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【ヤマザキナビスコカップ C大阪 vs 仙台】レポート:C大阪はライバルに惜敗し、予選突破の可能性消滅。仙台は高橋の移籍後初ゴールで2連勝!(10.05.30)

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5月29日(土) 2010 ヤマザキナビスコカップ
C大阪 0 - 1 仙台 (14:00/長居/14,321人)
得点者:70' 高橋義希(仙台)
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昨シーズンJ2で最後まで優勝を争い、今季J1にステップアップしたC大阪と仙台。昇格組同士の2010年2度目となる対決がヤマザキナビスコカップの舞台で行われ、結果はアウェイの仙台がMF高橋義希の移籍後初ゴールにより、1-0と勝利。前節のF東京戦に続き接戦をモノにして、勝点を8に伸ばし、クラブ史上初の決勝トーナメント進出に向けて、また一歩前進した。一方、C大阪は最後までゴールが遠く、宿敵に惜敗。この結果、1分け3敗と白星がないまま、2試合を残した段階で予選突破の可能性が消滅してしまった。

試合前のメンバーリストを見ると、ニューヒーロー賞対象選手が先発に今季初出場の山口螢ら5人、リザーブにも3人と、計8人揃う若いC大阪に対し、仙台は公式戦5試合ぶりに先発した富田晋伍とサブに回った渡辺広大の2選手のみ。ケガや出場停止で主力を欠いたこともあって「若手を積極的に起用したい」と考えていたレヴィークルピ監督と、「必ず我々としては勝ちたい相手だった」とC大阪への敵意むき出しでこの試合に臨んできていた仙台の手倉森誠監督の選手起用法は、実に対照的だった。ただ、結果的には、勝利への意欲に満ち溢れていた後者に、軍配が上がる。

仙台の手倉森監督は試合後「消耗戦にならないように、C大阪がスローテンポでゲームをしてくれたことが、我々にとっては幸いだった」と述べていたが、強い日差しのもとで行われたデーゲームとあってか、両チームとも出足がよかったとは言えない、緩い雰囲気がピッチ上では流れていた。

そのなかで、ホームのC大阪も序盤から攻めてはいたが、前半においてシュートとして公式にカウントされたのは、5分のCKからの藤本康太の枠越えシュートと、22分に乾貴士が放ったGKの手を弾きながらDFにギリギリのところでクリアされたシュートの2本のみ。DFに枚数を割いたこともあって攻撃時に人数が足りず、小松塁、乾、家長昭博が揃う前線も迫力を欠く。加えて、中盤で山口らが簡単にボールを失うケースも散見し、仙台にカウンターを許すシーンも垣間見えた。結局仙台の決定機が、ハーフタイム直前の朴柱成の豪快ミドルくらいということもあり、GKキム ジンヒョンの好セーブもあって、前半はスコアレスで折り返す。

ただし、長居での後半勝負は、仙台の手倉森監督が十八番とする形。2年前の2008年J2第41節では、後半スタートからボランチの富田を入れて中盤の守備を強化し、その効果もあって後半一挙3得点を奪っての大逆転劇を演じた。昨年のJ2第25節ではスコアレスドローだったが、我慢の展開から後半途中のCKのタイミングで高さのあるFW中原貴之を投入し、その直後にドンピシャのタイミングで中原がヘッドを決めたかに思われたが、オフサイドによりノーゴールというシーンがあった。そして、今回、仙台の智将が描いたシナリオは、ミドルシュートが得意なMF高橋を投入したことだった。

「バイタルエリアのところで(C大阪が)スペースを空けてくれるので、義希を入れれば何かが起こるんじゃないかと」考えた手倉森監督。その考えは、またもや的中する。70分、敵陣での相手スローインのボールをカットした太田吉彰が中央の高橋にパスすると、高橋はペナルティーエリア外から右足一閃。「打った瞬間GKの正面に飛んでしまったので『どうかな?』と思った」シュートは、「うまくブレてくれた」ことでGKキムの手を弾き、ゴールネットに吸い込まれた。「彼の持ち味であるミドルレンジからのシュート、ブレ球というのが決まり、我々の武器も再確認できた」と手倉森監督も称賛するゴールが、この試合、唯一の得点となり、仙台を勝利に導いた。

逆にC大阪は、後半に播戸竜二、酒本憲幸、丸橋祐介を投入し、攻勢をかけていたものの、「決めるべきところで決められない」(石神直哉)という決定力不足が最後まで響き、無得点での惜敗。終盤、CKから怒涛の攻めも展開したが、決め切れず、そこからカウンターを許してしまうと、最後はGKキムが得点機会阻止のファウルを犯したとして、一発退場。これで勝負は決まってしまった。今まで出番に恵まれなかった選手たちにとってはアピールの機会でもあったが、実力を出し切れず。レヴィークルピ監督も「彼らには期待に応えるプレーをもっと見せてほしかった」と悔やんでいた。

C大阪にとっては残り2戦が消化試合という形になってしまったが、「ケガをしている選手たちが復帰できるまでは、普段起用できなかった選手たちにチャンスを与えたい。そのなかで、ワールドカップ以降の試合に使える選手なのか、そうでないのかという、見極めをしていきたい」という指揮官の方針もあり、今後はチーム内でのサバイバルレースとなる。ベスト8入りを射程圏に捉えた仙台とは違ったアプローチにはなってしまったが、これからの2試合、チームにとっても、選手にとっても、気の抜けない大事なものとなる。

以上


2010.05.30 Reported by 前田敏勝
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