4月29日(木) 2010 J2リーグ戦 第9節
北九州 0 - 1 岐阜 (19:03/本城/2,799人)
得点者:45' 西川優大(岐阜)
スカパー!再放送 Ch183 4/30(金)22:30〜(解説:小野信義、実況:櫻井浩二、リポーター:麻倉ももこ)
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時計は22時を回り、ピッチを照らしていた明るいスタジアムライトはすでに消灯。試合中は目立たなかった円い月が、岐阜サポーターがいたスタンドの上空で誇らしげな光を放っていた。
その頃、北九州市立本城陸上競技場のロビーでは、北九州のFW大島康明が神妙な顔つきで記者団の質問に答えていた。「責任というのを感じて、しっかり受け止めてやっていかないといけない」。言葉を選びながら話す大島の横をほかの選手たちが何人も通り過ぎていったが、誰一人白い歯を浮かべてはいなかった。大島は選手たち全ての思いを代弁するかのように「9試合やってきて今日が一番内容も結果も乏しい試合だった」と振り返った。
悔しさばかりが残る試合だった。あそこで抜かれなければ、そこで打っていれば、あれが入っていれば――。たらればを言い出せばきりはないが、北九州は前半から中盤を支配しゲームをコントロールしていた。放ったシュートは岐阜を大きく上回る10本。それでもゴールは遠くに霞み、得点を挙げることはできなかった。
立ち上がりは両チームともボールがなかなか足に付かない状態。浮き球やロングボールの応酬で始まったが、次第にペースを掴んだのは北九州。佐野裕哉が両サイドの選手や、サイドに開いていたFWにボールを供給し、左右からのクロスでゴールに迫った。30分には佐野のフリーキックに大島が頭で合わせたがわずかに外れる。42分には関光博が左サイドの高い位置からセンタリングを上げ、こぼれたところをウェリントンがシュートに行くが得点ならず。
北九州のペースの中で先制したのは岐阜。前半終了間際の45分、西川優大と嶋田正吾が素早いワンツーで北九州DFの裏を突き、西川がゴールネットに右足で突き刺した。
岐阜の鮮やかな先制ゴールだったが、倉田安治監督は1点では足りないと判断。ハーフタイムに「もう1点が必要。みんなで取りに行こう」と指示し後半に臨んだ。
北九州は65分に宮川大輔を投入。フィジカルに勝る宮川を使いなんとか追いつきたいところだったが、その直後、DF長野聡が北九州のゴール前でFW佐藤洸一と交錯し、岐阜にPKを献上してしまう。
岐阜は絶好の追加点のチャンスを手にするが、北九州のGK水原大樹は前節の大分戦に続いてこの日も読みが冴え渡っていた。佐藤が右隅を狙おうとしたボールに狂いなく反応し枠外にはじき出す。
これに勢いづいた北九州は76分に池元友樹がミドルシュート。77分にはフリーキックに反応した宮川が右足でゴールを狙う。しかしまだゴールは遠く、北九州は相次いで長谷川太郎とタチコを入れるが、最後まで得点を奪うことはできなかった。
岐阜にとっては手応えを感じる一戦だった。落ち着かないボール回しもあったが、倉田監督が「最後まで集中力が途切れないで、よく1−0でゲームを終わらせたと思います」と話したように、前半のうちに引き気味だった北九州から得点を奪い、後半は前のめりになる北九州の猛攻をしのいだ。攻守に貢献した永芳卓磨も「結果が欲しかったので勝ってよかった」と安堵の表情を浮かべていた。
連敗を2で止めた岐阜は次節、まだ慣れない岐阜メモリアルセンター長良川球技メドウに戻り、連勝中の草津と対戦する。「(長良川球に)我々のほうが戸惑ってしまう感じがあるんで、しっかり慣れて、気持ちのはいったゲームをすることですね」と倉田監督は気持ちを新たにしていた。
一方、猛攻及ばず無得点に終わった北九州も連休中は試合が続く。池元は「マイナスに考えると点は生まれないと思う。すぐ次の試合もあるので切り替えてやらないと」と話す。与那城ジョージ監督も「選手もみな悔しい思いをしているというのがある。次の試合にぶつけられるようにやっていきたい」と次戦に目を向けていた。
ラインが引き気味になりつつはあるが、ディフェンスは決して悪い状態ではない。攻撃のバリエーションも多様になり、北九州を封じるのは一筋縄ではいかなくなった。あとは得点。喉から手が出るほどに欲しい得点を、次こそは。次節まで時間はないが、この悔しさをエネルギーに変えて、岡山に乗り込みたい。
以上
2010.04.30 Reported by 上田真之介
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