に、全盛期の堅守を取り戻して欲しい。世間の目は遠く南アフリカに行くだろうが、Jリーグ・ディヴィジョン2は熾烈な上位争いが繰り広げている。この期間を有効に使って、中断明けには互いに元気な姿を見せて欲しいものである。

『目標を達成するまでの過程は“試練”なのである』

11日から、2010FIFAワールドカップ南アフリカ大会が開催した。スーパープレーやスーパーテクニックに、きっと感銘を受けることだろう。
ワールドカップが“最高のサッカー”ならば、Jリーグ・ディビジョン2は“最愛のサッカー”と位置づけたい。
それもサッカー、これもサッカーなのだから。

以上

2010.06.13 Reported by サカクラゲン
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