スカパー！生中継 Ch363 16:00〜（解説：金田喜稔、実況：清原正博、リポーター：杉山真也）
--試合速報--
ファミリーJoinデイズ | お絵描き企画 | スタジアムグルメ
勝敗予想ゲーム1日13時締切！ | 皆の投稿で作るスタジアム情報
----------
北京国安との対戦翌日の早朝にホテルを出発し、帰国の途に。成田空港には13時前に到着しその足で練習グラウンドへと移動した。クールダウンのためのもので、2日後に湘南戦が控えていることを考えれば、当然の措置とも言える。もちろんAFCチャンピオンズリーグ参戦による過密日程は覚悟の上だが、それにしても川崎Ｆにとってはタイトなスケジュールであろう。
北京でのタフな試合は、結局のところ川崎ＦにACLグループステージ敗退の結果のみを残し、レナチーニョと黒津勝を負傷へと追い込んだ。精神的な落ち込みはもちろん、FWのレギュラー選手のケガがチーム編成に深刻なダメージを与えるのは確実である。救いがあるとすれば、この両者のケガが共に打撲系であるという点であろう。前半途中にピッチから退いたレナチーニョに関しては、翌日の空港で松葉づえをつくような状態で状況は深刻である。本人に話を聞くと「やらなければならない」と強行出場も辞さないとの覚悟を口にしていたが、どこまで回復出来ているかは未知数だ。
一方、黒津のコブのように腫れ上がっていたスネは、負傷から一夜明けてかなり腫れが引いておりこちらは出場に前向きになりつつある。そもそもこの試合には、FWの鄭大世が累積警告のために出場停止処分となっており、タダでさえFW陣は手薄だった。そこにたたみかけるかのようなケガの報告だっただけにこの両選手の動向は少々気になる部分だ。ケガと言うと、稲本潤一は依然として回復の途上にありこの試合は完全にアウト。中村憲剛が復帰してはいるが、少々気になる部分である。
北京にアウェイで敗れ、ACLから敗退したという点や、試合間隔の短さ、移動の疲れという状況を考えると、この試合は川崎Ｆにとって心身共に厳しい環境にあると言える。ただ、ACLの悔しさはACLでしか晴らせないという事を考えると、来季の出場権獲得に向けて気持ちを切り替えなければならないのは自明である。出場停止の選手やケガ人が出ている中、川崎Ｆがどれだけのレベルでチームが本来持つ力を出せるのかが、まずは注目点となる。
再昇格初年度の今季の湘南は、序盤戦で思うように勝点を伸ばせず、降格圏内での苦しい戦いが続いていた。そんな中、前節の仙台との一戦を阿部吉朗の1ゴールで逃げ切り、14位へと順位が上昇。一息付けている。湘南の今季2度の勝利は、共に無失点でのものであり、先制した後の粘り強い守備で実現したものである。守備面では負傷のためジャーンが戦線から離脱しているが、そのジャーンに代わりセンターに入る阪田章裕と今年1月には日本代表にも招集された村松大輔、そしてアンカーの田村雄三を中心とした守備ブロックは意識して固く閉じられる事になるはず。そして川崎Ｆはその湘南に対してボール支配率で上回り主導権を握ることになるだろう。湘南としてみれば、無失点で過ごす時間が長ければ長いほど、チャンスの可能性は高まる。川崎Ｆは攻撃陣に数名の選手を欠いており、決定力に難があるという事。そして、ポゼッションで圧倒する展開の試合を、カウンターからの失点で落としてきたからである。また川崎Ｆは今季先制された試合で逆転できておらず、そういう点でも湘南は、スコアレスドローを受け入れるくらいの心持ちで、試合に臨むべきかもしれない。
前に出てきてくれればある程度戦える。しかし、固く守る相手を攻め崩すところに課題を抱える川崎Ｆにとっては難しい試合になりそう。また、心身のダメージを抱えながらの試合になりそうだと言う点でも川崎Ｆにとって油断してはならない試合となる。いずれにしても、来季のACL出場権を手にするための戦いへと、気持ちを切り替えて試合に臨んでほしいと思う。
以上
2010.04.30 Reported by 江藤高志
