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【J1:第10節 C大阪 vs 鹿島】レポート:「勝者のメンタリティー」を示せたのはC大阪。ホームで王者を撃破!鹿島は連戦の疲れも影響して鬼門・長居で敗れる(10.05.06)

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5月5日(水) 2010 J1リーグ戦 第10節
C大阪 2 - 1 鹿島 (14:05/長居/21,761人)
得点者:67' 香川真司(C大阪)、74' 野沢拓也(鹿島)、77' アマラウ(C大阪)
スカパー!再放送 Ch181 5/7(金)08:00〜(解説長谷川治久実況小澤昭博リポーター森田純史)
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4年ぶりに王者・鹿島をホームの大阪長居スタジアムに迎えたC大阪は、香川真司の先制弾、アマラウの決勝ゴールで2-1と勝利。勝点を13に伸ばし、順位も9位に浮上した。一方の鹿島は連戦の疲れと暑さの影響もあり、本来のパフォーマンスを発揮できず。1999年以降の長居での試合では、リーグ戦で実に8試合勝利から遠ざかり、またしても「鬼門」を突破できなかった。

C大阪のどの選手も「楽しみにしている」と言っていた鹿島戦。ゲームが始まると、その意気込みを象徴するかのように、序盤から香川、乾貴士のコンビネーション、家長昭博の力強い個人突破、アマラウの縦への強い意識などで、攻勢をかける。しかし、試合巧者の鹿島に最後のところで堅く守られ、前半はなかなかその壁を崩しきれず。シュートはアマラウの2本とアドリアーノの1本の計3本のみ。逆に鹿島のしたたかさが垣間見えたなかで、0-0でハーフタイムを迎える。

後半になると、王者・鹿島の圧力を徐々に受けていくC大阪。それでも、家長が再び鹿島DFのプレスをふっ飛ばしながらミドルシュートまで持ち込むなど、リズムを簡単には渡さない。拮抗したなかで、後半が始まって20分前後の時間帯に、両者に決定機が訪れる。

C大阪が高橋大輔のアーリークロスに乾がヘッドで合わせたが、ゴールに至らず。すると、今度は鹿島にビッグチャンス。右DF内田篤人の絶妙クロスにFW興梠慎三が合わせたものの、そのシュートは不運にもC大阪GKキム ジンヒョンの正面を突く。勝利の女神のいたずらのように、好機が行ったり来たりしていたが、そのプレーのすぐあとの67分、とうとう均衡が破れる。

先制したのは、C大阪。そして、決めたのは、若きエース、香川だった。昨シーズン、J2で何度も香川が見せたペナルティーエリア左45度からのシュートが、この大一番で再び決まる。「いい形でもらえたので、シュートのイメージもあり、うまく打ててよかった」。日本代表の岡田武史監督の目の前で、存在を誇示する見事なゴールをC大阪の8番が奪い取った。

それでも、すぐに鹿島も同点に追い付く。遠藤康を投入して反撃に出ると、74分、DF新井場徹の左クロスをFWマルキーニョスがC大阪DFのマークを受けながらヘディングシュート。これはC大阪GKキムに弾かれたが、そのこぼれ球をMF野沢拓也が押し込み、いともあっさり試合を振り出しに戻した。

ところが、1-1になったわずか3分後、ふとしたワンプレーで勝負が決まるゴールが生まれる。77分、鹿島GK曽ヶ端準が野沢に向けてスローイングしたときの、2人のタイミングのズレを見極めた男がいた。C大阪の6番、アマラウだ。瞬時の判断で前から猛烈なプレスをかけると、ボールをカット。そして、すぐに右足を振り抜いた。「ゴールが近かったこともあり、しっかりミートして狙った」ボールは、きれいにゴールネットに突き刺さった。アマラウはゴールを決めた後、ベンチへ激走。「マルチネスに1日も早く帰ってきて欲しいという思いで、彼に対する気持ちを伝えたかった」というアマラウは、同僚であり、ケガで戦線離脱中のマルチネスのユニフォームを掲げて、ゴールの喜びを身体いっぱいに表した。

2-1となってから、鹿島の猛攻を受けたC大阪だが、自陣に全員が引いて守備をするなど、しっかり対応。また、前線では家長が狡猾に、冷静にボールをキープ。結局、最後まで1点差を守り切り、長居に集まったC大阪大サポーターと勝利の喜びを分かち合った。

「勝たなければいけない試合で、しっかり勝つことができ、鹿島が持っているようなメンタリティーを、少しは今日の試合でC大阪が見せることができたのではないかと思う」。試合後、C大阪のレヴィークルピ監督は力強くそう語った。相手の鹿島によく言われているのが「勝者のメンタリティー」を備えているということだが、その常勝軍団を、C大阪は「フィニッシュにおける集中力が相手以上にあった」(レヴィークルピ監督)ことで、今回は上回った。「強豪に勝ったことでチームの自信になった」と茂庭照幸。この白星の価値は、C大阪にとって大きいものになるだろう。

一方、今季2敗目を喫した鹿島のオズワルドオリヴェイラ監督は、「(疲れの)影響はあったと思う」と言うも、「我々のクラブは、タイトな条件のなかでもしっかりとやっていかなければならない」と、過酷な条件を言い訳にせず。敗れたとはいえ、最後まで王者の誇りと貫録を見せていた。

なお、この試合は警告がゼロという試合で、悪質なプレーもなく、ハードスケジュールと暑さのなかでも、クリーンな内容で進んでいたことも付け加えたい。こどもの日に観戦に訪れた子供たちも、鹿島サポーターは悔しかっただろうが、十二分に満喫できた一戦になっていたように思う。

以上

2010.05.06 Reported by 前田敏勝
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