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スカパー!生中継 Ch185 12:50〜(解説:吉村寿洋、実況:南鉄平、リポーター:森田みき、プレーヤー解説:中払大介)
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鳥栖との間で歴史を積み重ねてきた九州ダービーは一昨年、熊本というライバルを迎え、今シーズンは更に大分、北九州の2チームを加えて、新たな舞台で九州の覇権を争うことになった。その名もバトル オブ 九州。それは、九州にホームタウンを置くチーム同士が、意地と誇りと、そしてホームタウンを愛するサポーターの思いをかけてぶつかり合う戦い。「同じ九州のチームには負けたくない」と5監督は口を揃える。そして25日、福岡と鳥栖との戦いを皮切りに新たなダービーが幕を開ける。
さて、まずは福岡と鳥栖の戦いを振り返ってみたい。2002年4月24日に鳥栖スタジアム(現ベストアメニティスタジアム)で幕を開けた福岡と鳥栖の九州ダービーは、いくつもの熱い戦いを積み重ねながら歴史を刻んできた。その第1ラウンドと呼べるのが2002年から2005年までの4年間。初年度の対戦成績は1勝2分1敗の五分だったが、通算では10勝4分2敗と福岡が鳥栖を圧倒。福岡が資金力、チーム力の差を見せつけた4年間だった。
その力関係に大きな変化が生まれたのが九州ダービー第2ラウンドと呼べる2007年からの戦いだ。2007年、2年ぶりに九州ダービーを戦う福岡は、その初戦で鳥栖を破ったものの、その後は3連敗。チーム史上、初めて鳥栖に負け越し、昨年は1分2敗と1度も勝てないという屈辱のシーズンを過ごした。過去3年間の通算成績は福岡の3勝2分5敗。福岡にとっては悔しい思いばかりが募る。
そして迎える2010年シーズン。福岡は昨年の思いを晴らすべく、レベルファイブスタジアムに鳥栖を迎える。過去3年間、九州ダービーに熱く燃え、チームを引っ張ってきた岸野靖之監督(現・横浜FC監督)に代わって4シーズンぶりにチームを率いる松本育夫監督が、どんな姿勢で乗り込んでくるのか。伝統の粘り強さをベースに攻撃的なサッカーへの転身を図るチームがどのような戦い方を見せるのか。鳥栖の出方は非常に気になるところだが、福岡にとって何よりも優先されるべきは自分たちの戦い方を貫くこと。謙虚に、相手を尊重しながらも、自分たちが積み重ねてきたことに自信を持って、力の限りにぶつかることだ。
必要なものは勝利だけしかない。篠田善之監督は話す。
「昨シーズンの悔しい思いも含めて、今週のトレーニングで準備してきたことを精一杯ぶつけ、90分間全力で戦って鳥栖を倒したい。ホームスタジアムで戦うダービーは勝たなければいけない試合。サポーターもそれを望んでいるし、その気持ちを背負って戦わなければいけない試合。結果を出すだけ」
そして初めて九州ダービーを戦う永里源気も「ダービーに対する熱い気持ちは神奈川ダービーよりも強いと感じる。サポーターと選手が一体になって熱く戦うのがサッカーだと思うし、サポーターの気持ちを背負ってやれるのは光栄なこと。ゴールチャンスはあると思うので決めるだけ」と話す。
勝負の鍵を握るのは中盤の攻防。長いボールを前線にあて、豊田陽平が落としたボールを繋いでサイドへ展開するのが鳥栖のひとつのパターンだが、最終ラインでしっかりとボールを弾き返し、コンパクトに保った陣形からセカンドボールを拾うことで優位に立ちたいところだ。開幕当初と比較すると攻撃面で停滞気味の福岡だが、福岡の攻撃は手堅い守備があってこそ。中盤の守備で優位に立てれば福岡の攻撃も活性化するはずだ。
そして、過去の対戦が証明しているように、戦術よりも、力関係よりも、勝ちたいという気持ちが強い方が勝つのがダービー。スタンドで声援を送るサポーターの力も借りて、強い気持ちで戦いたい。
そして、主将としてチームを牽引する丹羽大輝は話す。
「昨年は鳥栖に1度も勝てなかったので今年は1からのスタート。それに九州のチームには絶対に負けたくないという気持ちをみんなが持っているし、それはサポーターも同じだと思う。それに、ダービーはサポーターがダービーならではの独特な雰囲気を作ってくれるので、その雰囲気を楽しみながら、サポーターの声援を力にしながら、そして自分たちに自信を持って戦いたい。とても楽しみにしている」
1分、1秒たりとも力を抜かずに全力で戦いたい。その先に必ず勝利が待っている。試合終了のホイッスルとともに雄叫びを上げるのは福岡だ。
以上
2010.04.23 Reported by 中倉一志