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【J1:第8節 浦和 vs 磐田】レポート:試合運びの妙が光った磐田。浦和は開幕戦以来となる無得点で5連勝ならず。(10.04.25)

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4月24日(土) 2010 J1リーグ戦 第8節
浦和 0 - 1 磐田 (16:03/埼玉/37,116人)
得点者:55' 西紀寛(磐田)
スカパー!再放送 Ch183 4/26(月)11:00〜(解説:桑原隆、実況:倉敷保雄、リポーター:朝井夏海)
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フィンケ体制では初となるリーグ戦5連勝を目指した浦和だったが、ホームで磐田に0-1と敗戦。引いて守りを固める磐田を攻略できず、鹿島との開幕戦以来となるノーゴールに終わり、同じく開幕戦以来となる黒星を喫して首位から陥落した。

立ち上がりからボールを支配したのは浦和。連勝中の勢いを見せ付けるかのようにボールをつなぎ、チャンスを作った。開始6分には阿部勇樹がFKでゴールを脅かし、12分にはGK八田直樹のクリアボールがエジミウソンの体に当たってあわやゴールというシーンを作ると、23分にはサヌのパスを受けたエジミウソンがクロスバー直撃の決定的なシュートを放つ。

一方の磐田も速攻主体の攻撃でゴールに迫った。15分、坪井慶介がハイボールの処理をミスしてボールを後方へそらすと、イ グノが素早く拾って鋭いシュートを放つが、GK山岸範宏の好セーブに阻まれる。28分にはGK八田のゴールキックのこぼれ球をイ グノがダイレクトで右のオープンスペースに流すと、フリーでボールを受けた西紀寛がGKと一対一の決定的な場面を迎えるが、シュートは枠を捉えず。37分には上田康太の裏を狙ったパスに前田遼一が反応、GKと一対一のビッグチャンスを迎えるが、ここでも守護神・山岸が立ちはだかった。

後半に入っても互いに譲らない。浦和は50分、ポンテのFKにエジミウソンが頭で合わせたが、ボールは無情にもゴールポストに直撃。すると磐田もその直後に素早い攻守の切り替えからゴール前に迫り、前田のスルーパスから駒野友一がミドルを狙うも、再びGK山岸に阻まれる。

均衡が破れたのは55分。磐田は自陣ゴール前のカウンターから前田が前線でボールをキープ、その間に駆け上がってきた西が横パス受けてそのまま持ち込み、ペナルティアーク付近で左足を振り抜くと、これがゴール左隅に決まるファインゴールとなった。それまで浦和は何度も前田にポストプレーを許していたが、ついに失点に結びついてしまった。

ビハインドを背負った浦和は61分に高原直泰、宇賀神友弥を同時投入。するとその2分後にはエジミウソンのスルーパスに反応した高原がシュートを狙うも、加賀健一の体を張ったブロックに防がれる。磐田は金沢浄、山本康裕と立て続けに交代のカードを切り、「浦和がどんどん前に出てきて、サイドからやられていた」(柳下正明監督)とワイドの守備を強化。試合は逃げ切り態勢に入った磐田に対し、浦和が一方的に襲い掛かるという展開になったが、浦和の攻撃は最後のところで跳ね返され、ついにゴールを割ることはなかった。

浦和は狙い通りにボール支配率では相手を上回ったが、試合運びの面では磐田が一枚上手だった。ボール回しで優位に立っても攻めあぐねる浦和に対し、磐田はリトリートからのカウンターという形で選手の意思が統一されていた。特筆すべきは磐田の選手たちが見せた柔軟な対応力だ。磐田は最初からカウンター狙いだったわけではない。磐田も浦和同様にポゼッション重視のサッカーを目指している。この試合でも理想はポゼッションで上回って勝利を収めることだったが、実際には地力に勝る浦和がボールを支配することになった。

そこで磐田はどうしたか。「目指しているのはボールを動かすサッカーだけど、今日は試合の状況を自分達で把握して、しっかり守ってカウンターというサッカーをみんなが意思統一してできた」(駒野)。選手各々が劣勢の試合展開を冷静に受け止め、カウンターの共通イメージを主体的に描いて柔軟に戦っていたのだ。

浦和は自分たちの特徴、つまりはショートパスをつなぐことにこだわりすぎて仕掛けが単調になり、相手に守備の的を絞らせてしまった。「浦和はスペースへ、DFラインの背後に出てくる動きは少なかったので、それは我々にとってやりやすかった」と敵将の柳下監督も振り返っている。

浦和は己のスタイルを貫き通せる力を備えつつある。浦和と磐田、どちらがやりたいサッカーを体現できていたかと言えば、浦和だろう。ただ、結果を出したのは磐田だ。「自分達が主導権を握っている中で点を決めたかったが、勝ちにこだわってやっていかないといけない。その辺がまだまだなのかな。そのあたりは鹿島とかがうまいのかなと思う」とは柏木陽介の弁だが、“やりたいこと”と“やるべきこと”の折り合いをどう付けるか。その課題を克服できた時、浦和は真の強者にまた一歩近づくことになるはずだ。

以上

2010.04.25 Reported by 神谷正明
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