スカパー！生中継 Ch182 15:50〜（解説増田忠俊実況君崎滋リポーター岡村麻衣）
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前節の横浜FC戦に敗れた大分は、４戦負けなしの記録が途絶えた以上に厳しい状況に追い込まれた。８節に左足関節脱臼骨折で長期離脱した小手川宏基に続き、チャン・ギョンジンが足首を痛め途中交代した。24人体制でスタートした今シーズンだが、藤田義明、柴小屋雄一など特にＤＦ陣に負傷者が続出し瀕死の状態だ。「サッカーにケガはつきもの。今いるメンバーで戦うしかない」と皇甫官監督は強気の姿勢をみせたが、中２日の連戦で迎える相手が千葉。苦しい時期に強豪チームと相対することとなった。
その千葉だが、大分と同じＪ２降格組ではあるが戦力の充実度では歴然の差がある。昨季までのメンバーに加え、積極的な補強を敢行し32人の大所帯に。前節の栃木戦では、ベンチにＦＷ巻誠一郎、ＭＦ谷澤達也、太田圭輔、倉田秋、DF坂本將貴が座るという他チームが羨む豪華戦力を誇る。下位チームとの対戦で勝点を取りこぼすこともあるが、リーグ?１の攻撃力は健在。今節も大分の手薄なDF陣に容赦なく攻撃を仕掛けてくることだろう。気になるのは、今季５勝２分２敗のうち２分２敗は全てアウェイということだろうか。倉田は「ホームではどの試合でもアグレッシブにいけているが…」とアウェイを不得手としている。ただ、大分とのアウェイでの対戦成績は６勝１分０敗と分が良い。これらのデータがどう試合に影響するのか、楽しみなポイントである。
さて、迎え撃つ大分だが、負傷のチャンの出場は厳しいだろう。空いたポジションに村山祐介を入れるのが最善策だが、３年目21歳の池田達哉、３月末に２種登録した大分U−18の松原健にチャンスを与える可能性もある。もしくは、CBに刀根亮輔、右SBに梅田高志がまわり、右の攻撃的MFに大卒ルーキー22歳の内田昴輔が入ることもあるかもしれない。若手を積極的に起用する指揮官がどのような選択をするか楽しみである。
今季の大分は20歳のキム・ボギョン、チェ・ジョンハン、19歳の東慶悟、18歳の刀根と20歳前後の選手の活躍が目覚しい。しかし、彼らの活躍は宮沢正史、梅田といった30代のベテランの支えがあってのこと。「このチームは歳上の選手がしっかりしているのでまとまる。ガツガツ物言う人はいませんが、若い選手が伸び伸びプレーできるような環境をつくってくれている」（菊地直哉）。ベテランと若手の噛み合わせがよい今こそ、若手を成長させるチャンスである。新たなニューヒーローの出現を心待ちにしたい。
現在、大分は２位の千葉に対し勝点１差の４位。「いまの順位はあまり関係ない」（皇甫官監督）とは言うものの、勝てば順位をひっくり返せ、再び勢いに乗れる。千葉としても柏の結果次第では首位に立つ可能性もあり、どちらも勝点３を狙ってくるだろう。互いに得点力の高いチームだけに、今節屈指の好カードとなることは間違いない。GWの真っ只中、派手な撃ち合いになれば面白いと思うのだが。
以上
2010.05.01 Reported by 柚野真也
