5月5日(水)J2 第11節 水戸 vs 横浜FC(18:00KICK OFF/Ksスタ)
スカパー!生中継 Ch184 17:50〜(解説:未定、実況:西達彦、リポーター:未定)
--試合速報--
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前々節東京V戦での悪夢の大敗を経て臨んだ前節・富山戦で、水戸は勝利をもぎ取るまではいかなかったが、スコアレスドローでアウェイながら勝点1を獲得。悪い流れを断ち切ることには成功した。しかし、である。この試合でもシュート数9対21。開始10分以降は富山に圧倒的にペースを握られ、ほとんど水戸陣内で行われる防戦一方の展開を強いられた。またしても、シーズン前に掲げた中盤での展開力を駆使して攻撃的に戦う「水戸らしさ」は残念ながら見ることができなかった。
決して守備的な戦いが悪いわけではない。そして、守備意識がすこぶる高く、体を投げ出してゴールを守る姿勢など、1人1人の守備での頑張りが今の水戸を支えていることに疑う余地はない。ただ、日々のトレーニングの成果が試合で出ていないことが大きな問題と言えるだろう。水戸が主に取り組んでいるのは、ボールを素早く展開しながら、相手の隙を突いて攻める形。練習を見る限り、1人1人の技術力は日に日に増しており、限りない可能性を感じることができる。それにも関らず、試合でそれを見ることができないのはなぜか。「もっとアグレッシブに戦わないといけない」と吉原宏太が言うように、トライする気持ちが希薄だからだろう。押し込まれるとパスを受けるのを怖がる選手が多く、結局ロングボールを蹴らざるを得ない。今季のチームは昨季の高崎寛之(現浦和)のようなポストプレーヤーはおらず、ロングボールを蹴っても跳ね返されてしまい、相手に再びボールを支配される。その繰り返しにより、チームは守備的な戦いを強いられることとなっている。現状を打破するためには、ミスをしてもいいから、1人1人がボールを受けようする意識を強く持つことが必要だ。その勇気なしに水戸が目指そうとするサッカーの実現は不可能だ。
今季の水戸は吉原が「昨季よりも成長できるチーム。本当に可能性を感じる」と言うように、若い選手が多く、大きな可能性を秘めたチームである。ただ、トライなくして成長はない。相手との力量の差があれども、「優位に進められるゲームではない」のを、「優位に進められるゲーム」に持っていくトライをすることが今の水戸に求められているのではないだろうか。人数をかけてゴールを守り、そしてセットプレーかカウンターでゴールを狙う。それでは、チームに恒常的な強さは身につかない。リスクを冒してでも当初掲げた中盤でボールを回して攻めるサッカーをやり続けない限り、前進はないだろう。
まだ水戸は本当の姿を見せていないと言わざるを得ない。5月5日こどもの日、スタジアムに足を運んだ子どもたちが「水戸のサッカーはおもしろいんだぜ」と胸を張って帰れるようなサッカーを見せることこそ、水戸に課された使命。もっとワクワクさせるようなサッカーを、水戸はできるはずだ。前節までのサッカーは、木山隆之監督には似合わない。
横浜FCにとって、今節の最大の敵は精神面だろう。前節甲府相手に3点を先制しながら、4点を入れられて大逆転負けを喫したことによる精神的ダメージの大きさは計り知れない。しっかり気持ちを切り替えて試合に臨めるか。悪い流れを試合に持ち込みたくはないところだ。
ただ、決してチームは悪い方向に向かっているわけではない。むしろ、上昇気流に乗りつつあることは間違いないようだ。それはキャプテンの三浦知良のこの言葉からよくわかる。
「開幕3連勝したけど、その時に『自分たちのサッカーは?』と聞かれたら答えられなかった。でも、この2試合でそこははっきりした。それがこの2試合での収穫。チームはよくなる兆しはある。おもしろくなってきたよね」
新加入選手が多く、連係面に不安を抱えてスタートした横浜FCは開幕3連勝したものの、「不細工な内容」と岸野靖之監督が言っていたように内容が伴っていたわけではない。それがその後の5連敗につながった。まだ「自分たちのサッカー」を見つけ出せず、試行錯誤を繰り返していたのだ。だが、前々節大分戦の前に選手同士でミーティングを行い、各々思っていることを言い合ったという。そこで出た話を三浦知が岸野監督に伝え、それがゲームや練習の取り組みに反映されることとなった。そうしたことでチームに一体感が生まれ、「やるべきことがはっきりした」(三浦知)。大分戦で勝利し、そして甲府戦では大逆転負けを喫したものの、前半は素晴らしい内容を見せたのである。チームは着実に一つになりつつある。得点ランキングトップに立つ大黒将志は胸を張ってこう口にした。「甲府戦の敗戦を気にする必要はない。方向性は間違っていない。自信を持ってやればいい」。1つの勝利がチームを劇的に変える雰囲気が漂っている。今節はそれをつかみ取りに行くための試合となる。
現状では、「自分たちのサッカー」を見つけつつある横浜FCの力が上だろう。それに対し、水戸はどう戦うか。ただ引くだけならどのチームでもできる。それではおもしろくない。水戸にしかできないサッカーが絶対にあるはずだ。それを見出し、そして、思う存分繰り広げてもらいたい。結果云々を求めるのは、その後だ。
以上
2010.05.04 Reported by 佐藤拓也
J’s GOALニュース
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