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【J2:第17節 熊本 vs 徳島】レポート:終了間際、藤田俊哉の劇的ゴールで熊本が勝ち越し!勝点で並んでいた徳島を抜き、再び7位に浮上。(10.06.13)

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6月12日(土) 2010 J2リーグ戦 第17節
熊本 2 - 1 徳島 (13:04/水前寺/3,357人)
得点者:32' オウンゴ−ル(熊本)、48' 島田裕介(徳島)、90'+1 藤田俊哉(熊本)
スカパー!再放送 Ch186 6/13(日)後07:30〜
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「ああいうゴールを決められる選手だったのかと、改めて発見があった。僕の記憶の中では、そういうシュートを撃つ選手ではなかった」と高木琢也監督は振り返った。熊本を3試合ぶりの勝利に導いたのは、加入2年めの藤田俊哉。難しいボールをしっかりと左足でミートし今季初ゴールを挙げたベテランは、駆け寄る仲間たちの間を巧みなステップでかわすようにすり抜けてベンチへと走った。この得点でスタンドの興奮は沸点を越え、今村義朗主審の笛が鳴るまで下がらなかった。

もっとも、6本対12本とシュート数にも表れているように、内容的にゲームを優位に進めていたのは徳島の方である。前半こそ熊本がボールを支配する時間は長かった印象だが、「うまくいなしてスペースを衝いたりしながらやれて、そんなにやられたとは思っていない」と倉貫一毅は話している。32分の先制点は、出場停止の市村篤司に代わって先発した西森正明の左CKから徳島のオウンゴールを誘った形だが、それ以外では熊本は前線にボールが収まらず、さらには奪ったあとのファーストパスを含めてつなぐ段階でのミスが多く、なかなかシュートを撃てるエリアまで持ち込めていなかった。

後半立ち上りの48分にゴール正面からやや右寄り、距離にして25m前後の位置で得たFKを、「蹴りやすい位置だったし、自信のある場所だった」という島田裕介が左足で奇麗に決めると、これを境に徳島が攻勢に出る。前半は熊本が狙いを持った守備で中盤をケアしていたために選手間の距離も遠く、うまく間で受けられなかった徳島だが、追いついたことで運動量も上がり、徐々に前向きでプレーする場面が増えていくようになった。熊本は「少し落ち着きを作りたい」(高木監督)という狙いで58分に井畑翔太郎を下げて藤田をピッチへ送っていたが、それでも全体を押し上げることはできず、そのまま時間が経過していく。

流れを引き寄せたことで、徳島の美濃部直彦監督は67分に徳重隆明、さらに71分にはケガから復帰した津田知宏を投入し、追加点を奪うべく勝負に出る。実際、津田が入って広く動くことで、バイタルエリアにできたスペースに左右から島田や柿谷曜一朗が入り込む形を作ったが、熊本のDF陣は粘り強く対応。85分には柿谷からのボールを受けた津田が抜け出して決定的なチャンスを迎えるも決まらず、徳島としては押し込みながらも2点めを取れなかったことが響いた。

一方、熊本の高木監督は84分、やはりこちらもケガ明けのファビオをピッチへ。愛媛戦のJ初ゴールでサポーターのハートを掴んでいたファビオが積極的にチェイスをかけるなど、この交代により熊本のプレーエリアが全体的に高い位置へシフト。88分に藤田が倒されて得た平木良樹の直接FKは徳島GK日野優にキャッチされたが、その1分後に逆サイドで得たFKの流れから、藤田の決勝ゴールが生まれたのだった。
高木監督が「技術の高い選手だと思った」と話したように、難しい角度から冷静にコースを狙い、うまく抑えて枠を捉えたキックの精度は素晴らしかった。だがそれ以上に、相手のDFが密集した状態ながら、「自分のところにボールが来るのはそんなに多くない」と判断し、思いきってシュートを選択したチャレンジこそ、特にこのゲームにおいてシュート自体が少なかった熊本に必要な要素だったように思う。この時のポジショニングも含めて「うまくいく時はそういういうことがある」と当の藤田は謙遜したが、こうした場面で落ち着いてプレーに表現できる経験は、熊本にとって大きな財産。彼がそれを発揮するだけでなく、周囲の選手ももっと吸収していけば、さらに一段ステップアップすることにつながる。

さて、3試合ぶりの勝利は、高木監督にとってのJ2通算50勝めとなった。勝点で並んでいた徳島を抜いて熊本は再び7位に浮上し、いい状態で中断期間に入る。もちろん、より高めていかねばならない課題は少なくないが、内容は悪いながらも、こうしたゲームで3ポイント取れたことは自信になるはず。北九州に乗り込む5週間後のバトルオブ九州第4戦までにどれだけ上乗せできるか、さらなる飛躍に期待したい。

以上

2010.06.13 Reported by 井芹貴志
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