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スカパー!生中継 Ch183 後03:50〜
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★バトル オブ 九州2010特集
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人は、成功体験で自信をつけ、失敗体験から対処法を学ぶ。その繰り返しから成長し、真の実力をつける。
サッカーとて同じこと。勝利から得られる自信は、時に能力以上の結果を招くこともあるが、ミスのないサッカーなんてありえない。だからこそ、そこに“ドラマ”が生まれ、観ている人をひきつける魅力がサッカーにはある。
そのサッカー史に新しい歴史が刻み始められている。
ギラヴァンツ北九州。北九州市をフランチャイズとし、今季からJ2に加盟して数々の話題とドラマを提供してくれている。同じ九州で戦う鳥栖にとっても、ライバルであるとともにサッカーの魅力を伝える仲間でもある。
2010年5月29日の16時。この両者のJ2での戦いの歴史が切って落とされる。
鳥栖は、1997年にJ2創設とともにリーグに参戦している。J1での戦跡を未だに刻むことは出来ていないが、“J2の最古参”(いや、あえて“J2の雄”と言わせてもらおう)として、数々のドラマを残してきた。近年では、J2での上位に位置し、“J2の雄”としての面目を保っている(九州限定かもしれないが…)。その鳥栖に、“J2新参”の北九州が挑むのが第15節のベストアメニティスタジアムの試合となる。
とはいえ、この両者の対戦は、まったくの初めてではない。プレシーズンにトレーニングマッチを行ったり、地方の大会でお手合わせを行ったりした経緯はある。それらを両者の歴史のプロローグとするならば、第15節にいよいよ“本編突入”と言ったところであろうか。いずれにせよ、この第15節は、“ハツモノ”という期待感と“最古参と新参”のプライドがぶつかり合う好ゲームが期待される。
繰り返し言うが、2010年5月29日の16時キックオフである。
鳥栖は、今節まで3敗しか喫していない。例年、スタートダッシュが不得意な鳥栖にしてみれば、上々の滑り出しといえる。
4位の栃木を勝点差1の5位で追っている。この大きな要因は、「相手に勝る“活動量”と“闘争心”」(松本育夫監督/鳥栖)によるところが大きい。多くの若い選手が加入し、選手育成に定評のある松本監督が4年ぶりにピッチに戻ってきたことも理由に挙げられるが、何よりも大きな理由は、近年の鳥栖の戦績から“チームとしての自信”が継承されていることである。これも、歴史があるチームだから出来ること。今節は、その自信を全面に押し出して戦ってほしい。
とはいえ、不安な要素は隠せない。前節の横浜FC戦での課題がどれくらい修正されたのかと言うことと、ボランチとCBの選手の起用である。4試合連続で中盤でのバランスを取り続けた下地奨とカバーリングと高さで守備を支えた呂成海(ヨ ソンヘ)が出場停止である。選手層が薄いうえに、怪我などで人選に苦慮することが予想される。ここまで5得点しか挙げていない北九州とはいえ、守備での不安はぬぐえない。ここは、5月25日付で特別指定強化選手となったCB森本良(もりもと つかさ・中京大)に期待が掛かる。同じく特別指定強化選手のMF黒木晃平(くろき こうへい・佐賀大)も練習に招聘し、対応を打っている。
あとは、前節の横浜FC戦で見せた“試合入りの悪さ”が改善されているかを注目して起きたい。1試合あたりのシュート本数から見ると、ボールポゼッション率は鳥栖に大きく傾くと思われるが、だからこそ北九州のカウンターとセットプレーには要注意である。
「相手に勝る“活動量”と“闘争心”」に“集中力”を加えて戦えれば、『J2・鳥栖vs北九州』史の1ページ目には、“鳥栖の勝利”と刻まれるだろう。
北九州も“J2新参”とはいえ、経験豊富な選手たちで構成されている。特に中盤には、百戦錬磨のMF桑原裕義をはじめ佐野裕哉や大島康明と“試合巧者”がそろっている。若い鳥栖のMF陣を経験と狡猾さで北九州のMF陣が翻弄するようなことがあれば、北九州にも勝機が訪れるだろう。いずれにせよ、“ハツモノ”には様々な期待がかかるだけに、90分間は観る側にも“集中力”が求められそうである。
“地域密着”をうたい、“サッカー文化の発展”の一翼を担うJリーグ。その活動は、サッカーだけでなく広く“スポーツ文化の発展”まで波及している。その結果は、“健全な青少年の育成”や校庭の芝生化などの“地域振興”にも寄与している。1個のサッカーボールから広がる“サッカーファミリー”は、プレーヤーだけでなくサポーターやファンを含めたすべての人たちの総称となった。チーム関係者だけでなく、Jリーグにかかわるすべての“サッカーファミリー”が、『バトル オブ 九州』の大事なアクター(役者)であることをあらためて感じている。
サッカーはすべてをひとつにしてくれる不思議な魅力を持っている。
以上
2010.05.28 Reported by サカクラゲン