4月29日(木) 2010 J2リーグ戦 第9節
栃木 2 - 2 千葉 (13:03/栃木グ/6,933人)
得点者:38' 崔根植(栃木)、60' 茶野隆行(千葉)、65' 倉田秋(千葉)、82' 崔根植(栃木)
スカパー!再放送 Ch181 4/30(金)17:30〜(解説田中真二実況篠田和之リポーター萬代裕子)
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ホーム初ゴールと初勝利を狙った栃木SCは、“眠れるコリアン・ボンバー”崔根植が来日初ゴールを挙げるなど2ゴールの活躍をしたが、松田浩監督が渋い表情で「半分しか達成できなかった」と語ったように、ゴールまでは奪えたが勝利には届かず。初勝利は次節の徳島ヴォルティス戦に持ち越しとなった。本気でJを目指した時から牽引役となってきた新井賢太郎代表取締役のラストゲームは2-2のドローだったが、逆転された時点で昨年は敗北を受け入れるしかなかったゲームを、最終盤に引き分けに持ち込んだことで、初年度と2年目の大きな違いを感じ取ってもらえたのではないだろうか。
ジェフユナイテッド千葉にボールを支配されはしたが、栃木は持ち前の組織的な守備で対抗し、前半は思うような攻撃をさせなかった。「前半リスクを負って前に出るとか、縦パスを入れることが全然できなかった」と江尻篤彦監督が振り返るように、ポゼッションで圧倒したのは千葉だが、「ボールを回されたというより回させた」と佐藤悠介の言葉が的を射ていた展開だった。
守備が機能し、相手を無力化させることに成功。だが、栃木もリスクを冒しきれずに拙攻が繰り返された。ボールを奪っても前線の動き出しに乏しく、供給されるパスの精度も低かった。バックパスも多く、推進力が働かない。22分にはカウンターからネットに肝を冷やされる。
フィニッシュへ至るまでに苦労した栃木だが、38分にスローインの流れからペナルティエリア内で崔根植が中後雅喜に引き倒されPKをゲット。視界にはレモンイエローに染まったアウェイゴール裏、耳には強烈なブーイングが鳴り響いたはずだが、「緊張しなかった」崔は冷静に右隅へPKを突き刺した。昨年の加入以来、25試合目にして嬉しい初ゴールに、ベンチもスタンドも総立ち。「いい守備からしか、いい攻撃は始まらない」と松田監督が豪語したように、守備の安定がPKを呼び込んだ。
苦しみ抜いたストライカーのゴールを追い風に、一気に追加点を取り切りたかったが、リスクを恐れず後半にギアチェンジした千葉に押し込まれる。この日は控えに回っていた倉田秋が投入されると、さらに千葉の勢いは加速し60分にCKから茶野隆行がヘディングで同点弾を叩き込んだ。ペースを上げた千葉は5分後、クリアボールから倉田がネットとのパス交換でDFの間をすり抜け逆転弾。
ビハインドの栃木は中盤を削り、FW林祐征を投入し4-3-3へシフト。両サイドバックを攻撃的な位置へ配置し、2バックで点を取りに出る。得点への執念は実った。FKから林がネットに競り勝ち、ゴール前の混戦でアレックスに当たったボールは崔の前にこぼれる。82分、左足でねじ込み勝点1に繋げた。
千葉が逃げ切れなかった遠因は、勝率の悪いアウェイで、立ち上がりから攻勢に出られなかったこと。不得手なアウェイでの試合運びに関して訊ねられた倉田は、「ホームではどの試合でもアグレッシブに行けているが…」と歯切れが悪かった。次節の大分トリニータ戦も苦手なアウェイゲーム。「後半のような形が前半からできればいい」と中後が言うように、相手を押し込んでリズムを作り、得意のショートパスを横方向でなく縦方向へと動かし、プレッシャーを与えながら崩しにかかりたい。後半、立て続けに2点を奪ったようなアグレッシブさが、大分との大一番ではカギになるだろう。
栃木は3戦連続のドロー。5試合無敗だが、試合内容からすれば勝点6を失っているに等しい。7節のギラヴァンツ北九州戦、そしてこの千葉戦では先行しただけに追加点で止めを刺したかったが、後半にまたしても形勢を逆転されて勝点1に終わった。だが、昨季は勝点に結び付けられなかった試合展開で、今季は勝点を得られている。成長しているのは間違いない。崔が覚醒し、強豪・千葉が相手でも十分に戦える手応え掴み、ホーム無得点の呪縛から解放された今、歩みは遅くとも着実に階段を上ってきた栃木はホーム初勝利へと近付いている。中2日で迎える徳島戦。歓喜の瞬間が訪れる確率は低くないはずだ。
以上
2010.04.30 Reported by 大塚秀毅
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