5月5日(水) 2010 J2リーグ戦 第11節
草津 1 - 1 北九州 (13:05/正田スタ/4,694人)
得点者:16' 菊池大介(草津)、83' 宮川大輔(北九州)
スカパー!再放送 Ch185 5/7(金)09:30〜(解説未定実況山田浩史リポーター木村雅子)
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一言で表現すれば「負けに等しいドロー」だ。草津は前半に挙げた虎の子の1点を守り抜くことができず、ゲーム終盤に痛恨の失点。勝点3のみが求められたGWのホームゲームを1対1の引き分けで終えた。要因はいくつか存在するが、すべてはチームに力がないことへ集約される。今季ブーイングを極力控えていた草津サポーターだが、この日ばかりは叱咤激励が飛んだ。
出場停止選手復帰のほかはメンバー変更がなかった北九州に対して、草津は前線のメンバーを入れ替えてゲームに挑んだ。組織を構築する上で軸となっていた高田保則、廣山望のベテラン2人を外したことはチームの軌道修正を意味する。草津は右MFに菊池大介、左MFに山田晃平という若きドリブラーを投入し、停滞した雰囲気の打破を狙った。
立ち上がりのピンチを凌いだ草津は16分に、菊池が大仕事をやってのける。右サイドでボールを受けたU-19日本代表候補の若武者はフリーになっているのを確認すると迷わず右足を振り抜く。ミドルレンジから放たれた約25メートルのシュートは、虹のような弧を描いてゴールへと吸い込まれていった。「海外では、あの位置は十分にシュートレンジ。ブレ球でゴールを狙っていった」(菊池)。海外遠征で経験を積んだ牛若丸の一撃で、草津がリードに成功する。
先制したことで楽になった草津だったが、スタンドプレーによる判断ミスが目立ち始め、北九州を畳み掛けるまでは至らない。「状況判断ができずに無謀なプレーが多過ぎた」(佐田聡太郎)。対する北九州は、佐野裕哉、桑原裕義のダブルボランチを中心に丁寧にパスをつなぎ糸口を探る。ゲームは時間とともに、個での突破を図る草津と、組織での打開を図る北九州という構図へと移っていく。
草津は後半、高田、後藤涼をピッチに送り、傾きかけたリズムを取り戻しにかかる。サポート意識が強い2人が投入されたことでリズムは改善されたかにみえた。新旧融合の予感も漂い始めたが、巡ってきたビッグチャンスを高田が外すと、ゲームは混沌とした状態へ。そして75分、北九州は02年から05年まで草津に在籍しJ昇格を経験した宮川大輔、長谷川太郎の両FWを同時にピッチへ送り込み最後の勝負へ出る。「ゴールを奪いに行くというメッセージを伝えたかった」(与那城ジョージ監督)。
そして北九州の同点ゴールは、宮川の右足から生まれた。CKからカウンターに持ち込んだ北九州は、佐野がドリブルで一気に持ち込み左サイドへ展開。長谷川が中へ送ったボールの折り返しを宮川がこん身の力で叩き込んで草津スタンドを静寂に包み込む。「気持ちを込めて打った」(宮川)。様々な想いを込めた古巣への痛烈な一撃によって、草津の勝利は初夏の空へと消えていった。
北九州はポゼッションというチームスタイルを貫き、貴重な勝点1を手にした。キーマン佐野のほか、関光博らのパフォーマンスも光っていた。「先制されても焦らずに自分たちの形でプレーすることができていた」(佐野)。昇格元年で苦しい戦いが続いてはいるが、チーム全体が一つの方向に向かっていることは確かだ。「1戦ごとに手応えは感じているので、さらにステップアップさせたい」(与那城監督)。北九州は次節ホーム札幌戦(5/9@本城)で今季2勝目を狙う。
手痛いドローとなった草津だが、勝点1という結果よりも、チームが目指すスタイルが確立されないところに問題がある。「今年、個人的に満足できる試合は1試合もない」(櫻田和樹)。チーム内からは「どうすればいいのかわからない」という声も少なからず聞こえている。試合を重ねるごとにチーム内に集積されていく迷いは、どこへ向かっていくのか。失点の細かい要因はいくつか挙げられるが、それもチーム全体がコントロールを失ったことにより導かれた結果だ。昨季までの幻想を追う時間は終わった。11節を終えて17位。残念ながら、これが今の草津の実力だ。
以上
2010.05.06 Reported by 伊藤寿学
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