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【J1:第7節 山形 vs 横浜FM】レポート:中村俊輔の超高精度フリーキック一閃! 横浜FMが山形を突き放す。(10.04.18)

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4月17日(土) 2010 J1リーグ戦 第7節
山形 0 - 1 横浜FM (14:04/NDスタ/14,168人)
得点者:64' 坂田大輔(横浜FM)
スカパー!再放送 Ch183 4/19(月)14:00〜(解説:越智隼人、実況:小出匡志、リポーター:成田ひみこ)
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この試合唯一の得点は64分、左からのフリーキックだった。「最初、ファーに蹴ろうと思ったんですけど、勇蔵(栗原)とボンバー(中澤)がファーに流れて、相手の人数も多かった」と、キッカー中村俊輔は直感的にニアを狙う。2枚の壁を低く越え、その奥に構えていたもうひとりのブロッカーをも外した軌道はピンポイント。「相手も勇蔵とボンバーを警戒するだろうし、自分は中で競っても厳しいところがあるから、相手よりも前に出よう」と飛び込んだ坂田大輔がマーカーを振り切り点で合わせたヘディングは、GK清水健太の手が届かないコースをたどりゴールネットに突き刺さった。ここしかないというコース。それを寸分も違わず狙い澄ませる技術と戦況判断が、この試合の明暗を分けた。勝点8同士の対戦は、川崎Fに大勝した第3節以来の勝利で、横浜FMが山形を突き放し幕を下ろした。

横浜FMは水曜日のヤマザキナビスコカップを回避した中村が2試合ぶりに先発メンバーに復帰したが、それと同時に、狩野健太や兵藤慎剛を遠征メンバーから外すという形でも、木村和司監督はチーム内に刺激を与えた。それが功を奏したか、立ち上がりから横浜FMは迫力のある攻撃を仕掛ける。渡邉千真がサイドに追い込まれたところからスルリと抜け出すなど、アプローチに来た山形の選手をかわした途端に小気味よくパスを回し、あるいはサイドのスペースへボールを送り人を走らせる。2トップと2列目の4人を中心に激しく動きながら山形のブロックの間をかき回した。

14分には、GK飯倉大樹からのフィードを山瀬功治がヘッドで落とし、渡邉が左サイドへ送ったスルーパスに坂田がポスト直撃のシュートを放つ決定機をつくった。が、ボールを支配しているように見えながら、前半の決定機らしいプレーはこれひとつ。21分にやはり山瀬、渡邉とつないで生まれた坂田のシュートは石井秀典が至近距離でブロック。30分、坂田のマイナスクロスに反応した山瀬のシュートも、マークをはがされまいとゴール中央まで食らいついた宮本卓也が体を投げ出して防いでいる。「山形さんの頑張りは1回対戦してわかってるんですけど、なかなか自分たちのサッカーをさせてもらえなかった」(木村監督)という横浜FMには次第に閉塞感が漂い、立ち上がりから見せた勢いも収束へと向かった。

後半、キックオフから横浜FMが一気にゴールになだれ込む。が、これは山形がブロックにかけてボールをカット。石川竜也からボランチの秋葉勝がパスを受けて前を向いたときに広がっていたのは大きなスペースだった。山形はこのプレーから最初のコーナーキックを奪うと、石川のファーストシュートで再びコーナーキックを獲得。可能性を感じさせる立ち上がりで主導権を握る。山瀬にドリブルで右サイドを突破されたり、攻め上がった田中裕介からクロスが上がることはあっても、シュートを打たせることはなかった。結局、後半の横浜FMの3本のシュートは、坂田のゴールのほかは中村と山瀬のフリーキックのみ。流れからは1本たりともシュートを許さず、完全にゲームをコントロールしていたと言ってもいい山形だったが、失点前の数分間だけは時間が逆流し、その隙を横浜FMに突かれたのが致命傷となった。

古橋が中盤でボールを失い、奪われたボールを奪い返そうと渡邉を後方から倒しイエローカードを受けたのが60分。この右からの直接フリーキックを蹴った中村のボールは、枠には飛んだもののコースが甘くGK清水がキャッチする。その直後にも、宮沢克行と交代で入った宮崎光平が中央へ送ったボールをカットされ、それを追うなかで、これも渡邉を後方から抱え与えたのが失点につながるフリーキックだった。小林伸二監督は「フリーキックもイージーなミスで取られてイージーなファウル。そういうところがうまくなってくると、なかなかボールが取れないし、取ったら今度は相手に取られないようにボールを回せたりできるようになれば、ちょっと違うのではないかなと思います」と語った。

勝点を奪えなかったもうひとつの要因は得点力の部分。この試合でも、特に右サイドからの攻撃が目立ったが、北村知隆のクロスは田中の対応に遭い、宮本からは何度か田代有三の足元に入るシーンはあったが、「バイタルに入ったボールをどういうふうなコンビネーションでフィニッシュまで持っていくのか、個人なのか。あと、クロスの精度というところになってくると思う」(小林監督)。こうしたフィニッシュ周辺の課題が解消されるにはある程度の時間を要するが、そのなかのチャンスを決めきれれば広島戦や神戸戦のような勝利に、決めきれなければこの試合のような無得点に終わるということになる。今後もしばらくはそうした繰り返しが続くだろう。ただ、「仕掛けたら仕掛けただけ引かれちゃったので、そういう相手のときにもうちょっと左足でも蹴れればいいかなと思いました。かわしてからのクロスとかは練習してるんですよね。相手が寄せてこない状態でのクロスは、相手に当てないように、なおかつピンポイントで合うように」と北村は話す。この1敗は、けっして無駄な敗戦ではない。

以上

2010.04.18 Reported by 佐藤円
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