4月29日(木) 2010 J2リーグ戦 第9節
愛媛 2 - 1 福岡 (16:04/ニンスタ/3,029人)
得点者:43' 杉浦恭平(愛媛)、72' 福田健二(愛媛)、90'+4 岡本英也(福岡)
スカパー!再放送 Ch183 4/30(金)17:30〜(解説:大西貴 実況:堀本直克 リポーター:重橋秀香)
顔写真クイズ | 皆の投稿で作るスタジアム情報
----------
もどかしさを感じたあと、生まれた先制点。42分にDF関根永悟がカットしたボールを、愛媛は最終ラインからビルドアップを始めた。パスを回しつつ、そのラインをじわじわとハーフウェイラインあたりまで上げていく。その中でボールがボランチの渡邊一仁に渡ると同時に、左サイドで高杉亮太が猛然とダッシュ。しかし、そこにボールが渡ることなく、スタンドからは溜息がこぼれた。なかなか入らない、縦へのパス。しかし、大きく動いたのは組み立て直した次の瞬間。赤井秀一にボールが入ると、今度は右サイドでオーバーラップを仕掛けた関根にパスが通った。そのまま、関根の折り返しに石井謙伍が詰め、こぼれ球を杉浦恭平が冷静にゴール右へと流し込んだ。
ビルドアップからサイドを崩し、跳ね返されても2列目が押し込む。「理想的な形だった」と越智亮介は振り返ったが、まさに狙い通りの先制ゴールだったといえる。この場面に限らず、同じようなシーンは何度も見られた。しかし、結果的に愛媛のシュートは福岡の11本よりも少ない7本。ビルドアップをしても、まだまだ縦へのスイッチが上手く入らない。その課題に変わりはないが、ボールを持たない選手の動き出しは悪くない。スペースを作る動き、そしてそのスペースを埋めるランニング。ゴールへの起点になった赤井のパスのように、出し手と受け手の呼吸が合えばまだまだチャンスは生まれる。もどかしさの反面、そんな可能性も感じたゴールの場面だった。
ミスが多く、ボールを失っては福岡の攻撃にさらされた愛媛の前半だった。しかし、これで福岡にとってみれば最悪の展開になった。連敗をしているチームにとって、重くのしかかった先制点。後半に入っても、愛媛の勢いが福岡を勝る。55分、金守智哉のロングフィードから関根が右サイドを突破、折り返しを石井が詰めてシュートを放ったが、これはポストに阻まれた。1点目のビルドアップとは一転、素早くボールを前に運んだ愛媛。続く70分にもGKから手数をかけず、サイドチェンジから関根が一気にサイドを駆け上がってコーナーキックを得た。2点目はそのコーナーキックから生まれたPK。福田健二のシュートは一度、GK神山竜一に阻まれたものの、仕切り直しのPKを冷静にゴールへと流し込んだ。
これで終われば、愛媛にとっては最高の展開だった。しかし、後味が悪かったタイムアップ。85分に金守智哉が退場したあと、パワープレーで押し込んできた福岡の猛攻を止めきれず、失点。連続無失点試合は3でストップした。
一方の福岡にとっては4試合ぶりのゴールが生まれた。「1点取れたことを前向きにとらえて、次のゲームに向けて準備をしたい」と篠田善之監督が語ったように、目に見える結果が表れたことは大きな収穫。福岡は連戦の中、幸いにも次節の試合がない。次のホームゲーム、第11節の熊本戦(5/5@レベスタ)での連敗脱出に向けて、今日のゴールを第一歩としてチームの立て直しを図りたい。
逆に、愛媛はアライールに続き、金守智哉も欠いて次節はアウェイで首位・柏(5/2@柏)に臨む。ただ、こういう状態でどんなゲームができるかが重要だ。今節は福岡、前節は横浜FCと順位が近いチームをホームで下して勝点3を積み重ねた。その結果が今の7位という順位。8位というシーズンの目標を達成するために、目下のライバルに競り勝てたことは大きい。しかし、今後も選手を入れ替えざるを得ない時期は訪れる。その時、チームが同じようなクオリティを保てるか。柏が相手となれば、ごまかしはきかない。4戦負けなし、ホーム3連勝の愛媛が問われる真価。「自分にとっては自信になったし、もっと積極的にいきたい」と杉浦が語るように、次は守備でも攻撃面でも、チームがつかみ始めた手ごたえを首位に全力でぶつけるだけだ。
以上
2010.04.30 Reported by 近藤義博
J’s GOALニュース
一覧へ- 2024 明治安田Jリーグ終盤戦特集
- アウォーズ2024
- 2024J1昇格プレーオフ
- 2024J2昇格プレーオフ
- J3・JFL入れ替え戦
- bluelock2024
- 2024JリーグYBCルヴァンカップ
- Jリーグ×小野伸二 スマイルフットボールツアーfor a Sustainable Future supported by 明治安田
- AFCチャンピオンズリーグエリート2024/25
- AFCチャンピオンズリーグ2 2024/25
- はじめてのJリーグ
- FIFAワールドカップ26 アジア最終予選 特集ページ
- 2024天皇杯
- 明治安田Jリーグ 月間表彰
- 2024Jユースカップ
- シャレン Jリーグ社会連携
- Jリーグ気候アクション
- Jリーグ公式試合での写真・動画のSNS投稿ガイドライン
- J.LEAGUE CORPORATE SITE
テレビ放送
一覧へ明治安田J1リーグ 第37節
2024年11月30日(土)14:00 Kick off