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1−2で敗れた先週末のヤマザキナビスコカップ浦和戦を振り返り、反町康治監督は語った。
「いつも言っているように、選手たちは頑張っているよ。ただ、アタッキングサードでのアイデアはなかった。経験を通して学ぶことがある。課題をひとつずつ消化していき、経験を自分たちのものにしていかなければいけない」
雨まじりのなか行なわれた今週のトレーニングでは、タイトなプレッシャーのあいだでリズムよくパスを繋ぎ、つねに縦を狙うなど、ゴールに向かう姿勢や攻守の素早い切り替え、1対1の責任感などがあらためて意識されていた。また草津との練習試合でも、自分たちからリズムを失する時間帯が見受けられた反面、安易なクロスに頼らず、パス＆ゴーを繰り返してゴールを目指すコンセプトの浸透が変わらず見られている。
「ゲームの流れを読めないなど、足りない部分がある」自身の課題について語ったのは、公式戦2試合続けてフル出場し、くだんの浦和戦ではアシストも決めたハン・グギョンだ。ハードワークをベースに、とくに攻撃面において周囲との連係は増している。以前よりもプレーエリアが広がり、視界も開けている印象を受ける。
しかし当の本人は、試合のビデオを見返し自己分析を行なうにつけ、「自分のプレーに対して悔しい思いが強い」という。
「攻撃参加したときのシュートを撃つ積極性や後半最後の体力面など、自分には足りないと感じています。また攻守の状況が変わったときの判断の遅れなど、チーム全体の守備にまだ適応しきれていない部分もある。ゲームに入る前には必ず、冷静な判断を下せるよう意識して臨んでいますが、ゲーム全体を通して見ると自分のプレーにはまったく満足していません。順位も内容にも満足していない。試合に出るからには勝利を第一に思い、プレーしたい」
ミッドウィーク開催となる今節、湘南はホーム平塚に磐田を迎える。リーグ戦第6節におなじく平塚で対戦したときは、スコアレスドローで決着した。湘南がイ・グノと前田遼一という強力2トップを封じた一方で、磐田の堅実なディフェンスも目を引いた。
リーグ戦序盤は複数失点も少なくなかった磐田だが、湘南戦以降は守備の安定が見て取れる。第11節アウェイ神戸戦の3失点は見過ごせぬも、すぐに立て直して勝利したホーム川崎Ｆ戦や最少得点で勝利した第8節アウェイ浦和戦など、上位陣をも撃破している。逆に湘南サイドから見れば、1点が遠かった前回対戦やラストパスまでなかなかたどり着けなかった前節浦和戦の記憶とあわせて、いかに彼らの堅守をこじ開けるかに注目したい。もちろん前提として、後手を踏まぬ粘り強いディフェンスが湘南にも求められる。
「経験を自分たちのものに」と語られた指揮官の言葉には、一過性の体験ではなく、血とし肉として積み上げていく期待が込められている。実戦とトレーニングを通じて得た経験を糧に、迫力をもってゴールに迫りたい。
以上
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★２０１０Ｊリーグヤマザキナビスコカップ
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2010.05.25 Reported by 隈元大吾
