5月22日(土) 2010 ヤマザキナビスコカップ
山形 1 - 0 神戸 (16:00/NDスタ/5,080人)
得点者:71' 秋葉勝(山形)
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プレッシャーがないことを確認した都倉賢が35mほど先のゴールめがけて思いきりミドルシュートを打ち込んだのが開始5分。その後も、空いたバイタルエリアで都倉が起点をつくり、流動的に動く3シャドーの1人に落として攻撃をつなぐ形に何度か成功していた。山形のバックパスを都倉が抜け目なく奪い、マイナスのクロスに飛び込んだボッティがシュートを放った前半最大の決定機も、15分に迎えている。
山形は小林伸二監督就任後、初めて4-3-3のフォーメーションでスタートしていた。バックラインやボランチにプレッシャーをかけることでロングボールの精度を削ごうという狙いは、うまく連動していたケースもあったが、神戸も懐を深くかまえ、時には両サイドバックを高く押し出してセンターバックの2人にボランチ1人を加えた3人で回すなど、山形のプレッシャーを巧みに回避していた。「立ち上がりからいい形で相手にプレッシャーをかけ、セカンドボールもよく拾えて、ボールをある程度長い時間保持してこちらの主導権を握ったゲームになった」(神戸・三浦俊也監督)とプランどおりの展開に持ち込んでいた。移籍加入後、2度目の先発メンバーとしてプレーした増田誓志が「全員が、今取りに行くんだとか、今下がるんだとかいうのがまだ足りない」と指摘するように、相手の回避術を乗り越えるだけの連動性を求めるには、まだ日が浅い印象だった。
しかし、前半は互いにスコアレスで折り返す。主導権を握っていたはずの神戸が先制点を奪えなかったのは、やはり決定力の部分だ。「ボッティに入ればかなりいろんなことができる感じがしましたけれど、そこからスピードがちょっと上がっていかなくて」(三浦監督)とゴール前に人数をかけるまでには至らず、フィニッシュ周辺では結果的に個人の技量に依るプレーが多かった。ショートカウンターでポポがドリブルで縦に突破した36分のシーンも、角度のない位置からシュートを打つまでの間に、追いかけた園田拓也のブロックが間に合っていた。
前半を受け、小林伸二監督は攻撃面の修正を施す。ハーフタイムには、「足元なのかラインの裏なのか判断しよう」とトップに当てるボールの見極めを促した。早速4分には田代有三が左サイドから仕掛けてシュートまで持ち込み、その6分後にもラインを割って飛び出すと秋葉勝のシュートをお膳立てした。さらに後半開始から10分、展開面でミスが続いていた下村東美に代えて佐藤健太郎を投入。「セカンドボールを拾うこととボールに強く行くことをやろうと思って入った」という佐藤健は、拾ってさばくシンプルなプレーに徹してチームにリズムを呼び込んだ。
22分には都倉が落として最後はポポがシュートを放ったが、この決定機もしのいだ山形は71分、左コーナーキックから秋葉がヘディングをたたきつけて均衡を破る。「コーナーキックは2列目のポジションだったんですけど、なんであそこにいたのかなあ」と小林監督は苦笑。蹴った増田も「有三さんばっかり見ちゃうんです」と田代を狙ったボールだったことを明かしたが、田代の上を抜けるボールを狙った秋葉の好判断が先制点を呼び込んだ。前半ロスタイムにはコーナーキックが2本続き、増田のキックから田代と石井秀典がそれぞれマークを外してヘディングまでこぎつけ、それ以外の時間帯でも石川竜也のコーナーキックがジャンプした田代の頭にヒットするシーンが2度あった。「山形が点を取るとすればセットプレーだろう」と感じた三浦監督は、ハーフタイムにセットプレーで集中するように話して送り出していたが、そのセットプレーで喫した失点だった。
ビハインドの神戸は前がかりに反撃。78分にはエジミウソンが右から左へ大きく展開。ポポがセットしたが、走り込んだ茂木弘人のシュートは枠の外へ。35分にはポポからパスを受けたエジミウソンがゴールエリアまで進入するが、これは佐藤健が並走してコーナーキックを取るのみ。田中英雄と代わって入った朴康造が右サイドからニアの都倉にラストパスを送るが、シュート態勢に入る前からマークしていた石井のブロックに遭い、どうしてもゴールが遠かった。試合はこのまま1-0で山形が勝利。
山形は1勝1分け1敗。勝点を4に伸ばし、依然5位だが2位・清水との勝点差を1に縮めた。一方、敗れた神戸は2敗となり、決勝トーナメント進出にはまた一歩後退という状況になった。次節まで中3日、それぞれの修正力が問われる。
以上
2010.05.23 Reported by 佐藤円
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