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【J2:第17節 柏 vs 北九州】プレビュー:無敗継続とリーグ通算300万人到達のメモリアルゲームに燃え上がる日立台の業火を北九州が鎮火するか。柏は4年ぶりの6連勝で中断期間を迎えたい。(10.06.13)

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6月13日(日)J2 第17節 柏 vs 北九州(16:00KICK OFF/チケット販売はこちら
スカパー!生中継 Ch185 後03:50〜
--試合速報--
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夏を感じさせる強い日差しの下、選手たちは新たに支給されたノースリーブのシャツを着てトレーニングに励む。それを、来月22日に60歳を迎えるとは到底思えぬ鋭い眼力で見つめるネルシーニョ監督。開幕からの15戦無敗により、“油断”こそ柏の最大の敵だとも言われているが、この練習風景を見れば、柏の選手たちには、油断や奢りなど微塵もないことがわかる。仮にそのような気持ちを抱けば、この分厚い選手層があるのだ、いくら前節まで好パフォーマンスを発揮していようが、厳しい姿勢でチーム作りに取り組むネルシーニョ監督は容赦なくメンバーから外すだろう。

その柏と対戦するのは、前節2位の甲府と対戦し、0−0の引き分けに持ち込んだ北九州である。いや、「持ち込んだ」という表現はいささか語弊があるかもしれない。甲府の圧力に押し込まれた時間帯はあったが、北九州は攻守の切り替え素早いショートカウンターから何度も相手ゴールへ襲いかかり、これまで破竹の勢いで対戦相手をなぎ倒してきた甲斐の猛者と対等以上の勝負を繰り広げていたのだ。

北九州のサッカーには、自分たちでボールを動かし、組み立てるという確固たるコンセプトが感じられる。それが対戦相手次第では押し込まれ、ラインが後退せざるを得ない状況にはなるが、それでも奪った後はアバウトなボールを前線に蹴るのではなく、正確に数本のパスをつないで攻撃を展開する。ただ、懸念は甲府戦でも攻撃の起点として効力を発揮した佐野裕哉を出場停止で欠くことだろう。佐野を欠いた中で、どれだけ精度の高いショートカウンターを繰り出せるか。それとも戦い方そのものを変えて日立台へ乗り込むのか。いずれにせよ、2位の甲府に続き、首位の柏から勝点を奪えれば、中断明け以降の巻き返しに弾みがつく。

「この3試合は下位にいる3チーム(富山、草津、岡山)とやったけど、下位と言われるようなチームではなかった」。北九州を迎えるにあたり、大谷秀和は気を引き締める。第12節・岐阜戦、第13節・徳島戦、この2試合を完璧な内容で終えた後は、富山、草津、岡山と続いた3連戦で柏は大苦戦を強いられた。対戦相手の出来が素晴らしかったことももちろん挙げられるが、岡山戦でネルシーニョ監督が「シンプルなパスミスが多すぎ、奪われ、相手の罠にはまり、カウンターを使われた。守備への切り替えが遅く、カウンターをつかれ、スペースを与えた」と分析したように、直近の3試合は自分たちのミスが苦しい状況へと追い込んでいる。北九州が甲府と対等以上に渡り合った要因も、甲府のミスをしたたかに突き、そこから一気にスピードを上げて2、3人と絡んだショートカウンターを発動させたため。柏にとってはビルドアップでのミスを無くすことが何よりも重要だ。

フランサが全体練習に合流したが、試合への復帰は中断明けと見るのが妥当。したがって岡山戦から柏のメンバー変更はないと思われる。柏の前線を務める工藤壮人、澤昌克はくさびのグラウンダーパスを受けてからのポストプレー、さらに裏のスペースへ抜け出す俊敏な動きなど、地上戦を得意とする。北九州の最終ラインが、特に甲府戦後半には裏への対応に苦しんでいたのを考えると、工藤や澤が得意の形でスペースへ流れ、高い位置で起点を作り出すのはかなり効果的かもしれない。

この2トップ、実はなかなか対照的で面白いことがある。6ゴール中4ゴールをホームで決めている“日立台男”の工藤に対し、澤は抜群の存在感を発揮しながらもポストやバー、GKのファインセーブなどに阻まれ、日立台ではいまだノーゴール。「日立台ではどうしても決められないみたいです」と澤は苦笑いを見せるが、中断前だけに「今度こそホームでゴールを」という気持ちは強いはず。また、中断明けにはフランサと大津祐樹がおそらく戦列に復帰するとあって、前述の澤だけでなく、これからますます熾烈を極めるポジション争いにイニシアチブを握るためにも、工藤、田中順也、林陵平ら、若い攻撃陣の奮起に期待したい。

柏は、リーグ戦通算300万人動員まであと5011人に迫り、今節記録達成が濃厚となった。300万人達成のメモリアルゲームで、柏は開幕からの16戦無敗とホーム8連勝、そして2006年に達成したクラブJ2記録に並ぶ6連勝を狙うが、そのため日立台の盛り上がりは通常よりも数倍増すことになるだろう。だが北九州のショートカウンターには、その業火を一気に鎮火できるだけの力を備えている。何はともあれ、激戦必至だ。

以上

2010.06.11 Reported by 鈴木潤
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