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【ヤマザキナビスコカップ 磐田 vs 神戸】レポート:理想にこだわらず現実路線を貫いた磐田が、神戸に見事なリベンジ。勝点を10に伸ばし、予選突破に向けて大きく前進。(10.05.30)

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5月29日(土) 2010 ヤマザキナビスコカップ
磐田 2 - 0 神戸 (14:00/ヤマハ/6,006人)
得点者:36' ジウシーニョ(磐田)、40' ジウシーニョ(磐田)
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リーグ戦では0-3で完敗した神戸との再戦。同じ戦い方をすれば、同じようにやられる可能性もあった中で、磐田が選択したのは、自分たちの理想を追求する戦い方ではなく、勝負に徹した現実路線だった。
「(神戸は)おそらくまた同じサッカーで来るだろうと選手たちもわかっていた。わかっていて同じことをやられたら、そんな悔しいことはない。ジュビロの良いサッカーができなかったとしても、勝たなければいけないという気持ちが、グラウンドには出ていた」。
柳下監督の言葉通り、神戸は前回と同様に立ち上がりからロングボールを使い、そのセカンドボールを拾って押し込もうとしてくる。それに対して磐田は、DFラインはある程度下げられたが、中盤や前線の選手も下がって、深い位置にコンパクトな守備のブロックを作り、セカンドボールの奪い合いに集中する。守備のゾーンが深ければ、裏をとられるリスクは少なくなり、セカンドボールで相手に自由を与えなければ、簡単にチャンスは作られない。
なかなかラインを押し上げられず、磐田陣内で戦う時間が多くなったが、前半は神戸のシュートを5本に抑えるなど、危険な場面はそれほど作らせなかった。

磐田の現実路線は攻撃にも共通していた。素早いアプローチで前線からプレッシャーをかけてくる神戸に対して、無理に細かいパスをつなごうとはせず、相手DFラインの裏を狙うことを徹底していく。
「前回は、自分たちがつないでいこうとしたところで引っかけられてやられたので、それは避けたかった。そこはみんな理解していたし、逆に相手がはまってくれたという部分も多少あると思う」とベテランの金沢浄は振り返る。パスをつないでボールを保持しながら主導権を握っていくという自分たちの理想を、今回はあえて我慢しながら、シンプルな攻撃で神戸のスキをうかがった。
それによって、神戸のもうひとつ恐い部分であるカウンター攻撃を食らうシーンは、最小限に抑えられた。ただ、それでは厚みのある攻撃はできないので、序盤はなかなかチャンスを作ることはできなかった。それでも、前半も残り時間が少なくなるにつれて、裏へのボールで2トップが頑張ってタメを作り、押し返す場面も多少増え始める。
そして、そこから全員が積極的に狙っていったのがミドルシュートであり、その姿勢から生まれたのが、36分の先制点だった。左サイドで相手のクリアボールを拾ったジウシーニョが、そのまま中に切れ込んで右足でミドルシュート。アウトにかかった強烈なキックがゴール右上ぎりぎりを捉え、GK紀氏隆秀も防ぎようがなかった。
神戸としては、1点差であれば何とかなったかもしれないが、自分たちが主導権を握りながら先制点を奪われたことによって動揺が生まれ、「(磐田の勢いを)少し受けてしまった部分があった」(宮本恒靖)ことが痛かった。磐田はそのスキを突いて、40分に右サイドバックの山本康裕が長い距離を走って裏に飛び出し、そのクロスからゴール前で混戦になったところをジウシーニョが冷静に押し込んで、すかさず追加点を奪うことに成功した。

こうなると、前回の対戦とはまったく逆の展開。神戸は、後半の頭から両サイドバックを交代させて攻撃の姿勢を強めたが、現実路線をさらに徹底させた磐田に対して、なかなかチャンスを作ることができない。10分にポポがきれいなワンツーからGKと1対1のチャンスを迎えたが、ここはGK八田直樹に止められ、1点を返すことができないまま時間だけが過ぎていった。
その間、磐田は冷静にコンパクトな守備ブロックを保ち続け、集中を切らすことなくセカンドボールも拾って、危なげない戦いぶりを披露。「押し込まれる時間は多かったけど、それに焦れないで、ストレスを感じずにできた。そこが勝利につながったと思う」(金沢)という部分は、昨年と比べて大きく進化した要素と言えるだろう。
欲を言えば、神戸が攻めてきたところでカウンターから3点目、4点目を奪えれば、完璧なリベンジと言えただろう。だが、結果にこだわった戦い方で見事に結果を出したこと、復帰したジウシーニョが、攻守に大きく貢献しながら試合を決める勝負強さもしっかりと発揮していることは、それ以上に大きな収穫となる。
これで勝点を10に伸ばした磐田。残り2試合のうち、ひとつ勝てば予選突破はほぼ確実という状況になったが、残る対戦は清水と山形という難敵揃い。もう一度気持ちを引き締め直して、目の前の1試合1試合で勝負に徹する必要がありそうだ。

以上
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