スカパー！生中継 Ch186 12:50〜（解説：安井孝志、実況：牧内直哉、リポーター：豊田麻衣）
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前節大敗した富山が再スタートを切る。狙うはクラブ初のホームゲーム３連勝だ。徳島は２試合連続して無得点に終わっており、今度こそゴールをこじ開けたい。ゴールデンウイーク５連戦の初戦で弾みをつけるのはどちらか。
富山は３連勝を目指した前節、甲府に０−５で敗れた。前半は手堅く守ってカウンターでゴールに迫り、ほぼ互角に渡り合った。だが、後半11分で２点を追う展開になって攻守のバランスを崩した。大量失点での敗北は第４節の福岡戦（０−５）に続き早くも今季２度目。リードを許して前掛かりになり、さらに失点を重ねる悪循環に陥ってしまう。勝利と得点へのこだわりは今季のテーマで、反撃への意気込みは買えるが現状では空回りしている。チームづくりがまだ途上にあることを示しており、より強くなるための生みの苦しみといえるだろう。
甲府戦で得たものもある。DF西野誠は「相手のプレスには勢いがあった。ショートダッシュの回数がうちより多い。自分たちにもできるはず」と振り返る。キャンプから取り組んでいる守備のグレードアップに向けて糧としたい。相手のミスを待つのではなく、プレスによって高い位置でボールを奪い、ショートカウンターを繰り出す。そんなシーンが多くなればチームは前進していると捉えてよい。
福岡戦の大敗後には今季初勝利を挙げてV字回復を果たした。FW黒部光昭は「立て直すことができたのは力があったから」と語る。楚輪博監督はその時と同様に選手個々の奮起を期待しており、「頑張っている者を起用する。自信を持って伸び伸びとプレーしてほしい」と伝えた。先発メンバーの入れ替えもありそうだ。
徳島は開幕４連勝の後は１分１敗で足踏みしており現在５位。積極的な補強で戦力は充実しており、富山の楚輪監督は「J１昇格を狙えるチーム」と一目置く。「島田（裕介）、徳重（隆明）といった良いキッカーがいるのでリスタートからの攻撃に注意。柿谷（曜一朗）をはじめ個々に力を持つ選手がいるが、昨季は対応できていた。今回も組織で守る。攻守の切り替えを早くし、中盤でセカンドボールを拾いたい」と話した。
前節の愛媛との四国ダービーでは攻め切れず２試合連続無得点で０−０の引き分け。守りを固める相手を崩すことが今後の課題となる。今回も昨季１勝１分１敗と苦しんだ富山の堅守が相手。解答を示すことができるか、分析力に長けた美濃部直彦監督の計略に注目だ。
富山はFW苔口卓也を軸とする攻撃の連係に期待。前節の苔口はディフェンスの裏への飛び出しに加え、パスの出し手としても存在感を発揮した。試合を重ねるごとに周囲との相互理解が進んでいる。C大阪時代の同僚である徳島の柿谷やMF濱田武、DF平島崇らは、彼のスピードを警戒するだろう。MF朝日大輔らが、その間隙を突くと得点チャンスが広がる。
以上
2010.04.24 Reported by 赤壁逸朗
