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【J1:第7節 名古屋 vs 新潟】レポート:終了間際に動いた試合は新潟の粘りでドロー決着。連勝が止まった名古屋は次戦へ向け、強豪としてのさらなる進化が望まれる。(10.04.18)

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4月17日(土) 2010 J1リーグ戦 第7節
名古屋 1 - 1 新潟 (14:04/瑞穂陸/10,083人)
得点者:83' 田中マルクス闘莉王(名古屋)、89' 大島秀夫(新潟)
スカパー!再放送 Ch185 4/19(月)12:00〜(解説:森山泰行、実況:尾原秀三、リポーター:吉田太一)
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名古屋のリーグ3連勝を支えていたのはセットプレーという飛び道具だ。どのチームも名古屋最大の武器への警戒心を強め、サイドの守備を徹底して練ってくる。そこで今季はケネディへのロングボールを軸とした“力技”で局面を打開できるようになったことが、勝負強さの一因となっていたわけである。

しかし一方で、今季の名古屋はその“力技”に頼りすぎているところもあった。サイドを突破しクロスを上げる回数は多いが、そこで実際にシュートを打てている回数は、実はそれほど多くはない。勝負強く勝点を奪い、手にした連勝に潜む一抹の不安。3日前のヤマザキナビスコカップで今季公式戦初勝利を挙げ、勢いに乗る新潟との一戦では、その不安が如実に結果に表れることとなった。

名古屋のスタメンは前節と同じ11人。スタート時のポジションこそマギヌンがウイング、小川佳純がインサイドハーフと変えたことで、中盤にゲームメイクより運動量を求める布陣といえる。新潟は水曜日のナビスコカップで決勝点を挙げたミシェウを矢野貴章とともに先発起用し、大島秀夫をベンチスタートに。中盤には本間勲と小林慶行というゲームメイクに長けたボランチを起用し、カウンターの鋭さを重視したメンバーを送り込んできた。

前半の主導権を握ったのはやはり名古屋。試合前から吹く強風を背に、縦に速い攻撃で次々と新潟ゴールを襲っていく。だが、ここ数試合同様に決定機はあれど肝心のゴールが生まれない。前半の20分すぎからは中盤の守備ブロックを解き、前線へのプレッシャーをかけ始めるも効果は上がらず。むしろ前線のプレスが甘いことで、DFラインが押し上げることができなかったため、守備組織が間延びしてしまう事態を引き起こした。終了間際にはスルーパスに抜け出したケネディがキーパーに倒されるもノーホイッスル。45分のほとんどを相手陣で過ごした名古屋だったが、「風下だったし0−0で耐えればいい」(永田充)という新潟の狙い通りの展開に持ち込まれ、前半をスコアレスで折り返した。

後半は中盤にできた大きなスペースを新潟のマルシオ・リシャルデスやミシェウに使われ、劣勢の展開へ。さらに新潟が前半から左サイドの1対1で優位に立っていた曹永哲にボールを集め出すと、主導権は完全に新潟へと移行していった。名古屋は中途半端なプレスをかわされては中盤や左サイドにパスを通され、ピンチを迎えるという悪循環に。それでも地力に勝る名古屋は力強い反撃を見せたが、間延びした布陣が前線のスピードに追いつけず、中央で待つケネディが孤立。数的優位を持って待ち構える新潟のDFラインに易々と跳ね返される手薄な攻撃を繰り返すばかりだった。

試合が動いたのは終了間際。83分、コーナーキックを得た名古屋はこれを闘莉王が気迫で叩き込み、待望の先制点を手に入れる。3分前にブルザノビッチに代えてダニルソンを投入していた名古屋の逃げ切り体制は万全だったが、直後の新潟の積極策が、まさかの同点劇を生み出した。40分、新潟がファグネルと大島を投入すると、44分にマルシオ、ファグネルとつながり最後は大島がDF2人に囲まれながらもゴールへ流し込んだ。「こっちにこぼれそうな気がしたら、その通りに来た。あとは決めるだけ」という執念のゴールで新潟は勝点1を獲得。名古屋は勝点2を失い、サポーターに今季初となるブーイングで迎えられた。一様に肩を落として引き上げていった名古屋の選手たちのショックは大きく、それを察知した指揮官がロッカールームで激励したというから相当なものだ。

名古屋に足りなかったのはチームとしての意思の疎通と判断力だ。攻守にわたってチグハグした場面が散見され、流れと主導権をみすみず相手に渡してしまった。本来高いポゼッション力を軸に分厚い攻撃を仕掛けるチームは、その弱点を補うべく一時的に縦に速い攻撃を試みている。これまでの3連勝はその狙いが成功したゆえに手にしたものだったが、本来の姿を見失っては本末転倒。新潟の小林慶行が「ビルドアップしてつないでくるチームではない」と発言したが、それほどまでに名古屋の戦い方は大味になってきている。そのことを身をもって知ったという意味で、新潟に奪われた勝点2は高い授業料とも取れるだろう。ここから見極めていくべきは、速攻と遅攻の使い分け。どちらもやればできることがわかったいま、チームは次のステップへ進む必要に迫られている。

以上

2010.04.18 Reported by 今井雄一朗
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