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【J2:第11節 徳島 vs 岐阜】レポート:リスクを恐れない勇気ある姿勢を貫いた徳島。後半一気の4ゴールで岐阜を撃破!(10.05.06)

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5月5日(水) 2010 J2リーグ戦 第11節
徳島 4 - 0 岐阜 (13:04/鳴門大塚/4,959人)
得点者:52' 平島崇(徳島)、66' 津田知宏(徳島)、83' 濱田武(徳島)、88' 徳重隆明(徳島)
スカパー!再放送 Ch183 5/7(金)16:00〜(解説北野誠実況未定リポーター未定)
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この一戦で何をしなければならないか─。
徳島の選手たちは全員がそれを深く理解していたと言えよう。だからこそチームは自分たちのすべきプレーを90分通して体現。前線の津田知宏と平繁龍一が先手を取る早い動き出しでゴールを目指せば、倉貫一毅や濱田武らMF陣も前への意識を強めた広範囲への顔出しで前線の2人をサポートしていた。さらに、平島崇と今季初めて先発に名を列ねた三田光の両サイドバックは、求められた姿勢と働きを完璧なほどに見せたと言っていいだろう。彼らは今がそのタイミングと判断するや、迷わず前方スペースへのスプリントを開始。勇気を持った攻め上がりで攻撃に幅と勢いをプラスし、そればかりかそうした勇敢でダイナミックな動きからチームを勝利に導く直接的な仕事までやってのけたのだから。
いずれにしても今節の徳島は、2連敗中というネガティブな要素を逞しく跳ね除け、自分たちが目指している理想に近い戦いを披露した。そしてその結果として4得点での快勝、3試合ぶりの勝点3獲得を果たしたのである。

とは言え前半についてはやや嫌な空気が流れかけたのも事実。開始10分前後、岐阜守備陣を突破しペナルティエリア内まで侵入した平島の果敢なドリブル、ボールキープする島田裕介を追い越し左サイド深くをえぐった三田のセンタリング、切り替え早くGK日野優の正確なフィードキックを受けて一直線にゴールへと向かった平繁のアタックなど徳島は立て続けにチャンスの芽を生みながら、そのどれもが得点に結び付かない。するとそのうち少しずつ岐阜に守りのリズムを持たれ、徐々に効果的な形を封じられ始める。実際その前半を振り返った岐阜の菅和範は「ボールを保持されましたが、守備が機能していたので持たせているという感覚でした」とその時間帯の展開が悪いものでなかったことを語っていた。

しかし徳島はそのような状況にも揺るがない意志の強さを取り戻しており、現実として迎えた後半、それを発揮しスコアを動かした。
まず52分、左サイドの三田によって素早くピッチへと入れられたスローインのボールを濱田がシンプルな2タッチで中央へ絞っていた倉貫へ。さらに倉貫が右大外を長いランニングで駆け上がった平島へ繋ぐと、前半から思い切った攻め上がりを続けていたその平島は内へとカットインして左足を振り抜き自らゴールを射抜いて見せたのだ。まさに貫いてきた恐れずトライする姿勢を結実させた瞬間。美濃部直彦監督も「まさにいいタイミングで上がって来たし、シュートの意識とか思い切りよく攻め上がるということに関しては良かったと思う」と高く評価した得点であった。

そしてこの先制点がキッカケとなり徳島の積極性と勇気溢れるプレーはいっそう輝いてくる。66分、右の平島に負けじと今度は左サイドの三田が攻撃参加して自身の持ち味であるアーリークロスを津田へピタリ合わせ追加点を演出すれば、83分にはゴールを意識し前目の位置へポジションを取っていた濱田がFKのこぼれ球を拾って叩き込んで3点目。また、徳重隆明が挙げた終了直前の4点目は1点目同様理想的な形と言っていいのではないだろうか。濱田から送られたサイドチェンジのボールを、再びスピードに乗って持ち出した平島が今度はスペースへと斜めに入り込んできた徳重へドンピシャのスルーパスを合わせた。展開の早さと彼ら2人のダイナミックな動きが組み合わさったこのゴールが、非常にハイクオリティなものであったのは間違いない。

こうして自分たちのすべきプレーを後半しっかりと得点にまで繋げた徳島。それによって得たこの結果は、連敗を止める勝利になっただけでなく、次節以降へ繋がる大きな意味を持った成果ともなったに違いない。ただチームにとって次はこの継続こそが大事となる。次節では何よりその部分が問われることになろう。

逆に後半の岐阜はと言うと、早い時間に失点したことにより「少しモチベーションが落ちてしまった部分もあった(菅)」ように感じられた。それによってひとつひとつのプレーに精度を欠いてしまい、また2連勝した過去2戦のような粘り強さも失ってしまったと言わざるを得ないだろう。倉田安治監督は「我々に技術、戦術、体力、精神力なのか、何か問題があったということでしょうけど、それを整理し次の試合に向かいたいと思います」と話したが、次は首位・柏との戦い(5/9@長良川球)。中3日での立て直しが求められる。

さて最後にもう一度徳島に話を戻すと、この一戦には普段より多い5000人近い観衆が詰め掛けた。もちろんそのほとんどがホーム徳島のファン・サポーターであったが、おそらくそのひとりひとりの胸の中には「何とかここで連敗を止める踏ん張りを見せて盛り返してほしい」という熱き願いがあったはず。だからこそ、勝利が決まった後スタジアムに湧き上がった喜びの雰囲気は本当に素晴らしいものであった。ファン・サポーターは選手たちを必死に支え、選手たちはそれに勇敢なプレーで応えた。そんな雰囲気に満ち溢れていたことを付け加えてこのレポートを締めさせていただきたい。

以上


2010.05.06 Reported by 松下英樹
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